仕事の話じゃないですけど、
私にとっては勉強になるので、仕事のカテゴリーにしました。
娘の矯正歯科医院選びです。
もうね、カーディーラー探すみたいな感じよね。
特に歯科業界で働いていると
いろんな噂が入ってくるし、
歯科矯正中の子供達も沢山診るので、
「へ~、この矯正歯科はこんな感じか…。」とね。
アメリカで矯正歯科医師になるには、
4年間の学士号の後、
4年間の歯学部行って、
その後成績が良ければ専門分野に進めます。
矯正歯科はプラス2~3年間。
合計10~11年の勉強を経るという長い道のりな故に、
矯正歯科医は儲かる職種になっています。
じゃないと、費やした時間と学費の割が合わないですからね。
歯科矯正だけを2~3年間みっちり勉強しているので、
基本的にどこで治療を受けても
それなりの仕上がりにはなるとは思っています。
よっぽど大掛かりな外科処置が必要でなければね。
一番大きいのは
歯科医師との相性と金額!
本当にピンキリです。
ほぼ毎月のように通うことになるので、
通うのが困難な場所や
駐車場がないところは嫌でした。
あと、歯科医師の人種はなんでもいいんですが、
アジア人の患者も沢山診ている人がいい。
(骨格が違うから)
一般歯科医院はそれぞれ患者に紹介する矯正歯科医院があるのですが、
私の職場が紹介しているところは、
ニューヨークで一番腕が良い!と言われている女医で、
歯科医師達が自分の子供の歯科矯正にこぞって連れて行っています。
ただ保険が効かないとか、駐車場がない、
予約してても待たされるなど、
あと、結構高齢ということもあって、
なんか嫌でね。
(最近は女医の娘が後を継ぐ形で診療しています。)
勉強時間の合間に行ったのは、
駐車場完備の白人おっちゃんドクター。
60代かな〜。(写真は若かったけどね。)
待合室が水族館みたいになってました。
デンタルチェアーは古いくせに
こういうところにお金を使ってるんだな…。
と
見てしまいました。
その後、私は時間がないので、
ちょっと知人をスパイとして潜入してもらいまして、
ニューヨーク内で主流の矯正歯科医院10軒の金額と
治療内容を比較させていただいた結果をお伝えします。
先ず、これからアメリカで矯正歯科をお探しの方は
ご自身の歯科保険がネットワークに入っている矯正歯科医院を、
保険会社に電話して確認してください。
その中から矯正歯科医院を探すのが一番、
お値打ち価格で矯正出来る方法です。
それから、
日本はどうなのか分かりませんが、
アメリカでは歯科矯正前にエキスパンダーといって、
上顎を左右に引き延ばす方法を取るのが一般的です。
15年くらい前のように、さっさと小臼歯を4本抜いちゃうなんてことは、
極力しません。
なので、エキスパンダーをすると言われても驚く必要はありませんし、
変な治療を吹っ掛けられているわけでもありません。
因みに、エキスパンダー自体は全く新しい治療法ではなく、
昔から存在していましたが、
ただ主流ではなかっただけです。
4本の健全な小臼歯を抜いて矯正する方法が
本当にいいのか?という疑問や、
まあ、口腔外科医に抜歯をさせて、
口腔外科医が儲かるシステムよりも、
自分たちで上顎を広げて、自分たちが儲かるほうがいいだろうしね。
という考えもあると思います。
次に矯正装置。
これまでどおり、バンドで止めるブラケットが未だに主流ですが、
アメリカの子供達の間では、
矯正装置がちょっとしたトレンドで、
矯正していると「カッコイイ」「お洒落」みたいな感覚なこともあり、
(特に小中学生の間で)
セラミックの白い装置じゃなく、
子供には金属の装置をするところが意外と多いですし、
歯科医院の中には、金属のブラケットしか扱っていないところもありました。
(有名な歯科医院です。)
バンドがラテックスフリーだからとか、
くだらないことを主張する歯科医院もありますが、
そんなことは当たり前。
その他、デイモンシステムという、
新しいブラケットを勧めてくる歯科医院が12軒中1軒だけありました。
が、デイモンシステムにしたからといって、
矯正そのものには何の違いもありません。
ただ、調整に通う頻度が6週間に1度くらいになるので、
(普通は4週間毎)、
このコロナ禍に、あまり頻繁に患者を診たくない歯科医師は、
デイモンシステムを勧めるようです。
コロナ禍に歯科医院に極力通いたく方は、
こちらをどうぞ。
もし、このシステムを使用するから金額を高くするという場合は、
正直間違っていると思うんですね。
歯科医師自身の仕事軽減目的のほうが強いと思うので、
デイモンシステムを勧められたら、
その辺は主張するべきです。
次にニューヨークでの平均的な値段ですが、
特別難しいとか外科的処置を抜きにして、
普通の矯正治療が約$5000。
一般的におこなわれているエキスパンジョンが$2500くらいです。
プラス、レントゲンや口腔内写真撮影などのが$200~250。
どこもこのくらいの値段が相場です。
ニューヨーク市内の金額ですが、
マンハッタンは少し値段が上がるかもしれません。
歯科医師の腕の良し悪しではなくて、
テナント料が高いから。
大抵どの矯正歯科医も、
マンハッタンと近郊と2軒くらいのオフィスを構えています。
カウンセリング時に尋ねることは、
誰が調整をするのか?(担当医?研修医?非常勤医?)
経験のある主治医が最初から最後まで責任を持って調整にあたることが、
ニューヨークでは注目されていて、
研修医が沢山いる矯正歯科医院は好まれません。
また、主治医がもう定年するような年齢の場合も、
インビザラインもきちんと学んでいないし、
エキスパンダーもやってこなかった「古いやり方」が主流なので、
避けるべきだと、
一般歯科医師数人から助言を得ていました。
(継続教育として、コースを取得して学んではいるはずです。)
ということは、
30代後半から50代前半辺りの歯科医師であれば、
最新の矯正技術をきちんと学んでいるということになります。
あっ、話が逸れた!
カウンセリング時に尋ねることは、
リテーナーの金額は別途払うのか?
請求金額に含まれているのか?
リテーナーが破損した、または無くした場合は
再制作にいくらかかるか?
(高いところは$1000超えます。)
ブラケットが外れた場合、再装着は無料か?有料か?
細かいようですが、
知らなかったら後で請求が来て驚くことになるかもしれないですから。
開始前に、全てを明確にします。
あと、予約が取りやすいことも大切です。
あちこちに矯正歯科医院を開業している歯科医師は、
週2日くらいしか出勤できませんから、
なかなか予約が取れません。
子供の学校活動や、
親の仕事の後に予約を入れることが出来る、
そういう点を患者の立場で考えている歯科医院がちゃんと存在します。
幸い、私はセカンドオピニオンを求めて行ったところがドンピシャで、
ここに即決。
夫の歯科保険で半額ほど支払ってもらえるし、
他、全ての要件を満たしていました。
ここは、病院歯科の同僚が働いているところでもあったので、
紹介してもらい、事前に内容も聞いていました。
1軒目は腕は信頼出来るんですけど、
何か、私とは波長が合わないと思ったので
それで2軒目を探しました。
それに、ここはデイモンシステムを勧めてきて、
総額$8000だったしね。
その間、他10軒の詳細は
全て報告を受けていたので、
そういった比較が出来たのも良かったです。
そんなこんなで、
ニューヨークの矯正歯科事情でした。
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