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尾瀬・燧ケ岳紀行(21)燧ケ岳 「胸突き八丁」 、
山頂付近からミノブチ岳と雪面の尾瀬沼-
燧ケ岳にアタック、取り付いてから凡そ、1時間も経過してであろうか、見通しの比較的良いところなので大休止をとることにした。
高曇りの上空は、時折薄日が指すほどで、眼下の尾瀬沼周辺が箱庭のように望めた。
普段はほとんど口にしないが、山歩きには必ず持参する板チョコを頬ばる。
併せて、山での常備品であるレモンをかじる。
本来、強烈に酸っぱいレモンの味が、山へ来て一汗流すとさほどでもなくサッパリと美味しく感じられるのである。
体調のほうも意外と良さそうである。
さて、一息入れて後半のスパートである。
この辺りまで来ると一段と勾配がきつくなってきた。
“胸突き八丁”などといわれるように正に其の通りで、四つん這いでもなりたくなるような急傾斜である。
雪崩の発生も心配したが、よくよく確かめると、ここのところ好天が続いており、雪も全体には締まっているので、それは無さそうである・・?。
とに角、今はただ足元を確かめながら、ひたすらに黙々と前進するのみである。
植生群もトド松やブナ林の混成で、ブナの小枝の先端に付いている褐色の小蕾も、時節柄やや膨らんでいる気配も感じられる。
だが、このあたりへ来るとブナ林からダケ樺が主体となり、その奇妙な姿も印象的である。
更に、高さが増すにつれて、次に現われたのは這い松であった。
今は未だ大部分が残雪をかぶっていて重たそうであるが、身軽になるのも時間の問題であろう。
時折、スズメに似た「岩ひばり」がチッチッとないて、這い松の茂みの中に潜ってゆく光景も見られる。
きっと、新芽か種でもついばんでいるのであろうか・・?、
「 暖かい雪解けの春も間近だよ・・! 」 と思わず声を掛けたくなる。
高度を推定すると2100~2200m近辺へ来ているだろうか、赤ナグレ岳の巨大な山塊が左頭上に迫りつつある。
最後の踏ん張りどころである。
後は一気に登った。
壁のように塞いでいた急斜面が、ここへ来てようやく姿を消してくれた。
信じられないような平坦地に出たのである。
ホッと胸を撫で下ろす瞬間であった。
安心の道をゆっくり歩を進めると、間もなく右側より他のルートからの合流点に達した。
先ほど来、沼の縁で通過した「長英新道」との合流であった。
一息いれた後、一直線に頂上を目指した。
次回、「俎、柴安の山頂」
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尾瀬・燧ケ岳紀行(21)燧ケ岳 「胸突き八丁」 、
山頂付近からミノブチ岳と雪面の尾瀬沼-
燧ケ岳にアタック、取り付いてから凡そ、1時間も経過してであろうか、見通しの比較的良いところなので大休止をとることにした。
高曇りの上空は、時折薄日が指すほどで、眼下の尾瀬沼周辺が箱庭のように望めた。
普段はほとんど口にしないが、山歩きには必ず持参する板チョコを頬ばる。
併せて、山での常備品であるレモンをかじる。
本来、強烈に酸っぱいレモンの味が、山へ来て一汗流すとさほどでもなくサッパリと美味しく感じられるのである。
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さて、一息入れて後半のスパートである。
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雪崩の発生も心配したが、よくよく確かめると、ここのところ好天が続いており、雪も全体には締まっているので、それは無さそうである・・?。
とに角、今はただ足元を確かめながら、ひたすらに黙々と前進するのみである。
植生群もトド松やブナ林の混成で、ブナの小枝の先端に付いている褐色の小蕾も、時節柄やや膨らんでいる気配も感じられる。
だが、このあたりへ来るとブナ林からダケ樺が主体となり、その奇妙な姿も印象的である。
更に、高さが増すにつれて、次に現われたのは這い松であった。
今は未だ大部分が残雪をかぶっていて重たそうであるが、身軽になるのも時間の問題であろう。
時折、スズメに似た「岩ひばり」がチッチッとないて、這い松の茂みの中に潜ってゆく光景も見られる。
きっと、新芽か種でもついばんでいるのであろうか・・?、
「 暖かい雪解けの春も間近だよ・・! 」 と思わず声を掛けたくなる。
高度を推定すると2100~2200m近辺へ来ているだろうか、赤ナグレ岳の巨大な山塊が左頭上に迫りつつある。
最後の踏ん張りどころである。
後は一気に登った。
壁のように塞いでいた急斜面が、ここへ来てようやく姿を消してくれた。
信じられないような平坦地に出たのである。
ホッと胸を撫で下ろす瞬間であった。
安心の道をゆっくり歩を進めると、間もなく右側より他のルートからの合流点に達した。
先ほど来、沼の縁で通過した「長英新道」との合流であった。
一息いれた後、一直線に頂上を目指した。
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