<株式会社ロッテ 25年にわたる研究結果を発表>
その効果成分「マクロカルパールC」
歯垢の生成抑制と歯ぐきの炎症の改善効果を説明
株式会社ロッテ 2015年7月29日
株式会社ロッテでは“むし歯”と並ぶ口腔の2大問題の1つ“歯周病”を、口腔だけにとらわれない健康に関係する問題だととらえ、これまで研究を続けてきました。その中で発見された、ユーカリ抽出物とその効果成分『マクロカルパールC』の、歯垢の生成を抑制し、歯ぐきの炎症の改善効果が立証された研究結果について、2015年7月28日(火)に発表会を開催いたしました。
研究発表会
厚生労働省によると、日本において35歳を超えると、8割以上が歯肉炎も含めた歯周病にかかっているという調査結果が出ています。また、歯周病は、年齢を重ねるごとに罹患率が上がるだけでなく、その深刻度も増していきます。そもそも歯周病が深刻になると、歯ぐきの不健康で最終的に歯が抜けてしまい“噛むこと”ができなくなります。慢性感染症なので、細菌の活動を封じるには治療の継続が必要です。さらに歯周病の怖い点は、影響が口の中だけで収まらないことです。近年の研究で、歯周病菌が肥満や全身の様々な病気に関係することが明らかになってきています。
1948年の創業以来ガムをつくり続け、“噛むこと”に取り組んできた弊社は社会のためにできることを考えるべく、本年「噛むこと研究室」を立ち上げ、様々な研究機関や企業と連携し、最適な“噛む”を提供することで、生活者の力になりたいと活動しています。また、“歯ぐきの健康”を通じて全身の健康を推進する団体『オーラルプロテクトコンソーシアム』に参画することについても、この度発表するなど、歯ぐきの健康化を促進するため、社内外で今後も活動してまいります。
今回のセミナーでは、「歯周病発生のメカニズムと、歯周病対策素材ユーカリ抽出物とその効果成分『マクロカルパールC』の効果」について、研究開発に携わった大阪大学 天野 敦雄 教授、株式会社ロッテ 中央研究所 基礎研究部 部長 大澤 謙二、大阪大学 永田 英樹 准教授の3名にご講演頂きました。
本講演で大阪大学 永田 英樹 准教授は、「歯周病は歯垢除去をはじめとする、日常のケアが非常に大切。その中で、歯垢の生成自体を抑制するユーカリ抽出物『マクロカルパールC』は、セルフケアとして今後大いに注目できる」と、ユーカリ抽出物『マクロカルパールC』の可能性について言及されていました。
【講演(1)】『日本人の口腔および口腔ケアの実態』
国民医療費の約3割を占めるなど、日本人にとって国民病といえる生活習慣病と、深く密接な関係があることが近年明らかになっている、「歯周病をはじめとした日本人の口腔および口腔ケアの実態」について、基礎知識やその予防法を交えて、大阪大学 歯学部長 天野 敦雄 教授よりご講演頂きました。
全身の健康を害すきっかけになる歯周病になることの弊害や、加速させる要因など、どのようなメカニズムで歯周病になりうるのかを説明。歯周病の最も重要な対策方法として、歯ブラシ、やデンタルフロスなどを活用した、セルフケアやプロフェッショナルケアについてご紹介頂きました。また、21世紀に求められるセルフケアとして、「抗菌・殺菌効果」「歯垢成熟抑制効果」を持つ食品成分の出現に注目されている旨も、お話しされていました。
◎天野 敦雄(あまの あつお)先生
大阪大学 歯学部長・大阪大学大学院 歯学研究科長
