今日は驚くようなことを言われた。
娘の日本語プライベートレッスンの先生(息子もお世話になった)。
日本全国の有名塾で指導を受け、
NYで何百人もの子供達に日本語を指導し、
バイリンガル子育ての著書もある先生。
ずっと東京に帰っておられたのにわざわざNYに戻ってきてくださった。
「ちょっとあなたが、お子さん達が0~4歳までの間に、
どんなことをしていたのか、詳しく聞かせて欲しい。
とても興味があるの。不思議でしょうがない。
一度、お母さん達集めてお話したらいいかもね。」って。
実は里帰り中の日本でもそんな講演依頼が来た。
次回の里帰りでは是非と言われた。
でも、我が子達が取り敢えず大学に入るまではするつもりはない。
結果が出てないもん。
今はまだまだ模索中で、何も話せるようなことはない。
今回、先生がそんなふうに仰った理由は、
息子と娘の集中力、好奇心、学ぶ意欲、筆圧、
じっと座って学べることなど、どれも4歳で出来上がっていたかららしい。
鉛筆の持ち方、四角のマスの中に文字を書くバランス、
書き順、筆圧、4歳にして娘は全て完璧だと褒めてもらった。
家庭で何をやったらこんなことになるのか教えて欲しいって。
これらはお母さんが子供と向き合って、習慣付けなくてはできないそう。
「デヴィッド君のときは、お母さんの教え方や努力ももちろんあると思うけど、
やっぱりデヴィッド君の持って生まれた物が大きいのだろうと思っていた。
でも、リーちゃんも同じだった。
似た性格だからとあなたは言うけれど、
やっぱり違う人格、違う性別で、
今まで何百人という子供達をNYと東京とで教えてきて、
上の子と下の子が同じだけのものを備えているのは本当に珍しい。」
とのことだった。
大抵、上の子は真面目で、きっちりしていて、勉強する子が多いのに対して、
下の子は、2番目以降に生まれて来た子の持つ特徴と、
親が勉強まで構ってやれないこともあって、
どうしても劣るらしい。
特に第2子以降のバイリンガル教育は至難の業。
上の子が勉強していたのをそばで見ていたからといって、
同じように勉強する癖が付く子は殆どいないって。
しかも上の子下の子、両方が日本語も英語も実年齢を上回る理解力で、
一体いつ、どんな技を使ったのか?って。
例えば「厚い」と「暑い」の意味を把握でき混同しないのは、
どういう教え方をしたのか?って。
「そもそも、ご主人日本語話さないし、
日本人のいないエリアに住んでいるのに、
どうして2人のお子さんは日本語がペラペラ出てくるのかも不思議だし、
英語の読み書きスピーキングも、
アメリカ人の子と引けを取らないのも、ずっと不思議に思っていた。
どんな裏技があるのか?
何か、私の知らない方法があるんじゃないかと思う。
とにかく、一度時間を取って、
根掘り葉掘り聞かせて欲しいから。」って、
先週2時間以上も時間取って話したっていうのに、
そんなこと言われた。
ビックリした。
先日、「NHKプロフェッショナル仕事の流儀」という番組で、
山形県で歯科医師をされている熊谷崇先生をしていた。
この先生には日本にいた頃、虫歯予防法でお世話になったし、
講習会なんかでもお話を聞きに行ったりしたことがあって、
懐かしい思いでテレビを見てた。
最後に「プロフェッショナルとは」との問いに対しての先生の言葉は、
「あえて困難な道を選択し、先入観とか既成概念にとらわれず、
情熱を傾けて、そして創意工夫し、ぶれずに目的を達成しようと努力する人、という風に思ってます。」
と仰って、
あっ!!
って思った。
歯科衛生士としてじゃなくて、我が子の教育サポーターとしての私。
(元)歯科衛生士としての目線で見ていた番組だったのに、
ふと、今の自分の姿に気づかされた。
歯科衛生士としての自分はもう終わってる(ブランクが長い・・・)けど、
我が子の勉強に関する思いと行動は、
プロフェッショナル並みに頑張ってんじゃん!!
