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Pieces of My Life♪ ニューヨーク近郊の暮らし

子育て専業主婦から脱出!ニューヨークで医療従事者しながらコロンビア大学大学院在籍。ニューヨークのお弁当も頻繁に更新中。

うがい薬で揉めてます

2023-01-16 | 大学・仕事

先日から、患者さんの保護者数人と、
「うがい薬」について長~いメールのやり取りをしておりまして、
正直面倒臭いのです。

私の説明とアドバイスは終了したので、
あとはそちらで理解したうえで使用するかしないか判断してもらえばいいだけのことなのですが、
なんか、ず~~~っとメールが送られてくる。

面倒に感じる理由は、

要は、「うがい薬の処方箋を出してもらって、
タダで(保険で)うがい薬を入手したい。
薬局で買える市販のうがい薬にお金を払いたくない!」
というのが第一の理由なので、
私がどんなに説明しても聞きゃしないのです。
でも、私は処方箋は出しませんから、
あ~だの、こ~だのとメールが送られてくるのですが、
ダメなものはダメなのです。

そもそも、結構な劇薬でも薬局で普通に購入できるアメリカで、
処方されないと入手できない薬というのは、
それなりの理由があるんです。

保険でカバーされるから、タダだ!ラッキー!
と調子に乗ったら、
あとで後悔することになるんです。
(障害者の保護者や介護者に多い。)

私と患者さん(保護者・介護者)の間で頻繁に話題にあがるのが、
Peridex と PreviDent。
どちらも処方箋が必要です。

先ずはPeridex。
グルコン酸クロルヘキシジンの洗口剤で、
歯周病の激しい患者さんに対して処方したり、
親知らずの辺りが腫れて、膿んでの患者さん対し処方したりします。
日本で販売されているConCool F(コンクールF)で
グルコン酸クロルヘキシジン濃度が0.0001~0.0006%に対し、
アメリカのものは濃度が0.12%です。
特に濃度が高いので副作用があり、
味覚障害、口腔内の乾燥、歯の着色、肌荒れ、眩暈など。
私の診る患者さんの半数が、うがいがちゃんと出来ない、飲んでしまう方達なので、
よほどじゃない限り処方はしません。
これまでに、3か月分を処方して、2週間で無くなったパターンが何度もあり、
飲んでいるとしか思えないことも多々あります。

次にPreviDent。
こちらはフッ化ナトリウム 20000ppmの洗口剤で、
フッ素濃度が高いので、週1回使用。
歯のエナメル質が柔らかく虫歯になりやすい患者さんや、
きちんと歯が磨けておらず
歯の全体にエナメル質の表層下脱灰現象が見られる患者さん、
大人なのにランパントカリエス(同時に多数の歯に虫歯が急速に進行する)患者さんなどに、
処方します。
これを、説明無視して毎日朝晩のうがいに使用する患者さんもいるので、
処方は慎重にします。
Peridexと同様に、飲む患者さんもいますし、
エナメル質の表層下脱灰現象が消失すれば、もう処方する必要はないのですが、
タダだったもんだからと、
もっと処方してくれ、もっと処方してくれと催促されます。
こんなもの毎日飲んでたら、間違いなく癌になるんじゃない?
と個人的に思うけど…。

私の説明で、使用法や副作用を改めて知って、
今度はビビって、
「これまでガンガン毎日使ってた!」
「これまでガンガン飲んでた!」

どうしよう!!!

と、パニ食った保護者へのメール対応です…。

正直、知らんがな…。
と思うけど…。

アメリカは何もかもが極端。
薬とか医療に対する知識も、個々差があり過ぎるし。

先ず、アメリカで、
処方されないと入手できない薬っていうのは、
相当キツいからなんだということを念頭に置いてもらわないと、
保険が効くからタダだ!
を優先させるのは非常に危険です。

きちんと説明した証拠を残すためにも、
メール返答は有効です。

ああああああ、また返信せねば…。

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