なだれ込み研究所の一日

物語作家を目指すもの書きが、ふとしたことから変な事務所で働くことに!
日々なだれ込んでくる人や仕事、モノやコト観察記。

うどんと信頼関係

2006-05-18 20:08:11 | ビジネスシーン
いつもお昼はお弁当なのだが、今日は持ってこなかったので、S藤さんと二人、おむかえの「五代」から出前をとることにした。S藤さんは卵とじうどん、私は一豊うどん(ごまみそ味の釜揚げうどん)である。

うどんを食べながら話したのは、企業における社員メールのモニタリングのことである。

今朝の日経に「社員メール『監視』25%」という記事があった。企業規模が大きくなるほど、インターネットやメールなどの利用状況を監視する率が高くなるという。
「アホらしいけど、どこの企業も多かれ少なかれやってるよ」
S藤さんがうどんをすすりながら言った。
「仕事とプライベートを分けるっていう発想が、そもそもつまらないような気がしますけど」
なかなか途切れないうどんを高く持ち上げながら、私は言った。
「オレなんか、あれもやらないと、これもやらないとっていうド忙しいときに限って、どうでもいいホームページをついつい見ちゃうけどね。……つまりはメリハリが大事ってことがわからんのだよ」
「うちの事務所みたいに、規模の小さいところなら『気を抜く、集中する、遊んじゃう』っていうメリハリの中で仕事ができるけど、大きい会社じゃあ、なかなかそうはいかないんじゃないですか。ボーッとしたくても、サボってるように見られて出来ないし、会社側としても、組織としての士気や平等感から注意せざるを得ない」
「本来の目的を見失ってるってことだよ。本当に大事なことの優先順位を下げて、目先の効率や『うまく回していくこと』『人から悪く思われたくない』って事情を優先させる。難行道を行ってない。それに、そもそも遊び心や好奇心が足りなすぎる」

仕事の中で、遊び心や好奇心を発揮できるということは、もしかしたらものすごく珍しく、且つ、ものすごく幸せなことなのかもしれない。ホームページをダラダラ見ることは、原稿を書く前の儀式だったりするし、意外なページからアイデアや情報を得ることだってある。そういうことを「よし」とするには、基本的な信頼関係が成り立っていることが必要だし、それはある意味、企業規模が大きくなりすぎると難しいのかもしれない。

そんなことを思いながら、温かいうどんをすすった。

ちなみに、御前崎に届け物に行っていたS木くんは、帰ってきてカップラーメンをすすっていた。二人しておいしい出前のうどんを頼んだことは、ないしょである。
(ちなみに、うどん代はそれぞれ自分持ちです)

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