スペイン母子家庭生活奮闘記☆毎日ドキドキ@マドリッド

夫の仕事でマドリッドにお引越ししたものの、諸事情によりスペイン内別居生活。
母は毎日がんばるよ!

危険ないちじくボンボン

2008年01月19日 | おいしいコト

いちじくのチョコボンボンが今私のブームだ。
洋酒漬けの乾燥いちじくがまるごとチョコでコーティングされている。



一口かじるとチョコがパリパリっと音をたてて割れ、弾力のあるいちじくに到達。
洋酒の香りと、生クリームが注入されたいちじくのまろやかさがとってもよいハーモニー・・・。
う~ん、おいしぃ~ん♡
友人宅で初めていただいた時は、感激のあまり次の日にエル・コルテ・イングレスに買いに走ってしまったほどだった。

スーパーやメルカード(mercado 市場)ではいろいろなドライフルーツが売られている。
プルーン、あんず、デーツ、ぶどう・・・。
なかでもいちじくは、むにゅっとしてプチプチっとしているところがハマる。

しかしいちじくだけをとっても種類がすごく豊富なのには驚く。
小さいの、大きいの、平たくのしたの、丸っちいの・・・。







調べてみると、干しいちじくにはたくさんの働きがあるようだ。
整腸作用。
皮膚や筋肉を柔らかくする。
お肉と一緒に煮込むとお肉がとっても柔らかくなったりする。
また痔の薬としても有名なのだそうだ(痔がいちじくでどう良くなるのか不思議だけど)。
消化促進作用も有り、二日酔いにも効き目があるとか。
最近はポリフェノールが多く含まれていることも知られている。

そんなありがたいいちじくも、チョコボンボンになっていてはちょっと危険だ。
食べすぎて太っては困る。
でもやめられない・・・。

チキティート・チキティート

2008年01月12日 | ワンコとの生活

我が家のトイ・プードル、ゆずは今月で5ヶ月である。
3回目の混合ワクチンと狂犬病のワクチン、そしてマイクロチップを装着して、晴れて我が家の「ゆず」として散歩できるようになった。

家でおしっこもウンチも済ませるのですごく寒い日や天気の悪い日は無理して散歩に出る必要はない。
でもこの時期子犬には社会勉強が大切なのだそうで、外の世界の騒音に慣れさせたり他の人や犬にたくさん会ったり、車や自転車の危険を教えたりするために、散歩は不可欠なのだ。
なるべく毎日させてやりたいと思っている。
なによりゆずは散歩が大好きなのだ。



「散歩に行こ~ね。」
とリードを手にすると気も狂わんばかりに飛び跳ねる。
家を出るなりぐいぐい進む。
本当は飼い主の歩調に合わせて適度に進むよう訓練をすべきなのだが、ちっこいのにあせってピョンピョン飛ぶように走る姿がうさぎみたいでかわいいので、すっかりゆずのペースで、飼い主は息をゼェゼェはずませて走る。



プードルはフランスが原産なのだとか。
小型犬のイメージが強いが、スタンダード・プードルは中型犬で、結構な大きさだ。
小さい家庭犬が好まれる今日では、トイサイズが人気である。
交配を重ねて、今日本でもポピュラーなテディベアを思わせるレッドというカラーが生まれたが、基本は白と黒。
スペインでも白や黒のプードルはよく見かけるが、レッドは珍しい。

それだけに、ゆずを我が家に迎える時もレッドの仔を探すのには苦労をした。
ネットでプードル専門のブリーダーさんを探し、メールや電話でコンタクトをとった。
言葉や習慣の壁をクリアしてゆずを迎えた時は本当にヘナヘナと床にへたりこむほどだった。

そんなふうにして手に入れた希少な仔、ゆず。
一昔前のプードルの典型だったあのヘンに気取ったカットではなくて、今日本で人気のテディ・ベアカットに近づけようと、自然に毛を伸ばしている。
それが新鮮なのか、散歩に出ると、周囲の反応にちょっと驚く。





「ええっ!?ぬいぐるみかと思った!」
「・・・なんていう種類?」
「くまさんみたい~!!」
日本じゃ飽きるほど見かけるだろうトイ・プードルが、スペインではまるで珍獣だ。
パンダかコアラのように。

「ケ・チキティート!!(¡Qué chiquitito! なんて小っちゃいの!)」
「オラ、チキティート、チキティート!(¡Hola, chiquitito, chiquitito! こんにちは、おチビちゃん)」
道ですれ違う人たちが、ニコニコ顔になって(目線は私たちじゃなくゆずに)声をかけてくれるのはなんだかうれしい。
数年後、スペインでもレッドでテディ・ベアカットのトイ・プードルが大ブレイクしていたりして。

ゆずがきっかけになって、犬好きのスペイン人たちともっと話ができるようになれたらステキだなと思う。
そしてあわよくば、散歩効果でシェイプアップができれば。

明日も散歩しようね、ゆず。



幸運の行方は!?

