
人の真似をしない
具体のもっとも重要な教えでした。
心を描くという私の絵画論にもそれは重要な言葉です。
心は常にその瞬間に独創的で新しいからです。
人の真似はそんな心の自由を奪うものなのです。
あるとき私は、以前ほめられた絵を意識して、知らないうちに同じような絵を描いて頭打ちになっていました。
そのとき師が私に言ったのです。
お前は自分を真似している。
真似をするのが人でも自分でも関係はない
どんなものに対してであれ真似は堕落の証拠だと・・・
私は愕然としました。
描くという意識が弱くなると、自分をさえ真似して楽な方向に流れていこうとする。
心を描くというのは、そんな堕落との戦いでもあるのです。


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