釜石の日々

岩手県釜石市に移り住んで16年8ヶ月が過ぎ、三陸沿岸部の自然の豊かさに感動する毎日。

変わらない自然と変わる人の暮らし

2009-08-09 07:03:34 | 文化
先日職場のバーベキュウの集まりが甲子川下流の河川敷であり、ちょっと仕事の制約があったので少しだけ顔を出させてもらった。北海道の夏の夜と異なり、半袖でも寒くなく、暑くもなく、非常に気持ちがいい。曇天の日のせいか虫も思った程飛んでおらず驚いた。発電機での照明にはさすがに小さい虫が群がってはいたがそこに集中しているだけだった。川には釣り竿も立てられ、鰻獲りの仕掛けも三カ所してあるとのこと。成果が楽しみだったが結局聞かないまま帰ってしまった。何人かの方はそこにテントを張って一晩過ごされたようだ。朝方はさすがに少しは気温が下がるが寒くて仕方がないと言う程ではないので岩手の夏は野外キャンプにはちょうどいいのかも知れない。岩手の夏自体がまさに避暑地の夏だ。名古屋から西ではヒグラシは無論だがミンミンゼミの声も平地では聞くことができないが、岩手だと平地で普通に両方の蝉の声を聴くことが出来る。ミンミンゼミのあの眠そうな鳴き方を聞いているとこちらまで頭がボッーとしそうだ。川ではカジカガエルも鳴き、関東以南の感覚だと本当に避暑地でなければ聞けない声ばかりだ。しかしこの感覚にしても、花が咲くのが長く、季節感が違って感じるのも考えてみればこれらはすべて東京を基準とする感覚であることに気付く。岩手に住む人たちからすれば当たり前で、何ら不思議はないことなのだ。日本は東京一極集中がますます進んで、第二の都市である大阪すら地盤沈下を起こしている。新自由主義に則った格差社会は個人の所得面だけでなく、東京と地方の格差をも拡大させた。マスコミはじめ日本の大半が諸手を挙げて賛意を表明した小泉改革なるものの結果がこれだ。国民自らが選んだ結果である。その意味ではそのツケは当然国民に回って来る。いつの世もマスコミは疑うべきものなのだ。

アベリア 吸葛(すいかずら)科の花で花園衝羽根空木(はなぞのつくばねうつぎ)と呼ばれる

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