スペイン母子家庭生活奮闘記☆毎日ドキドキ@マドリッド

夫の仕事でマドリッドにお引越ししたものの、諸事情によりスペイン内別居生活。
母は毎日がんばるよ!

さよなら夏時間

2006年10月30日 | スペインを知りたい!

この写真は10月28日日の出直後のもの。
なんとこれが午前9時。
日が短くなり、夜が明けるのもだんだん遅くなって、毎朝8時半に子供たちが学校に着く頃はまだ真っ暗だ。
夜間学校に通っているような感覚になる。

そんなズレを調節するために、10月29日日曜日から冬時間が始まった。
1時間時計を遅らせるのだ。
日本との時差はこれまで7時間だったのが8時間になる。

27日土曜の夜ベッドに入ったのが12時。
28日朝目がさめると8時。
でもちょっと待って、今日から冬時間。
…てことは1時間ずれるから今はまだ7時。
もう1回寝ちゃうわ~。
てな感じでちょっと得した気分だった。
家中の時計を1時間遅らせた。

30日の月曜日朝、私の体内時計は意外に正確で、というか融通が利かず、きっかり1時間早く目が覚めてしまった。
少しずつ調整していかなければ。
それに、半年後、また夏時間に戻るときには今度は1時間寝る間を削らねばならないのだ。
そっちの調整の方がキビシそうだ。

学校に着く頃にはもうすっかり明るくなっていた。
当然のことながら、そのかわり日の入りが1時間早くなる。
少しずつスペインの冬が始まる。







絶叫の日々 part2 ロータリー編

2006年10月27日 | 毎日がんばってま~す!

家から子供たちの通うマドリッド日本人学校までに、大中小合わせて計12個のロータリーがある。
このまぁるい交差点、くるくる回っている車を見ているとなんだか楽しそうに思えてしまうのだけれど、いざそこへ入っていくとなるとちょっと勇気がいった。

ロータリーに入るときは何があっても右へ入ると決まっている。
入ったら時計と反対回りに進む。
丸いロータリーから放射状に道路がのびているので自分の進みたい道への出口で出る。
ただそれだけのことなのだが、慣れないうちは難しい。

ロータリーの手前で一時停止し、先客の動きを確認する。
とりあえず自分の左から来る車が切れるタイミングを見計らって入る。
なんとなくそれは大縄跳びを連想させる。
タイミングをとりそこなっていると、延々輪の中に入れず後ろには何台も待ちの車の列ができてしまい、クラクションを鳴らされますますちぢこまってパニクる。
朝や夕方のラッシュ時は車が数珠つなぎになって入るスキがないのでいっそう大変だ。

交通量の多いところだと、ロータリー自体が2車線3車線にもなっており、バームクーヘン状態である。
内側の車に優先権があるので、内側から
「オレ様が出るゼィ!」
的な合図が出されたら外側の車は道をゆずらねばならない。ボーっとしているとすごい顔で睨まれる。

最初は緊張でカチンコチンでそれが運転にも影響し、学校までのわずか7~8km、時間にして約10分のドライブで娘は車酔いをしてしまい、ヨロヨロと降りた直後にゲロってしまった(失礼)。
毎日泣きそうになりながら
「入れてくれ~ィ!」
と叫ぶワタクシ。
それでも2週間も経つと徐々に慣れてきてタイミングがわかるようになった。
そうしてみると、ロータリーというのはうまいことできているもんだわと感心する。
四方八方から来る車をなるべく止まらないですむように捌くにはよい方法かも。
実際、道さえ混んでいなければどこへ行くにも途中で止まることはない。

最近では自分でも達人の域に達しているなと思うほど入り方がスマートになってきた。
それもそのはず。毎日いったいいくつのロータリーを回っていることか。
ぐるぐる、ぐるぐる。ぐるぐる、ぐるぐる。
同じ方向にばかり回るのに結構飽き飽きしてきた。
時々無性に反対回りがしたくなって、危険な今日この頃なのだ。




絶叫の日々・・・

2006年10月23日 | 毎日がんばってま~す!

我が家はスクールバスのルートから外れたところにある。
なので毎朝私が車で子供たちを学校に送り迎えしている。
スペインでは右側通行で、ゆえに左ハンドルを運転することになる。

運転歴20年(!)の私だが、左ハンドルは初めて。
新興住宅地なので比較的道幅も広く、運転しやすいのは助かるが、信号の位置や、右折・左折のルールなど微妙に日本と違うので緊張する。
そしてスペイン人は、飛ばす。
車線変更や曲がるときに方向指示を出さない。
なにかというとすぐクラクションを鳴らしたがる。
そうかと思えば渋滞中でも結構すんなり横から入れてくれるし、縦列駐車にモタついていても辛抱強く待ってくれたりする。
つまり、読めないのだ。行動パターンが。
次にどう動くかわからない車が回りをすごいスピードで走っているかと思うと冷や汗が出る。

一番難儀をしたのがロータリーである。
ここM市には信号のある交差点は少ない。
道を曲がるときはロータリーで曲がる。
日本ではほとんどなじみのないそれに関してはまた次回以降にお話する。

