釜石の日々

岩手県釜石市に移り住んで16年8ヶ月が過ぎ、三陸沿岸部の自然の豊かさに感動する毎日。

堆積物が示す過去の地震

2012-12-22 19:37:47 | 自然
今日は比較的高い雲が空全体を覆い、愛染山も見えていたが、小雨も落ちて来た。そのため、寒さも若干和らいだ。昨夜、娘から電話があり、24日に釜石へ帰って来ると言う。今日は大阪で弟とともにゴスペルのコンサートに出るらしい。8曲の英語の歌詞を覚えるのに苦労しているようだ。弟も最近はソロで歌うことに慣れて来たようで、今日のコンサートでもソロをやる予定だそうだ。米国人のプロが指導しているので、毎日練習に力が入っているのだろう。 昨日のマヤの終末論というのは古代マヤ文明の暦が紀元前3114年に始まり、2012年12月21日に終わっていることから来たものだが、実際のマヤ族の長老は「西洋のマスコミが作った話」だと憤慨していると言う。マヤ族もわれわれ日本人と同じモンゴロイドだ。昨年の震災や近年の太陽の磁場エネルギーの変化や、天候の異変など、自然の変化がここのところ目立つが、日本人にとって今のところ最も心配な地震について、昨日、政府の地震調査委員会が全国地震動予測地図を発表した。今年1月から30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率の分布が示されている。それを見ると、関東、中部・東海及び中央地溝帯、大阪から紀伊半島、四国全体が赤く色付けられていて、確率が高くなっている。プレートの歪みが解消されていないと見られる茨城、房総沖は、最大でM8とされるため、関東の沿岸部を中心に確率が大幅に上昇しており、水戸市で62.3%、千葉市で75.7%となっている。東南海、南海地震などM8級地震が繰り返し起きている南海トラフ沿いはさらに高く、静岡市で89.7%、津市で87.4%などとなっている。今日の時事通信は地震地質学専門の高知大学の岡村真特任教授の研究結果を報じている。それによれば、大規模な津波を伴う東海・東南海・南海地震が3連動した南海トラフ付近の巨大地震が過去6000年の間に300年~500年に1回の頻度で15回以上起きていると推定されている。同教授は今年7月から、高知、徳島、三重県の沿岸部にある池で、池底から深さ約6mまで掘削して約6000年前から堆積する津波堆積物を調査し、高知県土佐市にある池から、巨大津波によって海から運ばれた砂の層が少なくとも15層見つかった。過去60年の間でもM9以上の地震は太平洋周辺だけに5回起きた。1952年にM9.0のカムチャツカ地震が起きて、15~18m規模の津波が3回発生した。1960年には観測史上最大のM9.5のチリ地震が起きた。幅が400Km、長さが1200Kmにもなる範囲で巨大な断層の動きがあった。日本列島がすっぽりと入る長さだ。この時の津波で三陸沿岸も大きな被害を受けた。それから4年後にはM9.3のアラスカ地震が起きている。2004年にはM9.1のスマトラ島沖地震が起きた。岡村教授は昨年の地震や津波は想定外ではなく、869年の貞観地震は今回と同規模の地震であったことは分かっていたことであり、それをただ無視していただけのことだと述べている。南海トラフ沿いの巨大地震でも1498年の明応地震では津波により淡水湖であった浜名湖が以後塩水湖となってしまった。1605年の慶長南海地震では室戸市の4つのお寺が10m以上の高さの津波を受けている。1707年の宝永地震は東海・東南海・南海の三つが同時に動いて300年間では最大の地震・津波が起きた。しかし、2000年前にはそれを4倍上回る地震・津波が起きていることも地層調査で明らかになっている。実家のある愛媛県には伊方原発があるが、その近くを世界最大級の活断層である中央構造線断層帯がある。関東から九州まで全長1000Km以上にもなる断層だ。その断層が過去に8m横ずれして動いた事実も分かっている。
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