お隣のおばあさんと、家の前の長椅子で話相手の子守です。国道で交通量があって、信号が赤になると車列ができて、2人は丸見えになる時があります。一番嫌な場面になるわけで、家に入りたくなります。おばあさんは「この歳になったらどうでもよい」と動じません。ひ孫が帰って来て、我が家のむーたんを見たいと言うので、猫を抱きながらのベンチ入りです。むーたんも走る車に興味があるようで、抱っこを嫌がるのに大人しくして流れを見ていました。しばらくして、「あれ誰だ?!」70Mぐらい離れていて、よくも車列の中から見つけたと思いました。その老人夫婦は、大学生風の孫をしばらく立って見送っていました。孫はテレもあってか、後ろ向きで右手を上げて、振り向きもせず駅の方へ歩いて行きました。角を曲がるまで見送る老夫婦の姿は愛おしく思えました。家族、絆、保たれて平和なんだなと実感です。夜9時過ぎに離れて暮らす我が家の孫から、「おばあちゃん」と愛らしい電話がありました。夕方の光景に思いを重ねて、わが家にも安泰の判を押された気がしました。