■民生費増の主要因
令和2年度、草加市の民生費は621.1億円で、前年度より263.9億円も増加(+73.9%)しました。一般会計歳出総額1064.4億円に占める民生費の割合も、前年度の46.8%から58.3%に上昇しました。
民生費が大幅増=生活保護など社会保障関係費の大幅増とイメージしがちですが、別の理由があります。
その理由は、新型コロナにともなう1人10万円の「特別定額給付金」です。特別定額給付金の支出済額は251.8億円(全額国庫補助)かかりました。この支出はすべて民生費に含まれています。民生費の40.5%がこの給付金です。
そこで、特別定額給付金を除いた民生費を算出すると369.3億円となります。前年度と比べると12.1億円増(+3.4%)に留まります。
社会保障の自然増に加えて、コロナ禍で生活保護が増加傾向に転じるなどの状況下での「前年度比3.4%増」をどう捉えるか…
民生費に該当する新型コロナの独自対策が十分だったのか?という視点での検証も重要です。
■歳出総額増の主要因
また、特別定額給付金を除いた民生費が、歳出総額に占める割合は45.4%となります。前年度より1.4ポイント下がります。
民生費の割合が下がった(その他の割合が上がった)主な要因は、土木費の4.6億円増(新田駅区画整理や公共下水道事業会計への繰出金等)や、教育費の18.5億円増(学校エアコン設置やタブレット導入等)などが、民生費の増額幅を上回ったことによります。
予算全体のバランスを大切に、これまでの決算が活かされる新年度予算となるよう2月議会(2月22日開会)に臨みます。
【グラフ】一般会計歳出額と民生費の前年度比較
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