スペインにはパラドール・ナシォナル(Parador Nacional)という国営のホテルがある。
古城や修道院、豪族のお屋敷などの由緒ある建物を改装して宿泊施設にしたものだ。
現在スペイン全土に90以上のパラドールがあるが、ロマンチックなお城や雰囲気のある石造りのお屋敷に泊まれるとあって結構どこも人気が高い。
今回はグアダルーペ(Guadalupe)のパラドールに泊まった。
グアダルーペはエストレマドゥーラ地方の小さな田舎町で、10分も歩けば町のはずれに出てしまいそうなちんまりしたサイズ。
けれど、ここのカテドラルと修道院は必見だ。
93年にユネスコ世界遺産に登録されたというこの修道院には「黒い聖母マリア像」がまつられている。
パラドールにチェックインした後さっそく町の散策に。
まず何をおいてもカテドラルとその隣の修道院へ。
というかまあこの町にはそれ以外あまりこれといったスポットがないし。
修道院内部の見学は刺繍展示室から始まり、聖歌本の部屋、絵画彫刻展示室など盛りだくさん。
歴代司祭のマントが飾られていたが、その刺繍や織りの豪華さにうっとり。
ドクロデザインのものも数点あり、15~6世紀のものなのになんだか今風で結構新鮮。
エル・グレコやゴヤの絵、ミケランジェロの彫刻などもこんな田舎町にあるのがオドロキだ。
見学ルートの最後に「最も大切なお知らせ」ともったいつけながら、ガイドさんが案内してくれたのは、小さな聖堂。
ここでこの地で発見された黒い聖母マリア像を拝むことができるのだ。
修道士(ちょっとオカマっぽい)の話を聞いた後、ジャジャーンというかんじでマリア様が半回転してこちらを向いてくれる。
見学者は順番にマリア様に近づき、修道士がかざす小さな額に入った聖母の絵にキスをするのだ。
キリスト教徒でもないただの見物人の私たちはさすがにそこまでするのがはばかられたが、熱心な信者らしき人たちは大きなお供えの花束をささげ、マリア様を間近で拝んで感激していた。
修道院前の広場あたりにチラチラとおみやげやさんがある。
そのあたりをひやかしたあとパラドールに戻りのんびりする。
パラドールは中庭にオレンジの木が実をつけて、アラブのテイストの香るアンダルシア風の建物。
天蓋つきの、お姫様のようなベッドで子供たちはどんな夢を見たのかな?
ここグアダルーペの名物にムエガード(muegado)というお菓子がある。
かりんとうのような小さなピースをカラメルで固めてあるというかんじ。
リング状の大きなものもあれば、写真のような1人分ごとのものも。
パン屋のショーケースで見かけて食べたくなって買ってみた。
硬っ!
すごい硬い。
カラメルがヌッチャリと絡まってくる!
これはもともとこういう硬さの食べ物なのか、それとも売れ残りを買ってしまったのか。
歯の詰め物をくっつけてはがすのを目的として作られたのかと勘ぐりたくなる。
悪いけど2度と買わないと思う。
おいしいとか以前の硬さであった。
クラスAって…!どれくらい進歩したんだっけ?
前はCだったっけ?
とにかくAっていう響きがよいね。
ところでF島先生って今いらっしゃる先生?
私に挨拶がないわ~~。