胡蝶の夢

2009年06月10日 18時10分00秒 | B地点 おかか

 

 

私は蝶である
草で羽を休めている間に
私は夢を見たのだ
夢の中で
私は猫になった

いつものように
両の羽を広げて
はばたこうとしたが

どうしても
飛ぶことができない
ひらひらと宙を舞うことは
諦めねばならない
もう飛べないのだ

暗澹たる思いに
私の胸は押し潰されそうだった

その時
ふと見上げると
遙かな高みから
一匹の猫が現れた
私には仲間がいた
彼もまた夢の中で猫となって
私のもとに来てくれたのだ
彼は強く賢く
闇を恐れることもなく
私を助け
そして導いてくれた
彼と共にあって
私の心は勇気に満ち
私たちはこの世界で
生き生きと暮らしたのだった
……そして
私たちは夢から覚めた
だが
夢の世界では
猫となった私たちが
今も
いつまでも
生き続けているのだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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6 コメント

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Unknown ()
2009-06-25 00:09:44
だから
いまこのブログを見ているあなたは
実は
私たちの夢の中の住人なのですよ……



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Unknown (みれい)
2009-06-25 06:27:59
蝶さん、あなたの夢の中で
私を、金持ちにしてください。

いいじゃないですか

コレ、夢なんだから(笑)
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Unknown (との)
2009-06-25 06:34:27
なるほど
1Q84年に来てしまったのか。
野良猫バナーをクリックしえしまったからか。

元の世界に戻るにはどうすれば…
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Unknown (Unknooooown)
2009-06-25 12:02:52
これは哲学的寓話ですな。
私たちは超越論的主観によって構成された虚構である、と。
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Unknown (雪ちゃんの下僕)
2009-06-26 00:35:43
うつし世は夢、夜の夢こそまこと

チョウチョさん
ずっと夢を見続けていてくださいな・・・
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Unknown ()
2009-06-26 01:02:55

みれいさんへ

いえ。
逆に、あなたを、貧乏にしちゃいます。
いいじゃないですか。
夢なんだから(笑)。



とのさんへ

元の世界へ戻るには……
ノルウェイの森の小径を行きなさい。



Unknooooownさんへ

むッ、おぬし、できるな!
さては新カント派の残党か!



雪ちゃんの下僕さんへ

ご安心下さい。
蝶の夢は、空間よりも広く、時間よりも長いのです。





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