わたしの活動のメモ ① 2014.9.20
その分析を読むのはもう何度目かになりますが、今年の6月に吉本(隆明)さんの現在の社会分析とそこから来る帰結について読んでいたら、そのことについて考えたことを文章にしてみようと思い立ちました。署名活動やデモもいいけど、どうして運動を組織する者が、それらよりも強力な、吉本さんのおくりものに応えようとしないのかなとふしぎな気持ちになりました。わたしはそのような社会運動や政治運動の組織者ではないから、自分ひとりでも消費を控える活動を開始するぞ、という文章を6月に書きました。
それ以後もそのことを時々考え続けていました。そして、文明のもたらした現在のような社会では、わたしのような活動の経験もない普通の者でも、たった一人ででも、その意志を表現し、社会的に波及するような、この列島の住民ひとり一人の力が束ねられていくきっかけを作り出せるのではないかと思い立ち、「回覧板①」を8月14日に書き上げました。それは、従来のイデオロギーや政治思想のようなものではなく、同じ時代にこの列島という同じ地に生活する住民同士というイメージで、あくまでわたしたちが生活する世界を主体とする、住民同士のメッセージのやりとりとして「回覧板」ということを思いつきました。そしてその「回覧板①」を、ネット上のブログやホームページのコメント欄やメールを通して、あるいは掲示板に書き込んだりして、約60軒配って回りました。そして、この臨時ブログを開設し、この回覧板①に関係する、わたしの過去の文章や、「おもてな詩」を掲載してきています。
消費を控える、経済的な力の行使という行動は、現政権や自民党が退場するまで続けるけれど、もう、これでわたしのネット上の活動は、お終いかなと思いました。一方では、野党勢力は当てにならず、しかも現政権に近い政党があったり、現政権と同じような考えを持つ政治家やらが野党の中にもあちこちにいて、イデオロギーではなくわたしたち住民の生活や意志を第一に考える政治家(代表者)はいないのか、うんざりだねと苦い思いを感じていました。この活動は、当面、未だかつてなかった復古的なイデオロギーで組織された現政権や自民党の退場を目指していますが、これはまた、いい加減なことをやればわたしたちはいつでもこの経済的なリコール権を行使するよという、すべての政治家に対するメッセージでもあります。
わたしたち住民の意志を表現するやり方として署名活動やデモなどがすぐに思い浮かびますが、大多数の普通の人々がそれらの活動に参加することは、3.11の東日本大震災及び福島原発の大事故以前は特にあまり考えられなかったと思います。選挙以外に国レベルの政治的なリコール権をわたしたちが持っていない現状では、このわたしたちの消費を控えるという経済的な力の行使は、署名活動やデモにも勝るもっとも強力で効果的なものと思えます。しかも、この列島の住民ひとり一人が主人公として、平等にその力を発揮することができます。
現政権は、また経済に力を注ぐと言っていますが、またモグラのように別の顔を出して、「集団的自衛権」のための法的な措置を謀ってくるはずです。現政権の支持母体と思われる日本会議は、例えば、その地方議連による「国会に憲法改正の早期実現を求める意見書」の地方議会決議運動を組織しています。今回は、いわば言ってみるだけではなく、本気でこの国を復古的なイデオロギーで塗り替えようとしています。それらへの対抗として当てにならない野党の状況で、法的な措置がずるずるとすんなり通っていけば、何をきっかけに何が起こるかわかったものではありません。したがって、この危ない状況で、現政権及び自民党を退場に追い込まなくてはならないと考えています。
ものごとは、流れに漬かって考えていると、なんとかまた新たな道が開けるもので、それまでやったことがなかったツイッターを8月24日に利用開始しました。これによって、今までより多くの人に回覧板を読んでもらえるかな、と思っています。現在、この回覧板に関するいろんなことを考えながら、不慣れなツイッターに取り組み、はじめての自転車乗りの練習のような日々を送っています。ほんとは以前のような穏やかな日々に早く戻りたいのですが、しょうがないなと思いつつふんばっています。わたしの場合は、ツイッターは控えめで、臨時ブログの方が主になるのではないかと考えています。このわたしのネット上の活動は、もう少し先まで行けそうに思いますが、また変わったことがあったら報告します。
消費を控えるというこのわたしの「昼寝のすすめ」に賛同されるみなさんも、ゆったりと「昼寝」されながら、お互いに智恵を出し合い、それぞれの場所で、それぞれのやり方で、自力を発揮してもらえたらいいなと願っています。また、何かいい智恵を思いつかれたらわたしにも教えてください。
わたしのツイッター 「 nishiyan @kotobano2 」
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わたしの活動のメモ ② 2014.12.1
これは、「わたしの活動のメモ ① 2014.9.20」に続くメモです。
ツイッターを8月24日に利用開始し、ずっとツイッターで「フォロー」したり「フォロー」されたりしながら、わたしのこの消費を控える活動を紹介・お勧めし、いろんなものを見聞きし、ものを考えたり、ものを書き付けたりして、今まで出店(でみせ)状態を続けてきました。
