そんなわけで師走。
天幕旅団「SUPER☆STAR」、全日程終了いたしまして。
ご来場頂いた全てのお客様に感謝申し上げます。
なんだか間が空いてしまいましたが、終わってしばらく、
ばたばたと片付けなどしつつ、やっと落ち着いたらもう年末、といった具合です。
今回の公演は、なにかと大変なことの多い企画でした。
天幕旅団になって三本目。
前の二本は、劇団時代の作品の再演で、ファンタジーと歌舞伎を一本づつ。
さて、その後になにをやるべきかと考えた時に、
「今までと違う新しいもの」をやりたいなと思ったところが始まりで。
歌舞伎でもファンタジーでもない新ジャンル「天幕ヌーベルバーグ」と銘打って、
現代劇をやろうと思ったのでした。
「現代劇」と一口に言っても、漠然としすぎておりますが、
僕の中では実は結構なハードルでして。
今までは、歌舞伎にしろファンタジーにしろ、「原作」というか、「本歌」があって、
そこからインスピレーションをもらって書いておりました。
その書き方を一度やめて、ゼロから物語を立ち上げてみる、というのが自分の中での挑戦で。
なかなか筆が思うように進まず、ホントに苦労しました。
そして、もうひとつのハードルが、二本立て。
「今までと違う新しいもの」と考えた時に、
そもそも今まで作ってきたモノとはなんだったのか、を考えまして。
大きく分けて、「ことば」と「からだ」ということぢゃないだろうかと。
ホントにざっくりですけど。
で、それぞれを突き詰めていったらどうなるか、と考えた結果が、二本立てだったのです。
当初は、「饒舌版」と「寡黙版」という名前をつけていました。
饒舌なことばと、寡黙なからだ。
それぞれを追求しようとした結果、饒舌=「探偵side」、寡黙=「DJside」になりました。
「SUPER☆STAR」というタイトルは、クラムボンのアルバム「2010」より。
ホントに、言葉の響きだけでなんとなく決めたタイトルで、
その時には内容は何にも決まってなくて。
脚本を書きながら、「スーパースター」という言葉と散々格闘いたしました。
書き進めていくうちに、探偵sideは、今ここにいないスーパースターを探す物語に、
DJsideは逆に、各ジャンルのスーパースター達の物語に、なっていきました。
五日間の公演で、10ステージ。
一日3ステージやる日もある強行スケジュール。
セットチェンジもあったりして、結構ハードな公演でした。
終わってみれば、ものすごく反省の多い公演だったのですが、
その分、色んな発見もありまして。
天幕旅団の作品とは、なんなのか。
僕が作りたいものは、なんなのか。
それを作るためには、何をすべきなのか。
今後も、精進していきたいと思っています。
ご来場、誠にありがとうございました。
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