釜石の日々

岩手県釜石市に移り住んで16年8ヶ月が過ぎ、三陸沿岸部の自然の豊かさに感動する毎日。

地球は常に動き続けている

2012-11-09 19:14:17 | 社会
夜半に雨が降ったようだ。西に見えるはずの愛染山も今朝は雲に隠れていた。家の庭には3本のモミジの木がある。どれも種類が違っている。葉が繊細で、枝振りが手入れされたモミジは例年だと緑から徐々に黄色に変わり、やがて赤になる。それが今年は緑からいきなり赤に変わって来ている。これを見ただけで今年が例年と違った気候になっていることが分かる。他の2本のモミジは大部分がまだ葉は緑のままだ。この2本は幹がかなり太くなっていて、枝も伸び放題だったので少し手を入れてもらった。これらのモミジが本格的に紅葉するのは今月も末頃になるだろう。 昨日気象庁は昨年1年間の有感地震が1万487回と1万回を超えた、と発表した。過去の有感地震の最多記録は1966年の長野県・松代群発地震で5万2957回あった。しかし、昨年1年間に震度5弱以上の地震は71回あり、この記録は統計史上最多となる。日本気象協会の地震記録を見ると昨日1日の日本列島における地震は9回となっている。ここ2~3ヶ月日本では大きな地震は発生していないが太平洋周辺部では4つの地震が起きている。いずれも現地時間で、9月30日に南米コロンビア南西部でM7.3、10月29日にカナダ西部ブリティッシュコロンビア州沖の太平洋でM6.2、今月3日フィリピン南部ミンダナオ島東沖の近海でM6.5、一昨日、中米グアテマラの太平洋沿岸でM7.4の地震がそれぞれ起きている。太平洋はその大半を太平洋プレートが覆い、東端にはココスプレートとナスカプレートが南北に並ぶ。西端にはフィリピン海プレート、ユーラシアプレート、オーストラリアプレートがそれぞれほぼ南北に並んでいる。太平洋プレートの北には北アメリカプレートが、南には南極プレートが接する。昨年の巨大地震は東北沖の太平洋プレートと北アメリカプレートの境で滑りを生じ、その影響で付近の断層が動いたために巨大津波の発生に繋がったと見られている。太平洋プレートの動きがプレートの西端で起きれば、当然、東端へも影響する。東端の影響はさらにそこに接するココスプレートやナスカプレートへも波及する。この2~3ヶ月の一連の南北米大陸西岸付近での地震はそうして起きたものと考えられる。個別の事象も繋げてみると一連の動きとして見えてくる。地球は気付かないうちに常に動き続けている。地震の発生はプレート境界にあるが、津波が巨大化する原因は誘発された付近の活断層の動きにあることが分かって来た。そして津波は内陸の湖でも起きることも分かって来た。今月5日の時事通信によれば、ジュネーブ大学のチームがスイス最大の湖であるレマン湖西端のジュネーブで1400年前の6世紀に起きた大水害の原因を調べた。湖東端に流れ込むローヌ川河口から湖中心部の最深部にわたって伸びた厚さ5mの大規模な堆積層の崩壊が津波を引き起こしていた。日本列島は海にも陸にも断層が限りなく走っている。日本最大の湖である琵琶湖にも西岸付近に活断層が走る。原発立地点でも玄海原発以外のすべての原発付近には活断層が走っている。東京都品川区にある城南信用金庫は昨年の原発事故後、早くから原発の廃止を訴えていたが、昨日、シンクタンク「城南総合研究所」の設立を発表した。「原発に頼らない安心できる社会」を目指し、原発がなくても電力不足にならないことなどを情報発信して行くという。「原発の即時廃止」を訴えていた加藤寛慶応義塾大学名誉教授を名誉所長に迎え、早速、「原発を廃炉にすることが経済的にも正しい」とするリポートを発表している。経済産業省の発電コスト計算には原発立地地域に交付されている国の交付金などが含まれていないことを指摘している。立命館大学の大島堅一教授の試算でも原発コストは1KW時当たり10.2円で、火力の9.9円より高い上、、使用済み核燃料の処理や保管にかかる費用まで含めれば、極端にコストは跳ね上がってしまう。いずれにしろ、今、最も重要なことは唯一稼働している関西電力大飯原発3、4号機を先ず停止させることだろう。
製鉄所の火力発電所裏の山にも秋がやって来ている

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