「東濃リニア通信」    <東濃リニアを考える会>

国土交通省がJR東海のリニア中央新幹線計画を認可しました。このとんでもない暴挙は、必ず歴史が証明します。

JR東海の環境アセスは手抜きか?!

2013年06月15日 06時44分54秒 | 日記
 おはようございます。5月25日の多治見説明会で質問に対して答えていない問題と、はぐらかしている問題を取り上げてみます。
Q 山梨実験線の工事で地域の川の環境が変わっていると聞き心配です。
➀ルートの選定にあたりましては、地形・地質調査や水の利用状況等を踏まえまして、影響が出来る限り小さくなるように計画します。
 ②トンネルの掘削にあたりまして、事前に地質・水門調査を行い適切な施工計画を立て、取水の方法や取水状況を十分に把握します。
 ③継続的に監視し、減水等の現象が認められた地区では、皆様方の生活に支障をきたさないことを第一に応急対策を実施します。
 ④トンネル工事完了後も流量観測等を継続し、必要に応じて地元の皆様と話し合いながら恒久対策を実施します。
 

➀について、現在環境アセスメントを実施していますが、ウラン鉱床・美濃帯・重要湿地・地下水等についてボーリング調査を行ったという回答は一つもありません。ほとんど文献調査などで済ませています。
 5月13日の山梨県の説明会で、南アルプスの地下水の調査をどのように行っているかという質問に対して「12ケ所の湧水と何ケ所かの井戸を調査している」との回答であったと聞きました。
 松島信幸さんによりますと、南アルプスのトンネルは述べ50kmに及ぶそうです。ボーリング調査を行わないで12ケ所の湧水と井戸を調査しただけで、広大な南アルプスの地下水の状況が把握できるはずがありません。
 「ルートの選定にあたりましては、影響が出来る限り小さくなるように計画します。」と回答していますが、ほぼ直線に近いルートであり、色々な条件でルートを変えることは不可能であり、事前に回避するというのは詭弁でしかありません。


②では、「トンネルの掘削にあたりましては、事前に地質・水門調査を行う」としていますが、ルートの選定の前に行うべきであります。

③山梨実験線の場合は、井戸を掘り生活用水を供給しているそうですが、永代補償でなく有期限と聞いています。枯渇した河川には水は戻していません。

④「必要に応じて地元の皆様と話し合いながら恒久対策を実施します。」と述べています。誰が必要と判断するのか定かではありません。
 「環境影響評価調査」はあらゆる方法を駆使して、事前に予測・評価するものであり、現在JR東海が行っている「環境影響評価調査」は手続きとしての体裁を整えるためのアリバイ的な内容であり、このままではいたるところで環境破壊が続出することは間違いありません。

 
Q 美乃坂本駅には何本停車するのか。
A 停車本数は、開業が近ずいた時点で決定します。
 期成同盟会などは勝手に1時間何本停車で、何人の乗降客と予測していますが、国交省交渉でも答えていました、途中駅は1時間に1本停車です。1時間に5本の列車を何本も止めたら、40分と謳っている宣伝が、1時間近くになってしまいます。JR東海が、ずるいのは最初から分かっていても、思わせぶりに期待を抱かせることです。 

Q 建設費用は費用対効果で採算がとれるか。
A 飛行機利用の需要を取り込む事による収入増を想定するなど合理的と考える前提をおいて長期資産の見通しを行っている。万が一予期せぬ事態が発生した場合は、工事のペースを調整することで健全経営を堅持する。
 前にも述べましたが、名古屋開業で飛行機客は取り込めない、仮に大阪開業で飛行機の客を取り込めるとしても、計画通りに進んでも18年もあります。大地震やトンネル工事で予期せぬ事態に遭遇すれば、工事期間は大巾に伸びることになり、苦しい財務状況となりませんか。

 今日は、最初の質問者だけで終わります。
                                                     以 上
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