とにかく毎日あちこちで絶叫することとなった。
20数年日本で左側をひたすら走っていた私は今もぼーっとしていると逆側の車線に入ってしまい、あやうく正面衝突の危機に瀕する。
ヒヤ~!としつつ車線変更の合図を出そうとするとワイパーが雨も降っていないのにシャカシャカ。うわっカッコ悪い!と止めようとするとますます激しくシャカシャカ。キャ~~!
このような母の車に乗って、子供たちはさぞかし恐ろしいに違いない。

怖いことは他にもある。
高速道路が発達しておりしかも無料のマドリッド周辺は、うっかりすると間違ってするっと高速に入ってしまう。
このあいだもごくごく近所のホームセンターに行った帰りに、自分では地道をゆっくり帰るつもりがなんと曲がり角を一つ間違えただけで、高速に入ってしまった。
誰にも聞こえない空しい絶叫が車内に響いた…。




エル・コルテ・イングレス

2006年10月18日 | 生活事情・・・
マドリッドに来てしばらくした頃、息子がなんだか憤懣やるかたない、といった様子で言った。
「なあんかさ、スペインの店員って、接客態度、悪くない~?」
そうなの。息子よ。
やっぱりキミも気がついた?
息子じゃなくても誰だってそう感じるだろう。
そんな「カンジ悪い」店員はスペイン中あちこちにいるが、特にエル・コルテ・イングレス(El Corte Inglés 以下コルテ)に行けば間違いなく見ることができる。

コルテはスペインを代表するデパートチェーンで、スペイン全土に約80店舗を展開、国外にも進出しているらしい。
マドリッド市内だけでも10店舗くらいあるかもしれない。
なんでも揃う便利さから私も結構お世話になっている。

コルテの店員は黄緑色のブラウスを着て、けだるそうに働いている。
お客に大きなお尻を向けて店員同士でムダ話をしている。
お釣りを投げてよこす。
何かトラブルがあって文句を言うと、必ず
「私のせいじゃないわ。」
と言う。
買いたいものがあって、おしゃべりに夢中の店員を呼び止めたことがあったが、
「ケ!?( ¿Qué? 何!?)」
とイヤそうに言われてしまった。
デパートで働いていて客に呼び止められて「何?」はないと思う。。
まるで客が来ると迷惑だと思っているみたい。

「他にライバル百貨店がないから店員の教育が甘いのよ。」
と友人は鼻息を荒くして言うが、コルテだけではなく、他のスーパーでもレストランでも、嫌な思いをすることはよくある。
スペインではお客様は神様ではないのだ。

マドリッドに来て間もない頃はそんな対応に落ち込んだりもしたが、今はすっかり慣れてなんとも思わなくなった。
逆に、カンジの良い店員に当たると感動したり、
日本の慇懃すぎる接客マニュアルに違和感を感じたりもする。

今日もコルテに行ってしまった。
店員がカンジ悪くても、やっぱりショッピングは楽しかった。




城壁の町

2006年10月16日 | おすすめ~な観光名所
マドリッドには日帰りで十分楽しめる観光スポットが周辺にたくさんあるのがうれしい。

今回訪れたのはアビラ(Ávila)。
11世紀、イスラム教徒の攻撃から守るために建設された城壁に周囲をぐるりと取り囲まれた町で、中世の面影を色濃く残す。
世界遺産にも認定されているのだ。
マドリッドからは夫の運転で高速をとばして1時間半ほどだ。


全長2572m、高さ12mの城壁には階段で上れるようになっており、積み上げられた大きな石の一つ一つを踏みしめながらしばらく探索を楽しんだ。
そういえば昔、絵本などで見たことのある中世のお城はみんなこんなふうに壁のふちがギザギザになっていたなあと、その本物のギザギザから顔をのぞかせながら思い出したりする。

情けないことに中1の息子は高所恐怖症のようだ。
自分自身も怖いのだが、家族、特に妹のHが縁から下などのぞきこもうものなら、ヒョェ~エエ~~!やめて~~!落ちる~~!などと叫ぶ。恥ずかしい。

おみやげ屋さんめぐりが楽しい。
ここアビラの名物はジェマス・デ・サンタ・テレサ(Yemas de Santa Teresa)という、卵の黄身に砂糖を混ぜたお菓子で、以前一口食べて、気絶するくらい甘かった記憶がある。
怖いもの見たさ的な勇気を出してもう一度チャレンジしようと、帰りに買うつもりだったのだが、お店が閉まってしまい、結局買えなかった。
教訓。買いたいと思ったらそのときすぐに買っておこう。

最近家族での外出になかなかついてきてくれなくなった息子も、「今日は面白かった」と中世への一日タイムスリップを楽しむことができたようで、よい日だった。

スペイン語学校~!

