織内将男の山旅の記録

若かりし頃よりの山旅の記録です・・!!

立山・剱岳「天の記」(9) 「弥陀ヶ原・餓鬼田」

2009年07月13日 | 立山・剣岳
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写真:弥陀ヶ原概略図と餓鬼田(2枚)


立山・剱岳「天の記」(9) 「弥陀ヶ原・餓鬼田」  

点在する弥陀ヶ原の「餓鬼田」とは・・、
この弥陀ヶ原の大草原の中の所々に精霊な水を湛えている池塘が見受けられる、この池のことを、この辺りでは「餓鬼田」(ガキの田)と称している。
勿論、餓鬼田という名称も立山らしい用語で、仏教でいう「餓鬼」とは、悪業の報いとして餓鬼道に落ちた亡者のこと、やせ細って、のどが細く飲食することができないなど、常に飢渇に苦しむという、仏道では生前に贅沢をしていたものが落ちるとされる地獄のことをいう。
立山は古来より霊山として崇められ、この世に天国と地獄を見ることができる立山曼荼羅(悟りの世界)でも有名なところであり、弥陀ヶ原に点在する池塘を「餓鬼田」と呼んで地獄に見立てる発想が生まれた。 亡者が餓鬼道に落ち、その空腹を癒すために田んぼのようにも見える池塘・餓鬼田に苗を植えて空腹を満たそうとしたことから、この弥陀ヶ原の池塘が餓鬼田と呼ばれるようになったのだそうである。
ただ実際に見える餓鬼田に生えているのは稲ではなく当然高層湿原の草木である。

この弥陀ヶ原高原は標高約1,600~2,100mに広がる大草原で、そこには木道が敷かれ、湿原には「餓鬼の田」が点在し、カルデラ展望台など散策ポイントも豊富である。
散策木道からは、北に大日連山の勇姿を眺めながら広大な湿原を散策でき、高山植物の可憐な花が一面に咲き競い、辺りには餓鬼田が点在する。
又、ホテルよりチョット南へ足を伸ばし、樹林帯の遊歩道を抜けると一気に視界が開けるカルデラ展望台に達する。 そこには立山噴火口跡が陥没して出来た壮大な立山カルデラが広がり、カルデラの底・湯川谷には立山温泉跡や刈込池、新湯の湯煙り、砂防工事の現場などが見渡せる。 そして、佐々成政が徳川家康に援軍を求めるために越えたといわれる「ザラ峠」(さらさら越え)など、龍王岳付近から鷲岳、鳶山の大迫力の稜線を望むことが出来る。

又、弥陀ヶ原が特に美しく映えるのは10月上旬~中旬頃の紅葉のピークといわれる。
弥陀ヶ原は黄色や紅色に染まる山肌の紅葉は特に美しく、ハイライトは弥陀ヶ原、室堂の中間に位置する「ソーメンの滝」付近で、急峻な山岳風景と相まって織り成す紅葉美は一見の価値があるという。
参考までに・・、 
行程としては室堂から下るコースが楽で、室堂バスターミナルを出発し、寄り道をしながら車道沿いをゆっくり下って天狗平、ソーメン滝、鏡石、美松坂、弥陀ヶ原と、歩くだけなら2時間もあれば到着できる。 勿論、逆の登りのコースを選ぶのも良い。

次回、先ず室堂から立山(雄山)へ


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