専門は予防歯科学、口腔感染症の感染制御、病原細菌の細胞内輸送。1984年大阪大学 歯学部卒業。2000年大阪大学大学院 歯学研究科 口腔分子免疫制御学講座 先端機器情報学分野教授。2011年より予防歯科学分野教授。歯周病に関する研究に取り組んでいる。
【講演(2)】『ユーカリ抽出物の効果成分について』
“歯周病”を、口腔だけにとらわれない健康に関係する問題だととらえ、これまで研究を続けてきた、歯周病対策素材ユーカリ抽出物とその効果成分『マクロカルパールC』について、「ユーカリ抽出物の効果成分について」として、株式会社ロッテ 中央研究所 基礎研究部 部長 大澤 謙二より講演いたしました。
ユーカリ抽出物を発見するまでの研究内容をはじめ、何故歯周病に着目したのかを説明。また、『マクロカルパールC』特有の抗菌効果(歯周病原因菌)や、歯垢形成阻害効果が強く、口の中の歯周病菌の増殖を抑制し、歯垢をつくられにくくして、歯周病を予防するメカニズムについて紹介いたしました。
◎大澤 謙二(おおさわ けんじ)
株式会社ロッテ 中央研究所 基礎研究部 部長
1985年株式会社ロッテ入社。「お菓子からお客様に健康を提供する」新商品開発の中で、ユーカリ抽出物を発見。1995年学会に発表。その後、本社勤務を経て、2014年ロッテ中央研究所に復帰。噛むこと研究室などで様々な研究を行う。
【講演(3)】『ユーカリ抽出物配合のガムの歯周病予防効果について』
「ユーカリ抽出物を配合したチューインガムは歯ぐきの健康に寄与できるか?」という疑問をもとに実施した、ヒト試験による効果の検証について、『ユーカリ抽出物配合のガムの歯周病予防効果について』と題し、大阪大学 歯学部 永田 英樹 准教授より講演頂きました。
講演では、無作為に人選し複数回実施した試験で、ユーカリ抽出物配合チューインガムから溶出されたマクロカルパールCをはじめとするユーカリ抽出物が、歯肉炎や歯周炎の原因である歯垢の堆積を抑制することにより、歯肉の炎症を抑制した結果、歯周病の臨床指標に有意な差がみられ、歯周病予防効果がある可能性が示されたことをご紹介頂きました。
◎永田 英樹(ながた ひでき)先生
大阪大学 歯学部 准教授
専門は予防歯科学、歯周病菌のバイオフィルム形成、歯周病予防のための機能性食品。1987年大阪大学 歯学部卒業。2003年大阪大学大学院 歯学研究科 助教授、2007年より准教授。天野教授とともに、歯周病に関する研究に取り組んでいる。
【ユーカリ抽出物『マクロカルパールC』とは?】
●ユーカリ抽出物の『マクロカルパールC』に、歯周病予防の効果!
ユーカリ(グロブラス種)の葉から抽出した成分「マクロカルパールC(*)」をはじめとするユーカリポリフェノール類には、歯周病予防の効果があることが明らかになっています。特にマクロカルパールCは、“歯周病菌への抗菌作用”と“歯垢形成の酵素を阻害する働き”が強く、口の中の歯周病菌の増殖を抑制し、歯垢をつくられにくくして、歯周病を予防します。この成分のもう一つの特徴は、歯周病菌には抗菌活性を発揮する一方で、口腔内の細菌叢や腸内細菌叢を大きく変えることはないという点です。ユーカリはもともとハーブティーなどの飲用にもなっていて安全性が認められていますが、細菌叢への影響が少ないことも確認済み。安心して口に入れることができます。
*マクロカルパールCは、特定のユーカリにのみ含まれ、ユーカリポリフェノールの中でも、歯周病予防効果が最も高い成分です。
●ユーカリ抽出物で、歯垢が減少!
