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十日以上も会えなかったが、おむさんとおかか先生は元気だった。彼等は私を出迎え、心から歓迎してくれた。 |
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「さあ、おみやげのブランケットですよ。特価198円だったので、旅先で買ったんです。どうぞ!」 |
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「……あれっ? おむさん、気に入らない? 赤い方がいいの?」 |
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「うーん、折角だけど、やっぱりね~。この高級ブランケットのほうがいいんだよね~」 |
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「ね、おかか先生だって、そう思うでしょ?」 「う、うむ、まあな。確かに、こっちの方がモノがいいからな」 |
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「しかしまあ、これだって、悪くはないようじゃないか?」 |
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「いや、実際、肌触りも中々いいぞ……」 |
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「うん、気に入った!」 私は、おかか先生の優しい気遣いに涙したのであった。 |