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何かに、追われているような……。
何かを、忘れているような……。
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一年の終わりは、なんだか気持がザワザワして、落ち着かない。
とりあえず、リュックに乗ってみる。
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……これで落ち着くわけじゃないけど。
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だからと言って、他にどうしたらいいか、わからないし。
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そんな時、おかか先生が来てくれた。
「やあ、どうしたね、そんなところに乗って?」
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先生は、僕の気持を見抜いたらしい。
「よっこらしょ」
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「私でよければ、しばらく一緒にノンビリ過ごそうじゃないか」
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「年の瀬というのは、何かと気ぜわしいからな」
「……先生、どうもありがとう」
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