スペイン母子家庭生活奮闘記☆毎日ドキドキ@マドリッド

夫の仕事でマドリッドにお引越ししたものの、諸事情によりスペイン内別居生活。
母は毎日がんばるよ!

カカオ・サンパカ

2007年03月09日 | おいしいコト

スペインのチョコレートはとにかく甘い。
一口でもう結構、な感じである。
それでも怖いことにそれに慣れてしまっていたようで、先日久しぶりに日本のチョコを食べたら「!」甘くない。
そうそう、これが普通だったのだよ、と反省したのだった。

でも最近おいしいチョコレート屋さんを教えてもらって行ってみた。
アロンソ・マルチネス(Alonso Martines)駅の近くにあるカカオ・サンパカ(Cacao Sampaka)
バルセロナの北東、コスタ・ブラバの小さな町に、 「エル・ブジ (el Bulli)」というミシュランの三ツ星レストランがあるのは有名だが、そこのパティシエがプロデュースしたというチョコレート屋がそれだ。

店構えもチョコのパッケージもおしゃれだわ。
それにそんなにお高くない。
いろんなチョコがディスプレイされていたが、とにかく一番こころ魅かれたのが、テーマ別フレーバー16個入りチョコ。
例えばスパイス。
カレー味、ショウガ味、胡椒味、カルダモン、ナツメグ、サフラン・・・。
ちょっとチョコとの相性はどうなのかしら?と思ってしまうような組み合わせ。
他にはフラワーフレーバー。
すみれ、バラ、ラベンダー、ジャスミン・・・。
リキュールとかナッツ、世界のカカオくらべなどなどたくさんのテーマにそって様々な味や香りのチョコがいっぱい!



ためしにスパイスのを買っておそるおそる食べてみたがこれがイケる。
スパイスは主張しすぎずあとからふんわり香ってくる。
それに甘すぎない。
一箱に8種類のフレーバーのチョコがが2個ずつ入っている。
ちょっと困るのはどうしても全種類制覇したくなってしまうこと。
葛藤したが、結局一度に8個やっぱりいってしまった。





店の奥がカフェになっていて、これも落ち着いてゆっくりくつろげる雰囲気だ。
チョコレート屋なだけに、チョコレートドリンクが充実しているらしい(まだ試していない)。

店は繁華街から少しはずれたところにあるし、私の行動範囲内ではないのでちょっとついでに立ち寄るというわけにはいかないが、わざわざ出かける価値のあるお店だと思う。
お気に入りに追加、だわ。


マドリッドの桜

2007年03月06日 | 季節の風景

マドリッドに住んで初めての冬は「来るぞ、来るぞ」と(何って寒波が)身構えているうちになんとなく「あれっ?」てなかんじで終わってしまった。
まだ3月に入ったばかりなので気が抜けないが、今日なんかはコートを脱いでもまだ暑いくらいで、一気に半そでの人も見かけたほどだ。

あちらこちらで木々に花がつき始めている。
我が家のベランダの前にある枯れ枝にも若芽がつくつくと顔を出しているのを今朝発見した。



散歩していると、薄いピンクの花をいっぱいつけた木を見かける。
桜にそっくりだ。
マドリッドにも桜が?!
と誰もが思うこの木はアルメンドロ(almendro アーモンド)。
そう、スペインはアーモンドの産地で有名なのだ。
アーモンドの木をアルメンドロ、実をアルメンドラという。
でもここに来るまでその木や花が、ソメイヨシノに似たこんなにきれいで儚げなものだなんて知らなかった。
近くで花を観察してみると、本当に桜に似ている。
ただ少しだけ花びらが大きい。



子供たちの通う学校の庭にもアルメンドロの木がある。
そういえば去年の秋ごろ用事で学校を訪れたとき、校庭に見たことのない木の実がたくさん落ちているのを発見した。
くるみを平たくのしたような感じの殻に覆われている。
あとであれがアルメンドラの実なのだと聞いた。
チョコに入ってるあのナッツ。
あれはこんなカタチの殻に入っているんだ。
校庭にボタボタ落ちるままになってて、なんだかもったいない。
ひろって殻をむいて、ローストすれば食べられるのかな。

日本の春を思い出させてくれるアルメンドロの花だが、この花粉がダメな人が結構いる。
マドリッドは今、さまざまなブレンド花粉の嵐である。
オリーブ、松、杉、アルメンドロ etc....。
鼻じゅるじゅる、目しょぼしょぼ。
私は幸い今のところ大丈夫だが、いつ花粉症デビューすることになるか。
春は世界中のどこにいても、うれしいけどキビシイ季節なのかも。


