情熱の薔薇

天幕旅団主宰:渡辺望が傾ける様々な情熱。

!最新活動情報!(固定)

2011-01-20 00:00:00 | Weblog


笑劇ヤマト魂活動休止に伴い、
『天幕旅団』というプロデユースユニットを旗揚げしました。

歌舞伎エンターテイメント&本歌取りファンタジーを旗印に、
公演が終われば跡形もなく消え、後にはなにも残らない、
まるでサーカステントのような幻の芝居を目指します。

天幕旅団HP    http://www3.to/tenmaku-ryodan/
天幕旅団twitter  http://twitter.com/#!/tenmakuryodan
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<WSやります!>
天幕旅団ワークショップやります!「演劇=PLAY=遊び」をキーワードに、
様々なゲームやエクササイズを通して、コミニケーションについて考える実験工房。
年齢・経験は問いません。皆様のご参加をお待ちしております。

2011年1月 12日(水)18:30~22:00
        15日(土)18:30~22:00
        19日(水)18:30~22:00
(内容は連続ではありません。各回ごとに参加可能です。)

場所:小田急線・京王線沿線稽古場にて。
費用・参加費:1000円(一回でも二回でも三回でも、参加日数に関わらず一律です。)

お問い合せは、
tenmaku-ryodan★hotmail.co.jp  (★を@に変えて送信して下さい。)


<次回興行>
天幕旅団 ♯2 納涼大歌舞伎
「天幕版 東海道四谷怪談」
中野 ザ・ポケット にて
2011年7月20日(木)~24日(日)


「2011 年頭のご挨拶」の情熱

2011-01-01 23:00:00 | Weblog
あけましておめでとうございます。

気が付けば2011年になってしまっておりました。

「なってしまっておりました」というのがポイントで。
実は、年末年始という時期が苦手でございまして。
大晦日から元日へ、一日違うだけなのに、そこかしこで「おめでたくて」、「一句切り」で。
なんだかその、祝祭ムードに慣れないのです。

なので、年越しは極力、普段通りに過ごしたい。
紅白歌合戦とかも見ず、むしろいつもより早めに寝て、気がついたら新しい年の朝、というのが例年の傾向です。

さて、2010年をフラッシュバック。というか、忘れっぽい自分のための、覚え書き。



★2月 空想組曲「遠ざかるネバーランド」★ 演出助手

2010年の幕開きは、外部スタッフのお仕事。
以前から、お客さんとして見ていた空想に、スタッフとして関わらせてもらいました。
芝居が立ち上がっていく瞬間を間近で見られる、とても貴重なお仕事で、
稽古中はホントに楽しかった。
作品も、きゅんきゅんする場面がたくさんあって。
稽古場でいつも笑いを堪えたり、涙を我慢したりしておりました。
全く、関わりも面識もなかったのですが、温かく迎え入れてくれた事に感謝。
素敵な出会いもたくさんあった公演でした。

ただ、せっかく好きな芝居に関われたのに、
本番はセットを動かすために舞台裏に入ったため、本番を一回も見れなかったのが、
唯一の心残りではありましたが。。。



★7月 笑劇ヤマト魂「ヤマト版 夏の夜の夢」★ 脚本・演出・出演

学生時代から10年やってきた笑劇ヤマト魂の活動休止公演でした。
活動休止の理由は、ホントに色々ありますが、
細かい思いを一切置いて、ホントにざっくり言うと、
「次のステップに進みたかった」から。
多分、ヤマト魂がこのまま続けて行ったら、
きっと何年経ってもこのままなんぢゃないか、と思ったから。
そんなわけで活動休止を決めました。

休止だからって、守りに入っても仕方ないなと思い、色んな初めてにチャレンジした公演。
初の、シェイクスピア。
初の、二本立て。
初の、ミドルラン。
などなど。
あっという間に駆け抜けた夏でした。

原典を翻訳する所から始めて、純粋に演出だけで挑んだ「喜劇版」、
原作をベースに、ヤマトテイストで本歌取りした「悲劇版」。
二つを交互に上演するという、とても刺激的な企画でした。
「喜劇版」の方は、どんな脚本でも僕ららしさを盛り込んで
ヤマトの芝居に仕立てる事が出来る、と確認できたし。
「悲劇版」の方は、いつものヤマト魂の作品作りをして、
10年続けてきた劇団というモノに対する個人的な思いを詰め込みました。

