情熱の薔薇

天幕旅団主宰:渡辺望が傾ける様々な情熱。

「天幕版 東海道四谷怪談 終了いたしまして」の情熱

2011-07-27 12:18:16 | Weblog
天幕旅団♯2「天幕版 東海道四谷怪談」、
全日程終了致しました。

ご来場いただいたお客様、関わっていただいた全てのキャスト・スタッフに、
深く御礼申し上げます。

ありがとうございました。


劇中、散々「全ては無だ」と言っていたのに。
この世は無常だ、と繰り返し言っていたのに。

それでもやっぱり、終わった後の虚無感は耐え難いものがあるのです。

世間はこれから夏本番ですが、
僕らの夏は、今年はもう終わっちゃったなあ、という感じ。



公演直前に種を撒いた、トマトと茄子が芽を出していました。

また、次の種を育てて行くのだわ、と思うのです。

次回は12月。
下北沢の少しこじんまりした劇場です。
歌舞伎でもない、ファンタジーでもない、新しい風を。
天幕ヌーベルヴァーグです。

ではまた、年末に。

!最新興行情報!(固定)

2011-07-25 00:00:00 | Weblog
 

天幕旅団♯2
「天幕版 東海道四谷怪談」

<出演>
加藤晃子 渡辺望 (以上、天幕旅団)
菊川仁史 加藤貴広 牧野ななわり
神嶌ありさ 佐々木豊 長谷川友貴 渡辺実希

<会場>
中野 ザ・ポケット
(JR中央・総武線/東京メトロ東西線 中野駅徒歩5分)

<日程>
2011年7月20日(水)~24日(日)
7月
20日(水) 19:30
21日(木) 19:30
22日(金) 15:00★/19:30
23日(土) 15:00/19:30
24日(日) 15:00 

<料金>
前  売   3200円
当  日   3500円
団体割引   3000円(3人以上のまとまった予約)
平日昼割(★)2700円(前売・当日共)
高校生以下  2000円(要学生証)
浴衣割引   500円引き
(当日、浴衣を着てご来場の方は500円引き。着物・甚平・作務衣など、和装ならOK。)

※チケット発売 6/1 10:00~

ご予約はこちらから!
PC→https://ticket.corich.jp/apply/27752/003/
携帯→http://ticket.corich.jp/apply/27752/003/

「四谷怪談出演者紹介・牧野ななわり」の情熱

2011-07-13 09:58:29 | Weblog
天幕旅団♯2「天幕版 東海道四谷怪談」、一週間後には初日を迎えます。
スタッフ陣も入れ替わり立ち替わり稽古場に来てくれて、
だんだんと本番モードになっていきます。

出演者紹介、続いては、牧野ななわり(通称:マッキーさん)です。
先日のは、みっきぃ。今日は、マッキーさんです。


大きい方です。
念のため。
小さい方は、先日稽古場に遊びに来た、いつきくん(まもなく一歳)です。
実子ではありません。
念のため。

マッキーさんとは、数年前に僕が客演した先で知り合って以来のお付き合い。
劇団時代に一度、僕の作品に出てもらった事があって、
演出させてもらうのは二回目です。

以前出てもらったのは、
ミヒャエル・エンデの「モモ」を本歌取りしたファンタジー作品の時で、
「次は歌舞伎で出てください」と言っていて早幾年、
念願叶って今回ご一緒させて頂く事になりました。

僕のマッキーさんに対する第一印象は、「新劇の役者さんみたい」。
あくまでイメージですけど。
背骨がしっかりしてるというか。
麺にコシがあるというか。

最初に客演先で出会った時、そういう演技体の知り合いが他に居なかったので、
すごくびっくりした覚えがあります。

あれから数年経ちましたが、やっぱりそういう演技体の人には出会わないので、
稀有な役者さんです。

前回出てもらった数年前と比べて、僕の筆も演出も、成長できているのだろうか。
ドキドキ半分、ワクワク半分、日々稽古しております。

マッキーさんが演じるのは、伊藤喜兵衛
原作では、うんと悪いお爺さんですが、天幕版では果たして?

大人、を演じてもらうとすごく絵になるマッキーさん。
素敵な大人を演じてくださってます。

チケット、まだまだ発売中です。

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「四谷怪談出演者紹介・渡辺実希」の情熱

2011-07-12 10:10:39 | Weblog
さて、梅雨も明け、夏本番。
天幕旅団♯2「天幕版 東海道四谷怪談」、いよいよ近づいて参りました。

稽古も追い込み。
試行錯誤を繰り返し、段々と形が出来上がっていきます。

本番までに終わるか、出演者紹介。

今回は、この人。渡辺実希(通称:みっきぃ)です。


・・・あれ?

