釜石の日々

岩手県釜石市に移り住んで16年8ヶ月が過ぎ、三陸沿岸部の自然の豊かさに感動する毎日。

中央構造線の地震

2016-04-15 19:14:32 | 自然
昨夜、熊本県で震度7の地震が起きた。余震は1週間ほど続きそうだ。日本列島には無数と言っていいほど断層がたくさん走っている。そんな中で、最大級の断層が中央構造線と呼ばれる断層で、茨城県から列島に沿って西南方向へ走り、紀伊半島、四国を横断し、九州中部の阿蘇山近くを走り、そこから二つに分かれて、有明海へ達する。この二つに分かれた断層がそれぞれ布田川(ふたがわ)断層帯・日奈久(ひなぐ)断層帯と呼ばれ、被害の大きかった益城町はちょうどのこの二つの断層帯の分岐部付近になる。今回は日奈久断層帯の方で横ズレを生じたようだ。中央構造線は九州を南北に二分しており、阿蘇山への影響も大きい。歪みが大噴火につながらなければいいが。この中央構造線では日奈久断層帯が川内原発に近接し、愛媛県の伊方原発も6~8Kmの距離で中おいう構造線が走っている。中央構造線を調査して来た高知大学総合研究センターの岡村真特任教授(地震地質学)は、こうした位置にある伊方原発について、専門家の立場で、極めて危険だとされている。愛媛県伊予市沖で実施した断層調査では10mくらいの「ずれ」が見つかっており、大きな地震が繰り返し起きたことを示す決定的な証拠だった。別府湾での調査でもこの7300年間に少なくとも4回、大地震が起きたことが分かった。同教授は「四国電は『過去1万年間は動いた形跡がない』と3号機を建設した。どんな調査をしたのかと、強い不信感を持った。ここに造ったこと自体が間違いだ」と述べている。日本列島は大陸から二つの島の形で離れ、それが再び合体すると言う極めて複雑な移動により誕生した島であり、そのために国土にはたくさの断層が走る。その上、世界でも例の少ない4つものプレートが集まる場所でもある。つまりは日本列島には常に圧力がかけられており、その圧力が地震と火山の噴火をもたらす。温泉が各地にあるのも火山地帯であるからだ。そんなとても複雑な日本列島の構造の中に50基を超える原発を造ってしまった。原発がどうしても必要だと言う理由は見当たらない。原発がなくとも電力は足りている。理由は従って、あくまでも政治家の必要にしか過ぎない。余震が早く治ってくれるといいが。
辛夷と枝垂れ桜