アンネ＝ゾフィ・ムター

昨日、東京文化会館で開催されたアンネ＝ゾフィ・ムターのヴァイオリン演奏会に出掛けてきました。予想通りとても華麗で優美なヴァイオリンの演奏に感動しました。さすがヴァイオリンの女王と言われるだけありましたね。気品があってエレガントな立ち振る舞いにも魅力を感じました。とても上品で女王としての風格を感じる演奏が印象的でした。
「音楽家としての知識と鍛錬、室内楽の豊富な体験、そして悲劇や楽しみを経験した人間的な成熟、それらすべてが演奏の深さに繋がってくる。」と数年前に来日したときにムターさんは語っていますが、彼女は天性の才能を持った希有な存在として聴衆と架け橋する巫女のような存在なのかな、と思います。

「カラヤンがこの曲で教えてくれたのは、音楽がどこから始まり、どこへ向かってゆくかを考えることでした。長大な作品を最後まで見通し、大きな弧を作ること。人生についても、それとまったく同じことが言えます。我々はある年齢に達したら、自分にとって何が大切かを慎重に考え、人生のなかで実践してゆかなければならないのです。」と彼女は深淵な哲学を表白していますが、人生の達人として偉大な芸術家の到達した地平を同時代に共有できるなんて幸せですね！

アンコールでブラームスのハンガリー舞曲第１番が演奏されたことがとても嬉しかったです。どうしてかというと、自分が一番好きな曲だからです。とても嬉しかったです。

チャンス

チャンス

「チャンス」に対しての必要な注意は、常にそれを見逃さないようにすること。もう一つは、チャンスに直面した際、いたずらに逡巡遅疑しないことである。
すなわち颯爽たる決断力を以て、万難を排して、これをキャッチすべしである。

中村天風　２２

漫然

素晴しい絵画や音楽、本に触れずに、漫然と日を過ごしてはいけない。

ゲーテ

言葉　７０

心

人の気持ちというのは、潮の満ち引きのように満ちたり、引いたりをくり返している。常に気持ちが一定している人など一人もいない。四季と同じで、人間の心というのは移り変わっていく。季節に温度差があるように、人間の心にも温度差は生じる。熱いとき、冷たいときいろいろあるから人間なのだ。

「人を見抜く技術」　桜井章一

肯定

人間の考えることは、ものごとを否定することと肯定することの、この二つしかありません。人に対してあの人はいい人だ、素敵な人だ、と思うことは肯定することです。
どんなときにでも、ものごとをすべて肯定して決める習慣くらい、人間にとって幸福なものはありません。

宇野千代　４４