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連載「受けとめる力」1)沼田利根

2014-07-30 06:53:23 | 受けとめる力
人は使命を終えて死ぬ

人生の途上には、「私の原点」「私の転機」「私の出会い」「私の師」「私の人生」とも表現すべき事象、忘れえぬことがあるものです。
人は少なからず、出会った人から影響を受けます。
人は生まれて初めて出会うのは、母であり父であり、いわゆる肉親です。
私の場合は産婆さんもその一人であったと思うのです。
妹が生まれ、次いで弟が生まれた時に、母親からその産婆さんの存在を紹介されました。
「不思議なくらい、泣くかなかった赤ちゃんだったね」と産婆さんは5歳の私の頭を撫でながら言いました。
泣かなかった私は、母が67歳の時にがんで亡くなった時も泣かなかったので、通夜の席で家人から「悲しくないの?」と言われたものです。
親の死をどのように「受けとめるのか」ですが、当時、友人が言ったのです。
「人は使命を終えて死ぬんだよ。君のお母さんは使命を終えて亡くなったんだ」
「そうなのか!」と私はその友人の言葉に感動すら覚えました。








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