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このパイプ・チェア。読者にはお馴染み、「課長のイス」である。 |
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意外なことかもしれないが、おむさんがこの「課長のイス」に乗るのは、この日この時が初めてなのである。 |
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「社長のイス」や「部長のイス」に比べて、これは小さすぎるのだ。 |
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なんとか乗れたが…… |
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お尻が、はみ出て…… |
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ずるっと落ちてしまった。 |
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おむさんには気の毒だが、この憮然とした表情がなんとも言えない。 |
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おむさんは、乗ろうかどうしようか、しばらく考えていた。 |
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が、黄色い毛布の中には、ほかほかのカイロが入っているので、やはり乗ることにしたようだ。 |
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ひょい |
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どっこいしょ |
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ちょっと不満げ。 |