ヒトを対象にした比較試験でも、『マクロカルパールC』などのユーカリ抽出物が歯周病を予防・改善するという結果が出ています。ユーカリ抽出物を配合したチューインガムの摂取で、“歯垢の蓄積”“歯肉の炎症”“歯肉からの出血”が抑えられ、“歯周ポケットの深さ”が改善されたことなどが、数値として示されました。この試験結果からも、ユーカリから抽出した成分が、歯周組織の健康維持・増進に有効に働くと考えられます。
■被験者:歯肉に炎症を有する20~40代
■試験群:ユーカリ抽出物0.6%添加ガム群 32名、
ユーカリ抽出物0.4%添加ガム群 32名、
無添加ガム群 33名
■摂取量:1回2粒、1日5回
■期間 :2006年2月~6月(大阪大学大学院 歯学研究科)
その効果成分「マクロカルパールC」
歯垢の生成抑制と歯ぐきの炎症の改善効果を説明
株式会社ロッテ 2015年7月29日
株式会社ロッテでは“むし歯”と並ぶ口腔の2大問題の1つ“歯周病”を、口腔だけにとらわれない健康に関係する問題だととらえ、これまで研究を続けてきました。その中で発見された、ユーカリ抽出物とその効果成分『マクロカルパールC』の、歯垢の生成を抑制し、歯ぐきの炎症の改善効果が立証された研究結果について、2015年7月28日(火)に発表会を開催いたしました。
研究発表会
厚生労働省によると、日本において35歳を超えると、8割以上が歯肉炎も含めた歯周病にかかっているという調査結果が出ています。また、歯周病は、年齢を重ねるごとに罹患率が上がるだけでなく、その深刻度も増していきます。そもそも歯周病が深刻になると、歯ぐきの不健康で最終的に歯が抜けてしまい“噛むこと”ができなくなります。慢性感染症なので、細菌の活動を封じるには治療の継続が必要です。さらに歯周病の怖い点は、影響が口の中だけで収まらないことです。近年の研究で、歯周病菌が肥満や全身の様々な病気に関係することが明らかになってきています。
1948年の創業以来ガムをつくり続け、“噛むこと”に取り組んできた弊社は社会のためにできることを考えるべく、本年「噛むこと研究室」を立ち上げ、様々な研究機関や企業と連携し、最適な“噛む”を提供することで、生活者の力になりたいと活動しています。また、“歯ぐきの健康”を通じて全身の健康を推進する団体『オーラルプロテクトコンソーシアム』に参画することについても、この度発表するなど、歯ぐきの健康化を促進するため、社内外で今後も活動してまいります。
今回のセミナーでは、「歯周病発生のメカニズムと、歯周病対策素材ユーカリ抽出物とその効果成分『マクロカルパールC』の効果」について、研究開発に携わった大阪大学 天野 敦雄 教授、株式会社ロッテ 中央研究所 基礎研究部 部長 大澤 謙二、大阪大学 永田 英樹 准教授の3名にご講演頂きました。
本講演で大阪大学 永田 英樹 准教授は、「歯周病は歯垢除去をはじめとする、日常のケアが非常に大切。その中で、歯垢の生成自体を抑制するユーカリ抽出物『マクロカルパールC』は、セルフケアとして今後大いに注目できる」と、ユーカリ抽出物『マクロカルパールC』の可能性について言及されていました。
【講演(1)】『日本人の口腔および口腔ケアの実態』
国民医療費の約3割を占めるなど、日本人にとって国民病といえる生活習慣病と、深く密接な関係があることが近年明らかになっている、「歯周病をはじめとした日本人の口腔および口腔ケアの実態」について、基礎知識やその予防法を交えて、大阪大学 歯学部長 天野 敦雄 教授よりご講演頂きました。
全身の健康を害すきっかけになる歯周病になることの弊害や、加速させる要因など、どのようなメカニズムで歯周病になりうるのかを説明。歯周病の最も重要な対策方法として、歯ブラシ、やデンタルフロスなどを活用した、セルフケアやプロフェッショナルケアについてご紹介頂きました。また、21世紀に求められるセルフケアとして、「抗菌・殺菌効果」「歯垢成熟抑制効果」を持つ食品成分の出現に注目されている旨も、お話しされていました。
◎天野 敦雄(あまの あつお)先生
大阪大学 歯学部長・大阪大学大学院 歯学研究科長
