一日一トライ~”その記憶の記録”

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Ⓘ-4.金子みすゞの詩に学ぶ(4/4)~みんな同じ人間どうし

2022-11-12 07:00:00 | Ⓘ-ものの見方・考え方

 金子みすゞの詩に関連した内容で、
印象に残る話をシェアしたいと思います。



 長距離を移動するのに飛行機を利用する場合、とりわけ直接的お世話になるのがアテンダントの人たちです。いつも彼らの客に対する接し方には感心させられることが多いものです。

 50代と思われる白人女性が機内で席につくと、彼女は自分の隣が黒人男性であるということに気付きました。周囲にもわかるほどに激怒した彼女は、アテンダントを呼びました。アテンダントが「どうなさいましたか?」と尋ねると、「分からないの?」と。その白人女性は続けて、「隣が黒人なのよ。彼の隣になんか座ってられないワ。席を替えて頂戴!」「お客様、落ち着いていただけますか」と、アテンダントは、「当フライトはあいにく満席でございますが、今一度、空席があるかどうか、私調べてまいります」、そう言って去り数分後に戻って来ました。
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 「お客様、先ほど申し上げましたように、こちらのエコノミークラスは満席でございました。ただ、機長に確認したところファーストクラスには空席があるとのことでございます」。そして、女性客が何か言おうとする前に、アテンダントは次のように続けました。「お察しとは存じますが、当社ではエコノミークラスからファーストクラスに席を替えるということは通常行っておりません。しかしながら、あるお客様が不愉快なお客様の隣に座って道中を過ごさざるをえない、ということは当社にとって恥ずべきこととなると判断いたしますので当然事情は変わってまいります」と。

 そして黒人男性に向かってアテンダントはこう言いました。「ということで、お客様、もしおさしつかえなければお手荷物をまとめていただけませんでしょうか?ファーストクラスのお席へご案内します」と。近くの乗客が、歓声をあげるのをその白人女性は呆然と眺めるだけでした。スタンディングオベーションを送る者もいたということです。
                  

 日本語に訳されたのは宮本端さんです。こんな劇的なシーンにはめったに遭遇しないものですが、まずは、発想の転換というか、的確な対応は学ぶべきことも多いと思います。

 

黄色人種である私たち日本人が、欧米社会で住んでいたり旅行していると、どのような目で見られているのか少し気になることがあるものです。上記の話題のように、白人至上主義を唱える人たちが現実にいることも事実です。国際理解の原点は、個性尊重であり、人権尊重です。すなわち、金子みすゞの詩のように「みんなちがって みんないい」の精神=「みんな同じ人間どうし」だと思います。

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