National Theatre: Treasure Island on-stage trailer
演劇はナマで見てこそ、だと思っていたわけで。
そんな古い考えで敬遠していたナショナルシアターライブ。
ところが実際に見てみたらとんでもなく面白くて、春ぐらいからハマっているのですが。
先日見たのは、「宝島」。
今まで見たNTライブのラインナップの中ではちょっと異色な冒険活劇。
でも、僕の中ではいまのところベストワンの作品でした。
演劇に求めるモノは人それぞれで、だからこそ好みがあるのだけれど、
僕は演劇の中に、非日常を求めています。
折角態々劇場まで足を運ぶのだから、そこでまた超リアルな現実を見せられたりすると、
僕はどうにも辟易してしまう。
だから、日常からどこまで遠くに連れて行ってくれるか、が大事で。
なんと言っても装置がすごい。
満天の星空から始まって、上下する床が、
宿屋になったり船になったり、島になったり森になったり。
くるくる変わっていくセットを見てるだけでももう、心を鷲掴みにされている。
後半の島なんて、苔むした岩みたいのが呼吸してるみたいに大きくなったり小さくなったりしてて、
島全体が生きてる!みたいにワクワクしてしまう。
途中休憩の間、大きな海賊旗が掲げられてたのも心が躍りました。
NT版のジム・ホーキンスはなんと女の子。
そして、ジョン・シルバーはおっさんと言うよりはかっこいいお兄さんと言った感じ。
お父さん的な憧れ、というよりは、異性として意識してしまうみたいな。
原作のイメージからすると、そういう恋愛要素はちょっと余計なんだよなあ、と思いつつ、
でも、甲板で満天の星空の下で二人が寄り添って語り合うシーンは、
素敵だなぁと思って、なんだかきゅんとしてしまったり。
僕の宝島のビジュアルイメージはどうしても
ディズニーの「トレジャー・プラネット」なもので。
シルバーは薄汚いおっさんで、ずる賢い狡猾なヤツ、という感じなのですが。
すらっとしたイケメンの海賊さんも、見てるうちにどんどん好きになってしまい。
あと、島に残されたベン・ガンも、漫画みたいでいいキャラでした。
おいらこれ、大好きなのです。
再上映も、あるらしいですよ。
http://www.ntlive.jp/