
生命のリングを、種子から誕生とくれば次は花ということになる。
花のイメージを私の中で探ると、いのちの重さと深さを感じさせる大輪の菊の花に行き当たる。
手前味噌ながら、菊の花は2000年花の美術大賞展で大賞を頂いた。
それ以来何度も描いている。私にはなじみの深い花だ。
「浄土」本願の3作目はこの花に決めた。
無数の花びらが中心に頭を向けて折り重なっている様は、求道の徒を思わせる。
そしてもっとも菊の花たらしめているのはその周辺を取り巻く成長しきった大きな花弁なのだ。
成長した花弁はもはや中心に向かわない。頭を己の進む道に向けて天を指し、やがて地に向かう。
この一連の花弁のかたまりを見ていると、人生を歩む姿と重なってくる。
本願を表現する4辺の一角はこの花しかない。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます