釜石の日々

岩手県釜石市に移り住んで16年8ヶ月が過ぎ、三陸沿岸部の自然の豊かさに感動する毎日。

論理的対応が出来ない日本

2021-01-14 19:15:10 | 社会
昨日、今日と続けて最高気温が5度を超えて、残っていた雪が溶けて来た。ただ、表面が溶けて、その下が凍っていると逆にとても滑りやすくなる。北海道では標準のスパイク付きの靴が欲しくなる時があるくらいだ。今冬は世界中で大雪になっているが、今月11日から昨日まで熱帯のラオスで「数世紀」ぶりに雪が降った。ラオス北東部のシエンクワーン県では一面が雪となり、SNSでは写真と共に、「まるでロシア」と書かれたりしたようだ。ラオスは人口706万人の小さな国だが、この40年間で人口がほぼ倍増したASEAN加盟の発展途上国である。中国を含めた5カ国と国境を接している。そのラオスでは新型コロナウイルス感染者は累計でわずか41人である。死者はいない。中国の国家衛生健康委員会(NHC)は、今日、中国で8カ月ぶりに、複数の都市が再封鎖下にある河北省で新型コロナウイルスによる死亡例が確認されたと発表した。同時に、新規感染者数は138人であったことも発表されている。フランスのAFPによると、2000万人以上がロックダウンの対象となっている。世界中でまだまだ感染が拡大し続け、最多である米国では、昨日1日で23万6462人の新規感染者が出ている。昨日公開された東洋経済ONLINEの「厚労省「PCR拡充にいまだ消極姿勢」にモノ申す あの中国が国内感染を抑え込んだ本質は何か」で、医療ガバナンス研究所上昌広理事長は、「実は欧米は検査数が足りていない」ことをデータで示している。「PCR検査数を感染者で除した数字」は、「1人の感染者を見つけるために、どの程度のPCR検査を実施したかを示している。」ことからその数字に注目している。1月8日時点で、中国はその数が1808.7と突出した数値となっている。韓国66.6、カナダ24.3、英国22.2、ドイツ21.0、日本19.5、フランス13.1、イタリアと米国が12.7と続いている。米国で感染が拡大しているのは、圧倒的に検査が足りないからだと言う。しかし、同記事によれば、その米国も無症状感染者を見出すために、大学にIDカードで無料で出来るPCR検査自動販売機が何台もセットされたり、自宅で利用できる検査キットが販売されたり、グーグルのように9万人の社員に対して、毎週検査を実施する企業が出て来ていると言う。昨日、日本医師会長は「全国的に医療崩壊は既に進行しています」「このままだと必要な時に医療自体を提供することが出来ない医療壊滅になる恐れがあります」と記者会見で述べている。同じく昨日行われた首相の会見では、ジャーナリストの神保哲生氏が、主要メディアの誰もが訊ねなかった質問をしている。「日本は人口あたりの病床数は世界一多い国で、感染者数はアメリカの100分の1くらいなのに、医療が逼迫している」として、医療法を改正して病床を確保しないのかと質問した。昨年春の第1波で発出された緊急事態宣言が最終的に全国で解除された5月25日、日本経済新聞は「日本は感染爆発回避 医療は逼迫、脆弱さも露呈」と題する記事を出した。感染者数が現在よりずっと少なかった第1波ですら、医療逼迫が言われ、問題が指摘されていた。また、昨年2月28日の日経バイオテクは「新型コロナウイルス、検査体制の拡充が後手に回った裏事情」なる記事を載せ、日本のPCR検査が拡大されない問題を取り上げた。現在の問題点はすでにずっと以前に出ており、今なお全く手が付けられて来なかった。政府や政府につながる専門家は、この1年、最も重要なことを棚上げにして来た。東京都でも自宅待機を余儀なくさせられた人が急変し、亡くなっている。政府や専門家の不作為による人災である。一昨日のThe New York Timesは、「Doctor’s Death After Covid Vaccine Is Being Investigated(コロナワクチン接種後の医師の死が調査されている)」と言う記事を載せている。基礎疾患のない健康な56歳の産婦人科医であるグレゴリーマイケルGregory Michael氏が12月18日にファイザーのワクチンを接種し、3日後に急性免疫性血小板減少症を発症し、16日後に脳出血で急変した。ジョンズホプキンス大学の血液障害の専門家であるジェリーL.スピバクJerry L. Spivak博士は、「ワクチンが関連していることは医学的に確実だと思います。 」と語っている。また、フィラデルフィア小児病院のワクチンと感染症の専門家であるポール・オフィットPaul Offit博士は、はしかワクチンでも子供と大人の両方で、2万5000回のはしかの予防接種ごとに約1回発生するが、通常は一過性で深刻ではない、と語っている。早ければ来月終わりには、日本でもワクチンが開始される。ワクチンを開発した企業は免責されており、もしもの場合は政府の責任で対応するのだろうか。この点もいまだに不明である。日本では基本的なこと重要なことが先延ばしされ、曖昧である。先の上昌広理事長は、Twitterで、「私は、コロナの専門家を全く信頼していない。適切に設計され、検証されたPCRで偽陽性が出ないことは、医学界の常識だ。学生でもわかることを「偽陽性1%」と言い続けてきた。世界で、こんなことを言ったのは、日本の専門家だけだ。彼らの特徴は変に自信があり、勉強しないこと。」「私は今こそ「鹿鳴館」と思う。明治の日本人は謙虚だった。自分たちが世界から遅れていると思い、必死で勉強した。いくら猿まねと笑われようが世界から学んだ。最近のアジアでは、中国が、このやり方をまねている。コロナの専門家で『ネイチャー』や『ランセット』に言及する人がどれくらいいるだろうか」と書いている。
オナガガモ

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