専門は予防歯科学、口腔感染症の感染制御、病原細菌の細胞内輸送。1984年大阪大学 歯学部卒業。2000年大阪大学大学院 歯学研究科 口腔分子免疫制御学講座 先端機器情報学分野教授。2011年より予防歯科学分野教授。歯周病に関する研究に取り組んでいる。
【講演(2)】『ユーカリ抽出物の効果成分について』
“歯周病”を、口腔だけにとらわれない健康に関係する問題だととらえ、これまで研究を続けてきた、歯周病対策素材ユーカリ抽出物とその効果成分『マクロカルパールC』について、「ユーカリ抽出物の効果成分について」として、株式会社ロッテ 中央研究所 基礎研究部 部長 大澤 謙二より講演いたしました。
ユーカリ抽出物を発見するまでの研究内容をはじめ、何故歯周病に着目したのかを説明。また、『マクロカルパールC』特有の抗菌効果(歯周病原因菌)や、歯垢形成阻害効果が強く、口の中の歯周病菌の増殖を抑制し、歯垢をつくられにくくして、歯周病を予防するメカニズムについて紹介いたしました。
◎大澤 謙二(おおさわ けんじ)
株式会社ロッテ 中央研究所 基礎研究部 部長
1985年株式会社ロッテ入社。「お菓子からお客様に健康を提供する」新商品開発の中で、ユーカリ抽出物を発見。1995年学会に発表。その後、本社勤務を経て、2014年ロッテ中央研究所に復帰。噛むこと研究室などで様々な研究を行う。
【講演(3)】『ユーカリ抽出物配合のガムの歯周病予防効果について』
「ユーカリ抽出物を配合したチューインガムは歯ぐきの健康に寄与できるか?」という疑問をもとに実施した、ヒト試験による効果の検証について、『ユーカリ抽出物配合のガムの歯周病予防効果について』と題し、大阪大学 歯学部 永田 英樹 准教授より講演頂きました。
講演では、無作為に人選し複数回実施した試験で、ユーカリ抽出物配合チューインガムから溶出されたマクロカルパールCをはじめとするユーカリ抽出物が、歯肉炎や歯周炎の原因である歯垢の堆積を抑制することにより、歯肉の炎症を抑制した結果、歯周病の臨床指標に有意な差がみられ、歯周病予防効果がある可能性が示されたことをご紹介頂きました。
◎永田 英樹(ながた ひでき)先生
大阪大学 歯学部 准教授
専門は予防歯科学、歯周病菌のバイオフィルム形成、歯周病予防のための機能性食品。1987年大阪大学 歯学部卒業。2003年大阪大学大学院 歯学研究科 助教授、2007年より准教授。天野教授とともに、歯周病に関する研究に取り組んでいる。
【ユーカリ抽出物『マクロカルパールC』とは?】
●ユーカリ抽出物の『マクロカルパールC』に、歯周病予防の効果!
ユーカリ(グロブラス種)の葉から抽出した成分「マクロカルパールC(*)」をはじめとするユーカリポリフェノール類には、歯周病予防の効果があることが明らかになっています。特にマクロカルパールCは、“歯周病菌への抗菌作用”と“歯垢形成の酵素を阻害する働き”が強く、口の中の歯周病菌の増殖を抑制し、歯垢をつくられにくくして、歯周病を予防します。この成分のもう一つの特徴は、歯周病菌には抗菌活性を発揮する一方で、口腔内の細菌叢や腸内細菌叢を大きく変えることはないという点です。ユーカリはもともとハーブティーなどの飲用にもなっていて安全性が認められていますが、細菌叢への影響が少ないことも確認済み。安心して口に入れることができます。
*マクロカルパールCは、特定のユーカリにのみ含まれ、ユーカリポリフェノールの中でも、歯周病予防効果が最も高い成分です。
●ユーカリ抽出物で、歯垢が減少!
ヒトを対象にした比較試験でも、『マクロカルパールC』などのユーカリ抽出物が歯周病を予防・改善するという結果が出ています。ユーカリ抽出物を配合したチューインガムの摂取で、“歯垢の蓄積”“歯肉の炎症”“歯肉からの出血”が抑えられ、“歯周ポケットの深さ”が改善されたことなどが、数値として示されました。この試験結果からも、ユーカリから抽出した成分が、歯周組織の健康維持・増進に有効に働くと考えられます。
■被験者:歯肉に炎症を有する20~40代
■試験群:ユーカリ抽出物0.6%添加ガム群 32名、
ユーカリ抽出物0.4%添加ガム群 32名、
無添加ガム群 33名
■摂取量:1回2粒、1日5回
■期間 :2006年2月~6月(大阪大学大学院 歯学研究科)