第43代紫組要領次第

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意見書序章

2005-12-11 17:42:02 | Weblog
送ることになった文書を以下では意見書と名づけておきます。

一部書き直したり、書き加えたりはしますが、
基本的な論旨はその友人に送った意見書そのままで貼り付けておきます。
興味のある人はどうぞ。

まずは、序章の部分だけ公開します。

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楽しいメールありがとう。どういうきっかけでその命題を思いついたのか、少々気になりますが、自分も同じようなことを考えているので少しく嬉しくなりました。さて、「学ぶことは後進国に対する支配力の増大である。」という命題、ある意味で真だと思います。しかし以下で見ていくと分かると思いますが、現代社会においては、支配力は増大しますが、魅力が減退する、負の側面も抱えるようになっています。「支配力+魅力」という全体としての「力」が増大するとは限りません。

ちなみに対偶命題として、「途上国の教育問題の解決は、先進国/途上国間の力の差の改善につながる。」がありますが、これも真だと思いますよ。

<<<<<序章.その命題が特に真だった時代の概説>>>>>
命題が真であり、その論理が世界の国家の行動を規律付けていた時代。それは大戦前の時代です。植民地を思い出してください。植民地は、命題で書いたくれたような「国」ではなくて、「地域」ですが、説明する上で便利なので、植民地の例で以下お話していきます。国、も、地域、も人為的な勝手な区分ですし、以下の論旨においては両者の違いはあまり問題になってきませんので、ここでは厳密に区別しなくても大丈夫だと思います。
 植民地の人々は、教育水準が極めて低かったです。そして自分が思うには、彼らは支配されていることにすら気付いていなかったのだと思います。
----------以下話がやや逸れます。意味不明なら読み飛ばしてください。----------
最近聞いた知識ですが、資本市場システムがこれに大きく関係しています。資本市場システムにおいて、儲かるのは、システムを動かしている人、簡単に言うと、商人ですね。市場システムというのは分業です。分業し、効率化することによって、自給自足の時よりも大きな利益を生み出すことができるようになってわけです。しかし、その大きな利益の大半は、商人や、システムを動かしている人に流れます。末端で働く労働者は、多少の恩恵を受けて満足しているかもしれません(昨日よりご飯の量が増えたー。やったー。とか言ってる労働者の姿をイメージしてください。)が、効率化に伴う利益の大部分は、ほとんど商人に流れています。労働者のが感じている効率化の恩恵は、商人がウハウハ言っているのに比べて微々たる物なのです。ではなぜ、労働者は不満を言わないのでしょうか?それは、彼らが市場システムで、商人がガッポガッポなことに気付いていない、無知、教育・情報の不足、に原因があると自分は思います。
 そうこうしている内に、商人と労働者の財の蓄積には大きな差ができます。そして、それは、両者の力の差へとつながっていきます。もうこうなってしまうと、仮に労働者が「自分達は搾取されているだけなんだ。」と気付いて反乱を起こしたとしても、力の差が歴然としているから、鎮圧されてしまうわけです。
もちろん武力で分捕ったような植民地もありますから、今書いてきた議論はすべての植民地に適応できるとは思いません。ですが、そうした分捕った土地でも、支配国は意図的にその土地の人々の教育水準を低く保つことによって、反抗する力を弱め支配しやすくしたのだと思います。
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話が逸れたように感じてしまうかもしれませんが、このように教育水準の高低は、即、力の差に結びつく、という例として自分の考えを書いた次第です。

序章終了
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とりあえずこれまで。ワードファイルなら読みやすいけど、ブログにこういう長文書くと読みにくいね。
てゆーかいまいち専門家っぽくないな。
公開できるような代物ではないけど、
まぁ、素人作品としてご笑納ください。

次回は、「このような状況が変わったのはなぜか?ソフトパワーに言及。」

について順次公開していく次第です。