みっきぃです。


・・・うーん。。。

みっきぃです。



・・・これ、という一枚が撮れません。

どうにも、しっくり来ない。
なんだか定まらないこの感じ。
これぞみっきぃです。

みっきぃは、ふわふわしています。
中空を漂ってる感じ。
「降りて来い」と言うと素直に降りて来るのですが、
なんだか居心地悪そうなので、ふわふわさせたままにします。
その方がイキイキとします。

みっきぃも、劇団時代からしばらく連続で出てくれてます。
以前までは僕、彼女に対して、
「若いのに割としっかりしてるな」という印象がなんとなくありました。
根がすごく真面目なので、ちゃんとモノを考えるし、
意見もちゃんと言うようになったし。

でも、ここ最近、逆に「やっぱり若いな」っていう印象に変わりつつあります。
なんでなのか、言い表そうとすると難しいのですが、
きちんとしようとしてしきれてない感じ?かな。
それだけ聞くと、なんだかマイナスなイメージですが、
彼女の場合、そこがまあ、なんというか魅力になっているので、不思議なものです。


今回、みっきぃが演じるのは、お梅
お金持ちのお嬢様、です。
物語の歯車を大きく動かしていく人物。

そして、みっきぃといえばもう一役。
あのキャラクターは、今回は登場するのか?しないのか?

是非是非、劇場でお確かめ下さい。

ご予約はこちらから!
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「笹短冊にかけたる思い」の情熱

2011-07-08 02:28:41 | Weblog
さて、日付かわってしまいましたが、今宵は七夕。
織姫と彦星、年に一度の悲願の逢瀬でございます。

現在稽古中の「天幕版 東海道四谷怪談」は、
浅草の、七夕祭りのシーンに端を発して始まります。

普段はあんまり、季節モノの行事には疎いのですが、
今年はなんだか特別な思い入れがございます。

というわけで、折角なので稽古場で短冊を配って、
みんなの願い事を書いてもらいました。

五七五のお願い事川柳でございます。
書く内容もさることながら、
各々の書く字も、なんだか興味深いです。


まずは、来る公演に向けての一句。

・夏興行 連日札止め 満員御礼/望
・忘らるる 七夕の夜の 想ひ出を/ななわり

できる事なら満杯のお客さんに見てもらいたい作品です。
そして、皆様の心に、素敵な想い出を渡せたらなあと思って稽古しております。



続いて、わりとリアルなお願い事。

・いつまでも 笑いながら 過ごしたい/はち
・日本酒が 似合う女に なりたいです/琴
・バイトせず 支払い済ませる 俳優で/菊

はちに至っては、なんかもう、おじいちゃんみたいになってます。



かなり切実な三首。

・今年こそ なってみたいな 細マッチョ/豊
・家事できて 稼いでくれる イケメンを/あゆみ
・宝くじ 当たって欲しいな そればかり/晃子

・・・がんばれ。



そして、本番が終わってみれば。

・観劇後 みんなの頬に 天の川/みっきぃ
・打ち上げで 美味しいお酒を 呑みたいな/ありさ
・この夏を 走り抜けたと 感じたい/貴広

切に、そうありたいと思うのです。
個人的には、「呑む」という感じを使う辺り、人柄が出ているような気が致します。


尚、twitterの天幕旅団アカウントでは、
これ以外にもみんながいくつも川柳をつぶやいております。
どうぞそちらも、覗いて見てやって下さいませ。

@tenmakuryodan


さ、本日初通しをやり、色んな課題が見えて参りました。
本番まで後二週間を切っております。
いよいよ、暑い夏、本番です。

ご予約はお早めに!

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「四谷怪談出演者紹介・佐々木豊」の情熱

2011-07-04 11:59:19 | Weblog
だんだんと本番が近づいて来ました。
今までバラバラに作っていたパーツを、いよいよ組み上げ始めています。
流れで見ていると、気がつくことが一杯あって。
なにか、手応えみたいなものをじわりと感じ始めているのです。


さて、出演者紹介をどんどんします。
二人目は、彼。佐々木豊(通称:ゆたか)です。
どん。

画面の前の気温が、1℃上がったんぢゃないでしょうか?

今日の稽古場は湿気が多いなあ、と思ったらゆたかがいます。
始終、汗をかいています。
例え、汗をかいてなくてもそう錯覚します。
そんな、暑苦しいやつです。

ゆたかは、小心者です。
身体は大きいのに、とても怖がり。
なかなか自分の殻をあけません。
逆に、すごく固い殻を作って、閉じこもります。

しかもその殻の外側を、すごく派手な色使いでペイントするものだから、
ヘンに目立っちゃうのです。
暑苦しいと言われる所以はそこにあったりして。

でも、殻を一つづつ取り除いていくと、
その中には、つるんとした、綺麗な中身が入っているのです。
余計なモノ全部脇に置いて、中身を見せてくれればなあ、と思うんです。

僕は殻の外側から、根気よくノックを続けて、中身が出てくるのを待ちます。
ここ数日、恐る恐るですが、ちょっとづつ中から顔を見せ始めました。
楽しみです。

彼の今回の役柄は、お槇
なんと、おばあちゃんの役なのです。
色んな登場人物が出てくる原作の中で、結構キーパーソンだなあと思っている役。
天幕版では、どんな役回りなのでしょうか。
是非とも、劇場で。

