
私にとって描くとは、描き終えた結果ではなく
線を引くその過程を意味します。それこそが大事なのです。
何を描くのか、その結果を想定しして理想の目標を作ってしまうと
線を引くのは単に目的遂行のためにあることになります。
線は機械的になり自己を失い、心はその目標の牢獄につながれてしまいます。
命の流れが自由の中にあるように
描く行為もまたその命に添うことが大切です。
今瞬間を生きることだけが真実にいたる道なのです。
この絵は自分のデッサンをつかもうともがいていた時期のものです

うまくなりたいという思いに疲れ果て
挫折感で何も考えられなくなってしまったとき
私に残っていたのは描きたいという思いだけでした。
初めて師はこの絵を見て良しと言ってくれたのです。


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