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南ア・仙丈ヶ岳紀行(22) 「アルプスの林道」 .
戸台より北沢峠間の南アルプススーパー林道(案内板)
一歩一歩、歩を進めているとき、後方からザクザクと足音が聞こえてくる。
振り返ると先ほどの若人が悠々と追い付いてきている。
さすがに脚が早いもんだと驚く。
「アッ、先程はどうも。 大分見通しが良くなってきましたね」
「そうですね、先程、丹渓山荘の指導員の方が、この後天気は回復に向かうでしょうと言っていたが、その通りになりそうですね」
「ところで、あそこに見えている、あの白い筋のようなものは何ですかね・・?」
若者が不思議そうに聞いてくる。
若人が指をさすほうを見やりながら、
「私もさっきから気になっていたのですが、どうやら道路らしいですね。 そう云えば、私の古い登山地図には未だ記入されていないんですけど、聞くところにによりますと南アルプススーパー林道とかいって、この下の戸台から峠まで延びるらしく、また、山梨県側では広河原からやはり峠まで既に繋がっているらしいですよ。 つまり、この道路は南アルプスの高所を横断して信州と甲州が結ばれるわけですね」
若者は怪訝そうな、その顔は疑問と当惑の入り混じった表情で彼方を見いやっていた。
「ヘェー、全く知りませんでした。林道ができると、やがて自動車が峠(北沢峠)まで延びるかもしれないですね・・!、それが、いいのか悪いのか、どうなんですかね・・?」
「どうなんでしょうかね・・?」
小生も微妙な気持ちを若者に示した。
若者もチョッと妙な疑問を抱いているのだろう、ゆっくりしたペースの小生についてくる。
思えば日本にもつい最近、環境庁(1971年 発足)とかいうお役所が出来ていた。
つまり、自然を保護育成する役所である。 その初代の長官に「大石武一」氏が就任している。
彼は就任直後から日本の自然破壊の実情の現場に足を運び、目で確かめ、自然保護の維持に英断を下していった。
特に、自然保護の立場から尾瀬の林道開発を中止し、この南アルプススーパー林道工事も中断凍結させている。
しかし数年後、大石氏や歴代長官が変わると自然保護行政も次第に変化を見せ始め、変更を余儀なくされていったようだ。
【スーパー林道工事も最終的には条件付きで再開、一般車両の通行を規制した上でバス運行が認められた。
地元の一部受益者に環境庁は降参したのであった。】
次回、「南アルプススーパー林道」
祝い・・!! 平泉地方が世界文化遺産に決定。(2011年6月)
「東北紀行2010(内陸部)」 http://orimasa2009.web.fc2.com/tohoku.htm
『九州紀行』は以下にも記載してます(主に写真主体)
「九州紀行」; http://orimasa2009.web.fc2.com/kyusyu.htm
「九州紀行」; http://sky.geocities.jp/orimasa2010/
【小生の主な旅のリンク集】
《日本周遊紀行・投稿ブログ》
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《旅の紀行・記録集》
「旅行履歴」
日本周遊紀行「東日本編」 日本周遊紀行「西日本編」 日本周遊紀行 (こちらは別URLです)
【日本の世界遺産紀行】
北海道・知床 白神山地 紀伊山地の霊場と参詣道 安芸の宮島・厳島神社 石見銀山遺跡とその文化的景観
東北紀行2010内陸部 ハワイ旅行2007 沖縄旅行2008 東北紀行2010 北海道道北旅行 北海道旅行2005 南紀旅行2002
【山行記】
《山の紀行・記録集》
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《山のエッセイ》
「上高地雑感」 「上越国境・谷川岳」 「丹沢山塊」 「大菩薩峠」
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南ア・仙丈ヶ岳紀行(22) 「アルプスの林道」 .
戸台より北沢峠間の南アルプススーパー林道(案内板)
一歩一歩、歩を進めているとき、後方からザクザクと足音が聞こえてくる。
振り返ると先ほどの若人が悠々と追い付いてきている。
さすがに脚が早いもんだと驚く。
「アッ、先程はどうも。 大分見通しが良くなってきましたね」
「そうですね、先程、丹渓山荘の指導員の方が、この後天気は回復に向かうでしょうと言っていたが、その通りになりそうですね」
「ところで、あそこに見えている、あの白い筋のようなものは何ですかね・・?」
若者が不思議そうに聞いてくる。
若人が指をさすほうを見やりながら、
「私もさっきから気になっていたのですが、どうやら道路らしいですね。 そう云えば、私の古い登山地図には未だ記入されていないんですけど、聞くところにによりますと南アルプススーパー林道とかいって、この下の戸台から峠まで延びるらしく、また、山梨県側では広河原からやはり峠まで既に繋がっているらしいですよ。 つまり、この道路は南アルプスの高所を横断して信州と甲州が結ばれるわけですね」
若者は怪訝そうな、その顔は疑問と当惑の入り混じった表情で彼方を見いやっていた。
「ヘェー、全く知りませんでした。林道ができると、やがて自動車が峠(北沢峠)まで延びるかもしれないですね・・!、それが、いいのか悪いのか、どうなんですかね・・?」
「どうなんでしょうかね・・?」
小生も微妙な気持ちを若者に示した。
若者もチョッと妙な疑問を抱いているのだろう、ゆっくりしたペースの小生についてくる。
思えば日本にもつい最近、環境庁(1971年 発足)とかいうお役所が出来ていた。
つまり、自然を保護育成する役所である。 その初代の長官に「大石武一」氏が就任している。
彼は就任直後から日本の自然破壊の実情の現場に足を運び、目で確かめ、自然保護の維持に英断を下していった。
特に、自然保護の立場から尾瀬の林道開発を中止し、この南アルプススーパー林道工事も中断凍結させている。
しかし数年後、大石氏や歴代長官が変わると自然保護行政も次第に変化を見せ始め、変更を余儀なくされていったようだ。
【スーパー林道工事も最終的には条件付きで再開、一般車両の通行を規制した上でバス運行が認められた。
地元の一部受益者に環境庁は降参したのであった。】
次回、「南アルプススーパー林道」
祝い・・!! 平泉地方が世界文化遺産に決定。(2011年6月)
「東北紀行2010(内陸部)」 http://orimasa2009.web.fc2.com/tohoku.htm
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「九州紀行」; http://sky.geocities.jp/orimasa2010/
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