土佐のくじら

土佐の高知から、日本と世界の歴史と未来を語ろう。

兵法の基本 (相手の長所を無力化し、自らの短所を無力化する。)

2013-11-12 09:49:00 | 土佐のくじら国防論

土佐のくじら(幸福うさぎ丸)です。

当ブログでは今、対中国との軍事的対立という国難を回避するための兵法を、構築しようとしております。
それはひいては、日本を知るということでもあるし、現在の日本の可能性を提示することになろうかと思います。

本質的発想として、侵略的遺伝子を持たない民族である日本人。
つまり他国を侵略したり、他民族を従えることで喜びを感じない人々の国である日本は、
弱点としれば、この「相手国の悪が見えない」ということがあろうかと思います。

しかし最近はさすがに、中国のあからさまな軍事的な動きや、恫喝とも取れる発言が取りだたされ、
平和を愛する諸国民ばかりではないことが、平和を愛する国民である日本人にも知られてきました。

その中国は、経済大国となって来ましたが、その本質は輸出大国であり、それを分析すると、
日本から部品を輸入し、それを中国国内で組み立てて海外に輸出しているだけです。

ですから、中国国内での純粋な輸出額は、総額から日本からの部品輸入代を差し引いた分であり、
中国の利益は全輸出総額の名目の、1%ほどではないかと想像いたします。
まさに巨大な、自転車操業国家なわけです。

そして巨大な人口のため、そのような経済体質であるにもかかわらず、年間5%以上の経済成長をしなければならないのですね。
国内インフラも、まだ未熟なので、これ以上の積極的な金融緩和もできません。

すれば、強烈なインフレと、通貨の下落を招きます。
ですから、このままであれば、中国は10年以内に破綻します。

この10年以内に中国は、国内に抱える諸問題を解決するか、先延ばしできる方法論を構築するか、
更なる経済のパイを大きくするか、他国から富を奪うかしなければならないわけです。

これを解決するには、中国共産党は解党し、巨大な自由主義市場として、中国を政治的にも開放しなければなりません。
さすれば、さらなる外資導入の機会が訪れます。

自由主義的な法整備をし、国際的信用さえつけば、中国はさらに発展するでありましょう。

しかし中国共産党は、それ(共産党解党)を最も恐れており、残りの選択である、外への進出に向かうと予想されます。

長年国内を粛清し、国内自治区へ圧政を敷き、国民に深い恨みを買っている中国共産党は、
共産党解党や、国家分裂による、民衆からの報復を恐れているのです。
これは、中国で政治形態が変わるたびに行われてきたことであり、「逃れられない。」と思っているはずです。

つまり、中国共産党の敵は、アメリカでも日本でもなく、中国国民なのです。

さて、本来は中国の内政問題から端を発する中国の軍事行動。
それを迎え撃つのは、太平洋の防波堤でもある、我が国日本です。
それは、地政学的条件ですから、日本国民である限り、これは致し方ないと腹をくくるべきです。

その前に、フィリピンやベトナムなど、弱いところから今、攻め入ろうと企んでいるわけですね。
向こうは戦略的構想の下、外国勢力との軍事行動のシナリオを描いているわけですから、
迎え撃つ側も、戦略的防衛構想を持っていないと、行き当たりばったり行動となり危険です。

それは、泥沼の抗争と発展する可能性があるので、最悪の選択です。
過去、満州事変などは、こういういきさつから端を発したものと、私は推測しております。

さて、孫子の兵法が、最も価値あるものとするものは、戦わずして勝つ・・・というものです。
戦って勝つというのが、近代日本の美意識でしたが、それは最後の兵法であって、戦わずして勝つが、最勝の法なのです。

「戦わずして勝つ」を実現するためには、相手の長所を無力化すること、そして、自軍の短所を無力化することです。

相手から見て、侵略するリスクが高すぎる場合には、相手国は攻めては参りません。
それは侵略の鉄則です。
中国が日本に対してあれこれ言っても、結局軍事行動を起こさないのは、結局今の日本が結構強いからです。

「相手の心情を逆撫でして、喧嘩の口実を与えてはいけない。」
これは、きわめて日本的な発想です。
世界は、こういう力学では動いてはいません。

そして現状を更に進化させ、相手国に侵略そのものを諦めさせることを探求し、構築することができれば、
期限は10年以内ですから、結果日本は護れてしまいます。

次回から、まずは自国の短所を無力化することから、土佐のくじら国防論を展開していきたいと思います。