2008年01月08日 | 季節の風景

1月6日はディア・デ・ロス・レジェス・マゴス(Día de Los Reyes Magos 東方の三賢人の日)。
ラクダに乗った3人の賢者たちが、よい子にプレゼントを持ってやってくるといわれている。
スペインの子供たちにとって、相当ワクワクするイベントであることは間違いない。

そして、スペインではこの日にロスコン(Roscón)というパン菓子を食べるのが慣わしである。
上の写真のようなリング状のパン菓子。
みんなで切り分けて食べるのだが、中に一つだけ陶器の小さな人形が入っていて、それに当たった人は幸せになれると言われたり、そのロスコンの代金を払わなければならないと言われたりする。
でも、たとえロスコン代を払わなければならないとしても、当たるものには当たりたいと誰もが思うのではないかしら。

縁起モノだし、ということで、我が家でも一つ買い求めた。
直径25cmほどの甘いパンを家族4人の朝食に全部食べきるのはムリ、と判断し、まず8分の1ずつを取った。
リングの半分がまだ残っている。

食べる。
モグモグモグ。
・・・何ごとも起こらなかった。
皆はずれだったようだ。
すっかり盛り下がった。
このまま朝食を終わらせることなど到底できるはずもなく、娘がもう一切れ切って食べた。
・・・はずれだった。

今度は息子が手を伸ばした。
カキン。
手ごたえあり。
パンの中からセロファンにくるまったモノが出てきた。
あら、結構カワイイペンギンさんだ。



中学2年生にもなってまったくお子ちゃまな彼は、してやったりとばかりに妹にペンギンを見せびらかして、ベソをかかせている。
お小遣いからロスコン代を引いてやらねば。

ちょっとパサッとしていて、ケーキなんだかパンなんだかよくわからないロスコン。
でもスペインで1月6日にこうしてケンカしながら食べたロスコンの味を子供たちにずっとおぼえていてほしいな。












丸焼きチキン・パーティーバージョン

2008年01月07日 | 季節の風景

料理教室でトリの丸焼きを習った。
中にフィリングを詰めて焼くやつだ。
スペインではクリスマスやお正月に欠かせないメニューらしい。
映画や絵本の中でしか見たことがなく、あこがれてはいても難しそうでなかなか手が出せなかった料理の一つだったけれど、習ってみたら意外に簡単そう。
やってみましょうじゃありませんか!

まずはチキンを買ってくる。
ポジョ・リンピオ(pollo limpio 処理済の鶏)はスーパーで簡単に手に入る。
特にこの時期はどこでも山積みになって売られている。
本当はパボ(pavo 七面鳥)で作ればもっとカッコよく決まるのだろうが、初心者は普通のチキンで・・・。



今回買い求めたのは2kg弱の小型ちゃん。
確か4€ちょっとくらいだったと思う。
首がなくて、内臓が抜かれて空洞になっている。

中に詰めるフィリングを作る。
玉ねぎ、りんご、干しあんず、干しプルーン、豚のロース肉を細かく刻む。
量は適当、お好みで。
フライパンにラードを熱し、刻んだものを炒め、塩コショウ。
松の実、ブランデーに漬けたレーズンを加え、水分がなくなるまで炒め、冷ましておく。

フィリングの荒熱がとれたら、トリの空洞部分にそれを詰める。
お尻の穴から。
いい感じで詰まったら、手足(?)をタコ糸でグルグルに縛る。
耐熱容器にラードを塗り、グルグルのトリを乗っけて、そのトリの上にもラードを塗りたくる。



トリの表面に塩・コショウ。
塩は結構大胆にザザッと撒く。
土俵入りかと思うくらい。
ちなみにお料理の先生の体格も力士なみ。

150度のオーブンで1~1時間半ほどゆっくりじわじわ焼く。
途中、うっすらキツネ色になったらブランデーを80ccほどトリに回しかけ、再びいい色になるまで焼く。
このときに、ジャガイモも加えて焼く。



焼けたらタコ糸を切り、お皿に移す。
詰めたフィリングは切り分ける前に取り出してしまうものらしい。
お尻の穴から(しつこい!)スプーンをさしこんで掻き出す。
ほっくり焼けたお芋も並べて出来上がり~!

クリスマスのテーブルにこれがあると派手で盛り上がること間違いなし。
我が家のクリスマスもこのチキンにみんなの視線がクギヅケで、あとはろくなおかずがなくても全然気付かれなかった。
焼くばかりに準備をしておいて冷凍することもできるそうだ。
オーブンに入れてしまえば手間いらずなので意外に楽だし。



チキンを切り分けるのはどこの家庭でもお父さんのお仕事なのだとか。
キッチンばさみでジャキジャキ。



息子に言わせると、詰め物のほの甘さが初めてでちょっとびっくりするが、意外にチキンに合ってウマイ、とのこと。
ドライフルーツとチキンのコンビネーションは日本ではあまり聞かないかも。
でもぜひ一度お試しあれ。
そして各家庭なりのアレンジで、いっそうおいしいオリジナルチキンが生まれるかも。
それはそれは楽しみで幸せなこと。

2008年も皆様のもとにたくさんの幸せが訪れますように。