ネットで、たまたまアメリカから来た署名サイト「change.org」を見かけました。ツイッターを仲立ちにして、消費を控える行動への賛同=実行を募る署名活動を行おうと考えました。署名とそれに関わるサイトの存在が、ひとり一人の賛同者=実行者の日々の行動を支えるものになるかもしれないと考えました。しかし、署名サイト「change.org」の「キャンペーン」を作る要領がよくわからないのと回覧板①よりもっとわかりやすい文章を書くのが難しく、あきらめました。
次に、ツイッターで何かできないだろうかと考え、ネット上のツイッター集会を考えました。♯ハッシュタグ(註.#記号と、半角英数字で構成される文字列のことを Twitter上ではハッシュタグと呼ぶ。発言内に「#○○」と入れて投稿すると、その記号つきの発言が検索画面などで一覧できるようになり、同じイベントの参加者や、同じ経験、同じ興味を持つ人のさまざまな意見が閲覧しやすくなる。)を使って、♯ツイッター集会を開催できないかなと考えました。
もし余りにたくさん集まったら見づらいだろうし、あるいは負荷がかかって画面表示が重たくなりそうだから、分散して、♯ツイッター集会1~♯ツイッター集会nという形にしたらどうかなと考えました。
あれこれ、いろいろ考えている内に、それを実行に移す前に、安倍政権は、退陣ではなく解散してしまいました。ちょっと肩すかしを食わされた格好になりました。
吉本さんのアイデアを実行に移す、わたしの消費を控える活動は、もうしばらく意志表示として継続しますし、その活動の意味を知ってもらいたいという活動ももうしばらく続けます。言い換えると、ツイッター+臨時ブログはもう少し継続します。ただし、「回覧板①」の「昼寝のすすめ」という活動への賛同と行動を他の住民に働きかけるのは休止します。
また、いつか、わたしがこの活動を開始するかどうかはわかりません。しかし、若い世代が、いや誰もが、いつでも開始できるように、わたしのささやかな試みの記録は、わたしの本来のホームページに保存して、いつでも参照できるようにしたいと考えています。
目の前に選挙が近づいています。現政権の退場、少なくとも大きく勢力を減殺したいと思います。野党にも問題ありありの議員も多いですが、取りあえず最悪の政権の追い落としにわたしたちの力を重ね合わせたいものだと思います。
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わたしの活動のメモ ③ 2014.12.31
―「吉本さんの見識に基づく消費を控える活動の記録 (2014.8~12)」の保管先について
振り返れば、我ながらこんな活動を開始するなんて驚きでした。しかし、わたしは戦争を体験していませんが、この国の文学や思想をたどる中でわかった、先の戦争への過程でこの列島の住民もあらゆる芸術家も総敗北しかなかったという無惨な歴史認識が、いつもわたしにはあります。また、歴史の遠い果てから考えても、この列島の住民は、神頼みこそすれ、自分たちの大切な生活世界を自立的に決死の覚悟で守るという経験に慣れていません。そういう歴史的な状況認識がいつもわたしの中にあり、わたしをつっぱらせるものになっています。
2014年8月から12月に渡る、このわたしのささやかな活動の輪郭は、「回覧板①」、「わたしの活動のメモ①」、「わたしの活動のメモ②」を読んでもらえればわかると思います。たった一人からでも活動することができ、しかも現実世界に波及させることができるこの活動は、現在という時代の「おくりもの」だと思います。それを具体的に言えば、家計消費がGNPの約6割という現在の「消費資本主義社会」、吉本さんのその社会分析、ネットやSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)などの仮想空間の普及・拡大などがあります。
わたしたち住民に政権を直接リコールする権利がない現状では、この消費を控える運動は、わが国に限らず家計消費がGDPの過半を超える先進諸国ではきわめて有効なものだと思います。もちろん、このような運動は、しなくて済むに越したことははありませんが、太古以来、人類の歩みにはわたしたち住民がそういうことを自覚して、せざるを得ないものを引きずってきています。わたしの試みは、十分計量できない実験的なものに終わりましたが、今後誰もが始めることができるよう、いくらかの参考にでもなればと思い、ここに活動の記録を収録しておきます。
わたしは、この列島の無名の住民として終始したく思い、活動してきましたが、活動の記録の保管先であるわたしのホームページ「言葉の海から」を見られたらわたしの個人名がわかります。「有名人」ではないから別にたいして変わらないかもしれませんが、現代社会の慣習により、個人名を記しておきます。
2014.12.31
(この列島の一住民 西村和俊)
※保管先ホームページ
「言葉の海から」( http://www001.upp.so-net.ne.jp/kotoumi/ )
読者は、現在10名弱だと思いますが、できるだけゆったりと必死でやっています。
※ツイッターは、残します。前からやってみたかった「ツイッター詩」(140字制限)をやってみようと考えています。臨時ブログ「回覧板」は、もうしばらく続けてどうするか考えたいと思います。
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