大峰の河童

法螺貝を習得中 

河童がつくる蟇目鏑(嚆矢)の完成

2022年02月02日 | 日記



河童が作っる蟇目鏑(嚆矢)は降魔退散の器か。蟇目鏑が五個、完成。

戦の機が満ちると、軍配、鐘、太鼓、法螺貝、嚆矢などで自軍に戦闘開始を伝える。
広い場所に展開している陣営に、瞬時に開戦の意志を伝え、同時に勝利を祈念する鳴り物一つである鳴り鏑にカシュ-塗料を二度塗りした。
一個当たりの重量・サイズは37g~48g、長さが162mm~167mm、太さは61mm~63mm。数値にバラツキが生じたのは途中、計量を失念したため。
朱色で仕上げたのは、魔を破すのは朱色と言われている。 尚、二個に五本の線を胴体に施した。

 古代より(新型コロナウイルスなど)魔から人類の生死を破すのは神弓・秘箭に勝る器は無いと言われている。更に音色を発し、魔を退治する効果が有ると言われる蟇目鏑に五本線を施こすのは線にも意味合いがある。

 五の名数の中に五大力さんがある。宮本武蔵は兵法を宇宙が構成する地・水・火・風・空の五大元素で表した。その書物の題名が五輪の書。この五輪からオリンピックのシンボル マークを五輪と訳した先人。輪だけでなく直線も五本線が最高格式とされている、定規筋(じょうぎすじ)と呼ばれる白い水平線が引かれた築地塀(土塀の一種)。

 何れにしても、蟇目鏑の胴体に線を施すのは単なる模様や構造上の強化策ではなく、降魔退散に関わる五大力が託されている。


追伸) 将軍足利義教の御弓師、弓術師範を務め、笠懸日記等の著書を残した小笠原持長(小笠原宗家の
    持長と別家)が書いたと思われる「犬追物伝書(約2万字弱のひらがな文字混ざり」の写しの一節
    に、鏑について書かれている。

   一. 矢の事かふらをもつて本とす、是神代について、種々の口伝ありといへとも、書のする
     に及ハす、然は、今の代の矢ハ征矢ゑひら本なり・・・・・・・大将の外切符ハ斟酌ある
     へし、

   一. かふら長さ三ふせ目、四ぬため本成へし、・・・・・・・我矢つかに二ふせはかり長くして、
     其きわを糸にてもかわにてもまきてうるしをさす、これを矢つか巻といふなり

   一. あたりはつれの事、まむ中にあたりてはさみ物われたりといふとも、糸程もかゝりてわれの
     かすははつれ成へし

   伝書のすべてを判りやすい和訳(現代)文に直す作業も試みたい。