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今日もそろそろ日が暮れる |
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おむさんは、お気に入りのリュックで、くつろいでいる |
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すこやかで愛らしい表情だ |
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おむさんの、そんな姿を、おかか先生は、じっと見ている |
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「……お前は確かに、美男子だなあ」 |
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「えっ？ ……そうでしょうか？」 |
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「うむ。そうだとも」 |
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おむさんが、水辺に行く |
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静かに水を飲み始める |
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おむさんの、そんな後ろ姿を、おかか先生はじっと見ている |
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「……私も昔は、若くて美しかった」 |
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「だが、もう二度と、あの日々には戻れない」 |
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「若いということは、素晴らしいことだなあ……」 |
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「おい。私は、お前がうらやましいよ」 |
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「お、おかか先生……」 |
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「その若さを、大切にしろよ……！」 |
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「あ、あのう、先生……」 |
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「いつの間に、僕のリュックに？」 |
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「バレたか」 |