硫黄島からの手紙

2007年03月04日 | マドリッドの過ごし方

映画「硫黄島からの手紙 Cartas desde IWO JIMA」を観た。

スペインでは、外国映画はセリフをスペイン語に吹き替えて上映されることが多い。
それでもオリジナル版で観られるシネ(cine 映画館)がいくつかある。
今回の「硫黄島からの手紙」はクリント・イーストウッド監督のアメリカ映画ながらセリフの95%が日本語だと聞いた。
そのオリジナル版ってことは日本語じゃん!
これはぜひ行かねば。

インターネットで調べてみると、この映画に関してはマドリッドでも結構オリジナル版の上映館は多い。
そしてうれしいことに私たちの住むM市にもオリジナル版をやっているシネがあった!
「13歳以下の子供にはお勧めできない」と書いてある。
子供たちを家において夫と二人で出かけた。
日曜日だったこともありお客の入りは上々だった。
スペインでもアカデミー作品賞候補のこの映画への関心は高い(結果は残念だったけど)。
スナックとコーラを買い席に着いた。
周りを見回してみたが、私たち以外の東洋人はいないようだった。

淡々と反戦を訴えたよい映画だと思ったし、日本の俳優さんたちも頑張っていたと思う。
ただ二宮クンが童顔でどうしても妻子持ちのパン屋に見えなかったのが気になった。
「家族のために」生き延びたい!と思う気持ち・・・まるで少年兵のような彼でスペイン人にちゃんと伝わったのかどうか。
字幕はもちろんスペイン語だったのだが、日本語のセリフに含まれる微妙なニュアンスを短い字幕にするのは難しい。
文化や習慣を知っていないと理解できないこともある。
たとえば前線に行くのに、母親が無事を祈って持たせてくれた千人針をお腹に巻きつけるシーン。
千人針に関して何のフォローもなかったが、いったい何だと思われただろう。

結局ストーリーを追いながらもいちいち周りのスペイン人観客の反応が気になってなんだか集中できなかった。
だってせっかくいい映画なんだからこの国の人たちにハテナマークをくっつけて帰ってほしくないし。
前に出ていって解説したい気分だった。

終わって帰るとき、前列の女性が涙をふいているのを見た。
少しほっとした。
でもスペインで日本語の映画が観られるなんてうれしい。



セビジャーナスのお楽しみ

2007年03月01日 | スペインを知りたい!

前回セビジャーナスを習っていることに触れた。

実際踊るのももちろん楽しいが、お楽しみは他にもある。
それは衣装。
私たちのグループはカタチから入るタイプのオバサンたちで構成されている。
たいていの生徒さんはまずレッスンを受けて、そしてよく検討してから靴や衣装を徐々にそろえてゆくのだが、私たちは一度体験レッスンを受けただけでもうフラメンコグッズのお店に走ってしまった。

まずは靴だ。
フラメンコの靴は靴裏のつま先とかかと部分に鋲がびっしりと打ち付けてあり、サパテアードのときにいい音が出るようになっている。
表革、裏革、色のバリエーション、かかとの高さ、デザインはいろいろである。

それからファルダ(falda スカート)。
フラメンコのファルダはずろ~んと足首まで長く、うれしいことにボンレスハム状態の脚を隠してくれる。
そしてデザインも豊富で、なんといってもオバサンがフリルのいっぱいついた派手派手なピンクの水玉をはいても誰にも苦情を言われることはない。
仲間ウチで苦笑されることはあっても。

トップスは手持ちのTシャツでとりあえず済ますとして、靴とファルダをお買い上げ~。
ホントはカスタネットも買いたい勢いだったが、まだフラメンコのイロハのイさえできてないのにカスタネットだなんて笑止千万。
さすがにやめといた。



初めからバッチリそろえた衣装で気分よくレッスンは進んで行くのだが、そのうちにますます私たちオバサンの目を輝かせてくれる耳寄りな情報が。
ファルダを一人一人の体に合わせて仕立ててくれるおばあちゃんがいるとのこと。
先生の所属する舞踊団おかかえのお針子さんなんだそうだ。
そんな楽しげなコト、聞きのがすはずもない。
そのテレサおばあちゃんと布地屋さんで待ち合わせ、一緒に布地を選び、希望のデザインを伝えて採寸してもらう。



アトーチャ通りの大きな布地屋さんにはしっかりフラメンコ衣装用のコーナーがある。
「フリルを2段にしてね。」
「私は3段に。」
「とにかく派手に。」
オバサンの注文は果てしなく、やっぱりちょっと恥ずかしい。
フリル3段のファルダが布地代込みで90€とまあお高めだが、いい歳をしてキャアキャア言いながら生地やデザインを考えるお楽しみ代も込みということで。

肝心の踊りの方は二の次三の次。
衣装への意気込みはとどまるところを知らず、先週3枚目のファルダをオーダーしてしまった私である。