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やっと晴れてきた |
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昨日の豪雨が嘘のようだ |
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でも嘘じゃなかった証拠に、 濁流に洗われた水辺の草が、薙ぎ倒されている |
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よっちゃんが来た |
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ゆうちゃんも来た |
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ところが ―― いつまでたっても、おかか先生が来ない |
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「まさか……先生は、昨夜の濁流に飲まれたんじゃ……」 |
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「う~ん、それはないと思うよ」 |
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「先生のことだから、きっとどこかに隠れてるんだよ」 |
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「意外な所から出て来て、僕たちを驚かせるつもりなんだよ」 |
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「そうかもしれないね! 先生のやりそうなことだ」 |
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「だとしたら……どこに隠れているのかな?」 |
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「とにかく、待ちくたびれたよ。ほあ~」 |
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「ん?」 |
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「あああ~」 |
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「少なくとも、おむさんの口の中にはいないね」 |
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「ふふ。そりゃそうだよ……」 |
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―― 結局、この日、おかか先生は現れなかった
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僕たちはとても心配したけれど……
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でも元気で良かったよかった。