情熱の薔薇

天幕旅団主宰:渡辺望が傾ける様々な情熱。

「考えるのが当たり前」の情熱

2011-04-20 23:57:09 | Weblog
稽古場を行ったり来たりしています。

GWが本番のが一本と、


5月末が本番のが一本。


どちらも、演出のお手伝いという感じなのですが。


脚本も演出も、それぞれ全然違うので、どちらも稽古場の雰囲気も全然違います。
一日の内でどっちにも顔を出す日とかもあって、どっちがどっちだっけ、と混乱したりする事も。
スタッフでもそうなのだから、役者で稽古かけもちしてる人とかは、ホントにすごいなと思ったり。

どちらの稽古場も、プロの演出家さんで、その演出は、見ていてホントに勉強になります。

仕事として、舞台をどう作るか、役者をどう導くか、演出とはこういうものなのか、と、今更のことながら勉強させてもらっています。

言葉や方法は違うけど、演出家が役者に常に伝えようとしているのは、「考えろ」ということ。

まずは、役者が「考えて」芝居を作るのです。
演出家の仕事は、それから先。

自分が演出する時も、それから先をやらないといけない。
役者に「考えること」を怠けさせてはいけない。
まず演出家が考えていてはダメなのだ。
と、思ったり。

ふむふむ。

「お久しぶりです」の情熱

2011-04-18 23:22:42 | Weblog


ずいぶん久しぶりに、更新。
ホントに長らく放置してあった。

昨年末の、天幕旅団旗揚げの興行が終わって、ぐるぐると色んな事を考えていて。

その間、外の現場で演出助手についたりとか、天幕旅団でイベントに出たりとか、
件の地震があったりとか、色々して。
で、そろそろ天幕旅団の二回目の興行の準備も本格的に動き出してたりする。
そんな状況。


ここにまた文字を連ねるにあたって、やはり、件の地震について避けては通れない。

あの、3/11の数分間を境にして、ぐるんと何かが反転したような気がする。

大小あるにせよ、誰しも何らかの影響を受けて、「価値観」というものが変わったんぢゃないかと思うのだ。

車内の蛍光灯を消して走る電車や、品物がなんにもないコンビニなんて、以前は想像もしていなかった。
当たり前だと思っていた事が当たり前ぢゃなかったと、こんな形で気づくことになろうとは。


で、演劇をやっている僕らは、稽古して、お客さんを呼んで、芝居を上演する、という当たり前が反転した。

何故芝居をやるのか、今芝居をやるべきなのか、そもそもやっていいのか。
答えを探してぐるぐる考えつづけた。

でも、そんなことは関係ないかのように、
反転した価値観の中、日常は日常のふりを取り戻そうとしている。

結局、考えても考えても答えなんか出ないのだけど。


そんなこんなで、悶々とする昨今。
最近のブーム、というか、僕の支えになっている言葉。

「人間には、二種類居る。
『何故生きているのかを考えてしまう人間』と、
『どうやって生きるのかを考える人間』だ。」

的を射た、真理だと思う。

何故生きているのか考え始めたら、多分なにも出来なくなる。
そんなことより、どうやって生きるかを考えるべきだ。

演劇だって同じこと。
何故やるのか、の根底を考え始めてしまったら、立ち止まるしかない。
どうやってやるか、を考えるのだ。
今の、日本という国の現実の中で、どうしたら演劇ができるのか。
それを考えるしかない。

と、思っている。


そんなわけで、2011年ももう始まってずいぶん経ちますけど、
また、blog再開しようかと思っています。