と厚かましくも思っていた後に、
今日、日本語の先生からそんなお言葉をいただいた。
まだまだ至らぬところばかりだけど、
サポート、頑張ってみようと思う。
まあ、いろいろ書けばキリが無いんだけど、
大きな3つの考え方だけ書いておくと、
小学校から高校までが義務教育のNYにおいて、
子供達は嫌でも12年間は学校生活が続く。逃げられない。
恐らくその後、大学や大学院も行くだろうと思う(院卒が既に当たり前の社会)。
しかも1日のうちの殆どを学校で過ごし、
おまけに家に帰っても学校の宿題や試験勉強に追われるという、
そんな人生が始まり、絶対に免れない。
であれば、「勉強が出来ないよりも出来るほうが、
勉強は嫌いよりも好きなほうが、絶対に人生楽しいだろう。」と思った。
我が子には、できるだけ楽しい人生を歩んで欲しいと思っているから、
だったら勉強は出来るように環境を整えてやろうと思ったのが、
息子が3歳のとき。
それプラス、運動が得意だったり、音楽が得意だったり、
美術が得意だったり、友達が沢山いたりしたら、
きっと楽しい毎日だろうなと思った。
それから、苦手な教科があったら、
親が創意工夫し、絶対に好きに変えてやるのが私の務めだと思ってる。
学校の先生に求めるのは間違い。
私が、我が子の苦手意識を変え土台を整え、
先生達がスムーズに教えられるような子供の気持ちを整えるつもりで向かってる。
これまでに息子が反吐が出るほど大っ嫌いだった計算問題も、
英語のReadingもWritingも、スペリングも、
全て得意分野に変わった。
正直、苦手が得意に変わると強い。
塗り絵が大っ嫌いで、
「日本語はしません」宣言していた娘も(日本では年少さん)、
もうすぐ漢字を習い始める。
「これ、大っ嫌い!したくない!」
と子供達が言えば、
これを「好き」に覆すために闘志が燃える。
そんな人間になってた。
それから日英のバイリンガル教育に関しても、
「お母さんが日本人だから、あなた達にも日本語を学んで欲しい。」
なんてことは、ひとっつも思っていない。
正直、別に何語でもいい。
私が子供達に言うのは、
「この国で生きていくには、最低でも2言語習得が当たり前。
私があなた達に教えられるのは日本語だから教えているけれど、
日本語が嫌と言うのであれば、
中国語でも韓国語でも週2~3日ある補習校に送り込む。」
と脅してある。
私のために、または日本のお爺ちゃんお祖母ちゃんと会話するためにだなんて、
そんな理由は私にとっては有り得ないし、
もし自分がそう説得されたとしたら、そんなことは単なる親のエゴだから、
いい加減にしてくれと思う・・・。
そんな子供騙しな理由が通用するのは3~4歳まで。
「アジア人の血の通うあなた達が、アメリカという国で生きていくためには、
英語だけ出来て満足していては不十分なんだ。
私は、学ぶことに関しては日本よりもNYのほうが遥かに環境が整っていると思っている。
学校でこんなに楽しく学べるなんて、私が日本にいた頃はなかった。
正直、あなた達が羨ましいし、
一緒に小学校から学び直したいと思うこともある。
それでもアメリカ教育には予算的に時間的に不十分なところもあって、
その一つが第二ヶ国語教育だと思っている。
足らない部分は自分達で補うしかない。」
と言ってある。
息子は5歳くらいで、その理由をしっかり理解してくれた。
そんなこんなで、
私って、一応母親なんだけど、
教育サポーター的要素のほうが強いかもしれん・・・と思った。
このために生まれてきて、
このためにNYで大学行ったんだな・・・と思ってる。
遣り甲斐あって、なかなか楽しい。
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私は、まだまだ努力する必要がありますが、お互いがんばりましょう。
お互い‥なんて親しく書きましたが、私も岡山育ちです。なんというか‥自分流で少々のことでは、へこたれませんよね。
教育方法、参考にさせていただいてます。今後も楽しみです。
今は海外育児中なんでしょうか?
子育てってほんとに奥が深いのに、正解方法がなくて、
毎日考えさせられます。
楽しいんだけど、できるだけのことをしてあげたいと思えば、
気力も体力も時間も全部吸い取られちゃいますよね。
お互い頑張りましょう。
upstate NY 在住でりんちゃんと同じ年の女の子がいます。いつも楽しみにブログを読ませていただいています。
(体調不良で数日間読み損ねてしまいましたが。)
私も講演かお話を聞いてみたい、と思っていた一人です。日本では高校の教師をしていたので、家庭での教育がどんなに大切かわかっていても、娘が6週で仕事に復帰すると、一緒に過ごして向き合ってあげられる時間が本当に少ないんですよね。(アメリカではまったく別の職業です。)平日は家に帰って、ごはんを作ってお風呂に入れて寝かしつけるので精一杯。
それでも、いつも何かできることはないかなぁ、と参考にさせていただいています。
娘のリンと同じ歳の娘さんがおられるんですね。
生意気だけど可愛い年頃ですよね。
日本で高校の先生をされておられたんですね。
何の教科の先生でしょうか?
いいですね。知識の豊富なお母さんをお持ちの娘さんは幸せですね。
私はほんとにいろんな面でまだまだ出来てないと思っていて、
毎日「何ができるか?」「どうやれば効率がよいか?」「どのやり方に興味を持つか?」など、
そんなことばかり考えています。
きっと、コレだ!!と見つかることも、
達成したと思えることも、
子育てが終了するまでないんじゃないか?と思っています。
長期戦です・・・(涙)。
一緒に頑張りましょうね。