釜石の日々

岩手県釜石市に移り住んで16年8ヶ月が過ぎ、三陸沿岸部の自然の豊かさに感動する毎日。

デジタルカメラ時代

2014-11-12 19:15:06 | 文化
朝は曇っていたが、午前中から小雨が降り始めて、そのまま雨が続いている。日が射さないために少し肌寒く感じる。せっかくのこの時期の紅葉も雨でまたさらに葉を落としそうだ。最高気温は13度ほどだったが、週末には気温が下がってくるようで、最低気温が0度の予想になっている。今月も半ばになると岩手では車のタイヤもスタッドレスに変えなければ、遠出は出来なくなってくる。岩手の沿岸部は隣接する市町村へ行くにも山間部を走らざるを得ない。釜石市内であればまだまだスタッドレスは必要ないが、山間部を走るとなるとそう言う訳にもいかなくなる。 現在は携帯やスマートフォンにまで付いているデジタルカメラは1975年に世界で初めて米国のイーストマン・コダック社によって生み出された。しかし、それが店頭に並ぶには15年を要した。日本では一般向けデジタルカメラは1988年に富士フィルムで開発されたが、市販されることはなかった。1990年代から市販品が普及し始め、急速にフィルムカメラに取って代わった。デジタルカメラは内部に小さなパソコンと記録部品を持ち、その二つの開発競争の歴史と言ってもいいだろう。パソコン部分で画像を作り出し、それを記録部品に保存する。パソコン部分は画像エンジンなどとも言われる。記録部品はメディアと通称される。もともとフィルムカメラの時代から世界には多数のカメラメーカーが存在していたが、精密機械の製造に優れた技術を発揮した日本が瞬く間に世界を凌いでしまった。デジタル時代に入ってもすでにフィルム時代に築き上げられたレンズ資産のおかげで、状況は変わらず、デジタルカメラでも日本はリードを保っている。カメラの場合はカメラ本体はデジタルであれば簡単に模写製品は作り出せる。しかし、何よりも人間の目にあたるレンズは容易ではない。特に一眼レフ用のレンズとなると何本もの焦点距離の異なるレンズを作り出すにはかなりの年数を要する。そのため、自動車ほど簡単には真似ることが出来ない。デジタル技術を持っていたソニーが一眼レフカメラに手を出すためにとった手段はミノルタがコニカと合併して出来たコニカミノルタの資産を吸収することだった。簡単に言えば、カメラはレンズで決まる。デジタル時代になってもなおドイツのライカが高級ブランドとして生き残っているのもそのレンズのためと言っても過言ではないだろう。むしろデジタル技術が進めばすすむほどにライカレンズの価値が高まっているとも言えるかも知れない。日本のカメラメーカーのレンズはとても優秀だがいずれもコンピューターで作り出されれいるため、次第に優秀だが個性のないレンズになって来ている。しかし、ライカはライカでなければ作れないレンズを今も作り続けている。しかし、プロではなく普通に写真を撮るのであれば、現在のコンパクトカメラでもかなりの描写が得られるような時代になっている。スマートフォンのカメラで撮った写真に驚くことがある。むしろカメラ本体の画像エンジンでの処理と同じく、撮った画像を後で画像の加工ソフトでパソコンで処理すると一見すると優秀なレンズで撮ったもののようにすら加工出来てしまう。このあたりがデジタル時代のすごさを感じさせてくれる。
小雨に濡れた紅葉

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