10日間の公演も、なんだかあっという間で。
長くやることで精度も上がっていくし、作品にとっては幸せなことだなあと思ったり。

劇団の締めくくりにふさわしく、最高動員も記録して幕を閉じたのでした。



★8月 石神井童貞少年團「俺の小指と」★客演

自分は裏方なので、外部への「出演」は控えようと思っていたのですが、
急遽助っ人と言う形で客演をすることになりました。
稽古期間は2週間。
お客さんとして見てはいたけれど、初めて関わる劇団なので、
稽古場に馴染んだり演出の言葉を共有したり、そういう事をやるには短い稽古時間。
どっぷり集中して挑みました。
なんだか台詞も出番も多くって、久々にたくさん舞台上に居た気がします。
久しぶりに客演をしてみて思ったのは、
自分の作品作りに対するスタンスが変わった気がした事。
脚本に書かれた言葉や、演出の指示を、一度疑ってみる、という事。
そこから、また、新しいモノが生まれるんぢゃないかな、と思ったり。

下北沢で芝居をするのはやっぱりいいもので。
個人的には、改めてしっかりアングラの芝居を
自分のプロデユースで作りたいな、という欲求が沸きました。



★9月 サマカト「4-doors」★ 演出助手

もう何年も前に一度出演をさせてもらった劇団なのですが、
久々に関わらせてもらうことになりました。
以前出た時に、僕の中では結構カルチャーショックな事が色々とあって、
「演技」「演出」という事について、目から鱗の体験だったのです。
いつか、その時の恩返しができたらなあと思っていて、
今回現場に入らせてもらう機会に恵まれたわけです。

4本のオムニバス作品で、日ごとに完全抜き稽古で進んで行ったのですが、
毎日、手触りの違う稽古を見ることができて、楽しかったです。

普段、ウチによく出てる役者が他の現場で他の人の演出を受けているのも新鮮で。
たくさん笑った気がします。



★12月 天幕旅団「エメラルドの都」★ 脚本・演出・出演

で、天幕旅団旗揚げです。

自分の中では、劇団から個人のプロデユースになって、初の公演。
意識の面でホントに色んな変化があったので、
出来上がる作品を見たお客さんの印象としては、
劇団と変わらない相変わらずの芝居をお届けできればいいなあと思って作りました。

劇団時代に作った作品の中から、一番再演したかった作品を選んで。
登場人物も増やして賑やかに。
色んな思いを詰め込んだ結果、結構なボリュームのある長編になってしまいました。

ドロップの缶の演出とか、竜巻とか、追いかけっことか、火事の表現とか。
今できる事は何か?役者の肉体とセッションを繰り返しながら、
一つ一つシーンを立ち上げていきました。
色々と課題は残りましたが、結果、攻めた芝居にはなったと思うのです。

何もない空間に、旅の一座がテントを張って、
そこに役者が現れると芝居が始まって、それは夢のような一時で。
で、芝居が終わると誰も居なくなって、後にはなにも残らない。
そんな幻のような演劇。

オズの国の色とりどりの幻は、まさに、そういう演劇の幻だという気がしたのです。

結局僕は、「ひとりであること」についてずっと脚本を書いているのだと思います。
この広い世界の中で、人はいつも一人で、孤独だと。
だからこそ、繋がる事ができるのだと。

初めて一緒に芝居を作る役者さんや、スタッフさんも居て、
新たな一歩を出して、歩き始めたなあという気がしています。


そんなわけで、今年も始まりました。
2011年はとりあえず、夏。
7月に、ザ・ポケットで納涼大歌舞伎。
ヤマト魂時代に上演した、「ヤマト版 東海道四谷怪談」を再演しようと目論んでおります。
そしてもう一本、冬にも何か上演できたらいいなあと思っている次第。

新たな旅を始めた、天幕旅団。
その行方を、どうぞ、見守って頂ければ幸いです。

今年も宜しくお願いいたします。