この時期、近所で大きなフェスティバルが催される。
(丸く囲んだのが息子。)
息子の通う空手道場は、フェスティバルの開会パレードに参加し、
その後デモンストレーションを行う。
パレードは、この方達の後に続く・・・
こんな感じ。
ここで習得した型と、
1年前に日本の道場で習った型も含め、
5~9歳の部代表として、
ソロで実演をすることに決まっていた。
前日は家で猛練習・・・(普段からしとけっ!)
当日も皆で型を合わせるため、
早朝から合同練習。
体育祭か!と、ツッコミたくなるようなノリ。
旦那、カメラ担当を頼まれる。
私、ビデオ担当と頼まれる。
忙しいよ・・・(汗)。
大勢の人たちが取り囲んで見守る中、
ちゃんと出来て、拍手喝采を受けた息子。
デモが終わると、
ダ~ッと一番に私に駆け寄ってハグを求めるあたりが、
まだまだ子供で可愛いなと思う。
また一つ達成感味わった息子。
また、道場生との絆が深まった。
大好きな黒帯のお姉ちゃん(中学生)とずっと一緒。
彼女がこの道場生達を引っ張っていっているようなもの。
このお兄ちゃん(中学生)も、いつも息子の面倒を見てくれる。
我が家にアダプト(養子縁組)して欲しいと言う変わった子。
私:「緊張した?」と聞くと、
息子:「ぜんぜん。
(気温も)暑いし、マットも熱いし、さっさと終えたかった・・・。」
その後のフェスティバル中も、
「空手をやってたの、見た!」と、いろんな人に声をかけられて、
鬱陶しいような、照れ臭いような表情をする息子。
実はこの道場、
只今ドキュメンタリー映画撮影の真っ最中。
ティーンエイジャーの道場生の中には、
かなり本気で社会のことを考え空手(武道)を習っている子もいて、
話を聞いてみて、偉いなと思った。
治安のこと、宗教絡みのイジメのこと、人種絡みのイジメのこと、
イジメで自殺するティーンエイジャーが増えていることなど。(こっちのイジメって壮絶よ。)
そういうのを無くしたいと、
そういう目に合っている子を救いたいと、
本気で社会へ立ち向かおうとしている子が沢山いて驚いた。
息子も、出演を頼まれたんだけど、
あの子自身が「空手を習う目的」って見い出せてないから、
邪魔になると思って断った。
空手(武道なら何でもいい)に関しては、
息子の意志は関係なく、
反復練習への忍耐力、社会の上下関係、我慢強さなどを習わせるために、
我が家では必須ということにしているから、半強制的。
これらが学校で習得できるのならいいのだけど、
NYの学校で習得できる可能性は皆無。
もし嫌なら、嫌な原因を探って、
親の努力で好きに変えられるのであれば変える。
どうしても「空手」を止めるときは、
何か他の武道に変えることになり、
武道を止めさせることはないと思う。
我が家にとって「空手(武道)」はそういうスタンス。
だから、ダラダラといい加減な気持ちで習う姿勢そのものを許さないし、
親も一生懸命取り組む。
肉体的に強くなることは、あまり考えていない。
とに角、精神面。
将来、もし大切な人が危険な目に遭うようなことがあったら、
助けてあげられるような男であって欲しいとは思うけど・・・。
試しに息子に、
「あんた、何で空手習ってんの?
あんたにとって、空手ってな~に?」
と聞いてみると、
息子:「僕の中のジャパニーズ・スピリット(日本人魂)を呼び起こすためよ~♪」
と、ヘラヘラ~と笑いながら、
本気か冗談かわかんないことを言ってた。
やっぱり出演させなくて正解だった・・・(汗)。
だけど息子にとっては、
そんな冗談みたいな理由で十分だと思ってる。
空手を習うときは、本当に「日本人魂」を感じているのかもしれないし、
こんな日本人のいないエリアに住みながら、
彼自身、そう感じるときが得られるのであれば、
私はそれで十分だと思う。