4月3日の日本経済新聞は、「コロナ治療薬、年内にも 米メルクなど治験終盤に」なる記事で、米国製薬会社メルク社などが新型コロナウイルスの新しい治療薬の開発を行なっており、「ワクチンに比べ難航してきたが、病態の解明が進み、新薬開発が加速してきた。」と報じている。この記事のメルク社は、2015年にノーベル生理学・医学賞受賞を受賞した北里大学大村智特別栄誉教授が開発した寄生虫薬を、イベルメクチンとして生産・販売した製薬会社である。新型コロナウイルス感染が世界中に拡大した昨年、世界の研究者は、ワクチンではなく治療薬を既存の薬の中から探しだす研究に取り組んだ。早く安く入手出来ることで、貧しい国でも治療が多くの人に可能となる。世界の研究者たちはイベルメクチンの有効性を報告したが、コロンビアで行われたイベルメクチンの有効性を否定する研究論文をもとに、大勢はイベルメクチンの有効性を否定する方向に傾いた。北里大学の研究者たちはイベルメクチンの有効性をむしろ世界の多くの論文で再確認し、コロンビアでの研究論文のずさんさを指摘し、メルク社にイベルメクチンを大量生産するよう申し入れたが、メルク社は拒否した。ジェネリック製品まで出ていて、薬価がわずか3mg錠1錠が652.6円でしかない薬では、とても製薬会社の利益は薄くなる。日本政府が早々と承認した新型コロナウイルス感染症治療薬レムデシビルは、米国陸軍感染症医学研究所(USAMRIID)がエボラ出血熱の治療薬として開発し、ギリアド・サイエンシズが生産・販売していた薬で、新型コロナウイルス感染者1人を治療するためのレムデシビルの費用は3100ドル、つまり日本円だと33万7000円ほどになる。いかに治療に有効であっても、製薬企業にとっては利益のない薬には関心がなく、そんな薬が普及することは困るのである。米国ワシントンD.C.に拠点を置く、世界的に有名な救命救急医および学者のグループで組織されたFront Line COVID-19 Critical Care Alliance (FLCCC)は、イベルメクチンを新型コロナウイルスの治療薬の一つに含めたことを4月29日に公表している。昨日、THE TIMES OF INDIAに掲載された「Existing affordable drugs could rapidly reduce Covid-19 cases and deaths in India(既存の手頃な価格の薬は、インドでのCovid-19の症例と死亡を急速に減らすことが出来る)」と題する米国エモリー大学ヴィカス P.スーカトゥミVikas P. Sukhatme医学部長の記事で、この教授は治療薬として、既にジェネリック薬品が出ている2剤をインドが使用することを勧めている。1剤は抗ウイルス薬としてのイベルメクチンで、もう1剤は後遺症を避けるためのフルボキサミンである。この新型コロナウイルス感染症では、LONG COVID-19と呼ばれる後遺症が様々に報告されているが、フルボキサミンを使うことで多くの人が、その後遺症を避けられると言う。使用法は、イベルメクチンは1日あたり0.4mg / kgを7日間、フルボキサミンは50mgを1日2回14日間となっている。また、イベルメクチンについては予防のための使い方も書かれており、その場合は、0.2mg/kgを週1回服用する。フルボキサミンは抗精神病薬である。英国の研究では感染者の3分の1で脳・神経系の障害が残るとされている。スーカトゥミ教授の経歴を見ると、教授はインドで生まれ、イタリアのローマで育ち、米国のマサチューセッツ工科大学(MIT)で理論物理学の博士号を取得した後、ハーバード大学医学部で博士号を取得し、マサチューセッツ総合病院勤務を経て、スタンフォード大学で免疫学の研究に従事し、シカゴ大学やハワードヒューズ医学研究所で過ごした後、ハーバード大学に戻り、学術プログラム学部長を経て、エモリー大学に移っている。教授の研究は基礎科学と臨床ケアの両方の医学の多くの分野にまたがり、40,000回以上引用された200を超える科学出版物があり、腫瘍代謝と腫瘍免疫学、および進行癌を治療するための「すぐに使える」アプローチに関心があると言う。研究室での発見に基づいていくつかのバイオテクノロジー企業を共同設立しており、教授の妻とともに非営利団体GlobalCuresの共同設立者であり、収益性がないために追求されていない癌の有望な治療法に関する臨床試験を実施している。 GlobalCuresのビジョンはエモリー大学で拡大され、教授が創設ディレクターを務める革新的で「手頃な価格」で治療を受けられる医療センターが設立されている。
参考:イベルメクチンはジェネリック名のストロメクトールとして、ストロメクトールジェネリック12mgでベストケンコーBESTKENKO.comで1箱50錠9360円となっています。シンガポールか台湾から発送されるようです。
フルボキサミンはオオサカ堂で、1錠50mg1箱20錠1964円で販売されています。こちらは香港からの発送のようです。
イベルメクチンは現在配送に時間がかかっているようです。
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