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「四谷怪談出演者紹介・長谷川友貴」の情熱

2011-07-03 10:06:43 | Weblog
さて、「天幕版 東海道四谷怪談」。
いよいよ今月です。

外気の暑さに負けず、稽古場も熱気を帯びております。
こんなご時世なので、みんな冷房のスイッチを入れるのを躊躇うだけという噂もありますが。
とにかく、汗だく汁だくで稽古しております。

そんな稽古場から、お一人づつ出演者を紹介していこうかと思います。
いつも、中途半端に終わってしまうことが多いので。
今度こそ。


トップバッターは、あ、いや、トップゴルファーは彼。
長谷川友貴(通称:8)です。
8とは、ヤマトの「夏夢」、天幕旗揚げの「エメラルド」に続き、三回目です。

右は、遼くんです。
8は左側の方です、念のため。
カメラを向けたらこういう事をすぐやってくれます。
髪を切ってさっぱりしたので、調子に乗ってます。
そういう気さくな奴です。

8は、本番の舞台上ではいつも、気さくな感じで芝居をしています。
どこか、肩の力が抜けているというか、入れようとしても入らないというか。
独特な気さくさです。

なので、周りからは器用な役者と思われがちなのですが、実はとっても頑なです。
ちゃんと自分の腑に落ちないと演技できないので、
最初はがちがちで、稽古場ではとても不自由に見えます。
僕は、「まだかなぁ、まだかなぁ」と稽古を見守ります。

すると、ある時急に、8が与えられた役にシンクロする瞬間が訪れます。
急に、8が自由になる時があるのです。
すると突然、8は気さくになります。
とってもラフに芝居し始めます。

今回は、いつ頃その瞬間が来るのだろうか。
僕は稽古場で、8が気さくに芝居を始める瞬間を、にやにやしながら待っているのです。

彼の今回の役柄は、直助
原作では、殺しをしたり恋人を騙したりの小悪党ですが、
さて、天幕版ではどうなるのでしょう。

どこまでもまっすぐで馬鹿なやつ。愛すべきキャラクターです。
8は、どんな直助像を描いてくれるのか?


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「石垣を、よじ登る」の情熱

2011-07-02 02:09:34 | Weblog
最寄り駅から自宅まで帰る道のりは、上り坂の連続だ。

山と山の間を縫って電車が通っているような地形の所に住んでいるので、
標高としては駅が一番低く、駅から何処へ行くにも上り坂だ。
逆に、駅に行く方は全部下りだから、まさに、行きはよいよい帰りは・・・と言った感じ。

駅から帰路につく時、舗装された上り坂と急な階段を、
ふうふう言いながら登るのが通常のコースだ。
が、もう一つ、山を逆側から登るコースがある。
山の逆側の斜面は公園になっていて、ちょうど段々畑みたいな形で、
小さな公園がいくつか集まっている。
その公園の中を通ると、勾配が急な代わりに、直線距離で斜面を登るので、近道である。

ただし、駅から公園に入るためには、150センチぐらいの石垣をよじ登らなければいけない。
これがわりと、難関である。
両手に荷物を抱えている時とかは、近道は使えないというのが悩みの種だった。

近所に住んでいる人も、みんなその近道を知っているので、
普段から、その石垣をよじ登っている人を結構見かけていた。


最近、その石垣に階段がついた。

階段と言っても工事とかが入ったわけではなくて、その近道をよく通る近所の人が誰か、
梯子のような物をそこに設置したのだ。

利便性はかなりアップした。
登るのも降りるのも、階段でできる。
その道を通る誰しもがそれを活用するようになり、
その公園ルートの近道はますます活気づいた。

その梯子を設置してくれた人は、なんて気が利く人なんだろうか。
なんて親切で、いい人なんだろうか。
こんなに人のためになることをするなんて、みんな感謝しているんだろうな、と思っていた。


つい先頃、その道を通ろうとしたら、その梯子に張り紙がしてあった。
「不法投棄。近日中に撤去いたします。」

なんとも、不思議な感覚に陥った。
親切な誰かが置いていってくれたこんな便利な梯子を、
ゴミだと思う人が居る。
むしろ、その人にとっては、これは邪魔なモノなのだ。

僕にとっての宝物は、誰かにとってのがらくたで、
もしかしたら、別の誰かには、害さえ与えるのかもしれない。

構造としては、そういうことだ。


演劇は、どうなんだろうか。
目の前に姿を現した暑い夏の中、僕らは汗を流しながら稽古をしている。
僕らにとっての宝物が、全ての人にとっての宝物だなんて錯覚は、当然持ってはいない。

だけど僕らは、宝物を育てている。
大事に大事に、育てている。

僕らにとっては、宝物であることは、間違いないから。



「天幕版 東海道四谷怪談」絶賛稽古中。
所作とかに慣れるために、浴衣で稽古したり。
梨園みたいだ。

初日まで、あと三週間弱!

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