2006年10月07日 | 毎日がんばってま~す!
このグリーンのアーチで迎えてくれるなんだかステキなドアは、今月から通い始めた語学学校のドア。
このドアを開いて古い階段を上ると、マンションの一室が学校になっている。
そこで週2回スペイン語の授業を受けているのだ。
とにかく言葉がわからないことには有意義なマドリライフはありえない。
以前バルセロナに住んでいたときに学んだ記憶を引っぱり出して悪戦苦闘している。

授業の形態は色々だが、私はグループレッスンを選択している。
1人対1人より他の生徒がいてくれた方が緊張感があってためになる気がするのだ。
今のクラスは、ドイツ人2人、イタリア人、韓国人、カンボジア人、アイルランド人、そして日本人の私と7人だ。

2006年の学生生活。痛切に感じるのは言いたくないけど老化だ。
毎日新しいことをどんどん詰めこむが、どんどん忘れていく。
すごいスピードで脳細胞が天国に行ってしまっているのを感じる。

ヨーロッパ人はさ~、いいよね~。それぞれの母国語がスペイン語と似てるしスタートが同じでもみるみるうちに上達していくんだよ~。
私たち日本人が中国語や韓国語を学ぶのに有利なのと同じなんだよ~。
…そんな言い訳はカンボジア人のおばちゃんと韓国人のマダムによって打ち砕かれてしまった。
カンボジアのおばちゃんはご主人がフランス人で長くフランスに住んでいたらしく、フランスなまりのスペイン語を話す。なんと英語もドイツ語も話す。…只者じゃない。
韓国人のマダムもフランス人の夫を持ち、フランス語が堪能なようだ。
それに彼らはとにかく体当たりでしゃべろうとする。
一般的に日本人は「間違いなく」しゃべろうとするのでどうしても一歩引いてしまいがちだと言われるが、私もそんな傾向がある。
なんだか私一人が落ちこぼれている。

月曜と水曜に1時間半ずつ。
前の日からすご~く憂鬱で、朝なんてもうホントにおなかが痛くなってしまう。
まるで子供みたいだ。
でも登校拒否児童の気持ちがわかったことだけでもよしとしよう。
ポコ・ア・ポコ(poco a poco 少しずつ)だわ。

ハッピーバースディ

2006年10月06日 | おいしいコト
娘の誕生日にパエリャを作ってみた。

パエリャを始めスペイン料理は一般的に日本人の口に合いやすくおいしいのだけれど、とにかく塩辛い。それに油っぽい。
レストランでの食事は嬉しいのだが、くどいので私はどの料理もあまりたくさんは食べられない。それなのにすごい量がお皿に盛られてくる。時々拷問のように思えるほどだ。

なのでこの日のパエリャは塩を控えめに作った。
手長えびやムール貝なども入れて豪華にしてみたが、イカをさばくのが面倒だったのであらかじめさばいて輪切りにしてあるものを使ってしまった。
本当は、新鮮なイカのわたを少し炒めて加えるとコクが出ておいしいのだけれど、いつも濃いめなスペイン料理に飽きているので、あっさりめもたまにはいいか、と手抜きの言い訳をしたのだった。

さて、ハッピーバースデー・トゥー・ユー♫
すごい美しいパエリャ。我ながらうっとり。
食べてみた。
う~ん、おいしいんだけど、おいしいんだけど、なんかちょっと。
塩を控えめにしたぶん味が間抜けになってしまった。
普通の炊き込みご飯なカンジ。
一口食べたとたん、シーフードの香りがふわ~っと口の中に…的な感動が薄かった。
やっぱり塩と油とこってり感がてんこ盛りであってこそのスペイン料理なんだ。

なにはともあれ、Hちゃん、9歳の誕生日おめでとう。

燃えるゴミ、燃えないゴミ・・・

2006年10月03日 | 生活事情・・・
14年前にバルセロナに住んでいたことがある。
その頃驚いたのがゴミの捨て方だった。
生ゴミも紙ゴミも、ビンも缶もペットボトルも、み~~んな一緒くたにポリ袋に入れてピソのドアの外に置いておくと、ポルテロ(portero 管理人)さんが翌朝回収してくれた。
それは誰かによって改めて分別される様子もなく、街のあちこちにある大きな箱にポイポイっと放り込まれ、深夜に収集車が轟音とともにやってきてそれらをどこかへ持って行くのだった。
こんなのって絶対によくない、と思いつつも、分別しなくていいのは楽チンでいいな、と流されてしまっていた新婚の私。

時は2006年。
縁あって再び訪れたスペイン。
ゴミ捨て事情は劇的には変わっておらず、驚きを新たにした。
それでも「努力目標」っぽい感じで改善が見られていた。
街の至る所に黄色と緑の突起がニョキニョキっと生えている。
これはリサイクル分別ゴミの捨て場所なのだ。
黄色がペットボトルやプラスチック容器、缶など(缶とプラスチックは分けないのか?!あとで誰かが分けるのか)。緑がガラス、空き瓶。
上部の扉を手前に開いてゴミを入れ、扉を閉めて横にあるハンドルをグイっと回すとゴミが下に落ちてたまる仕組みで、小3の娘はこれをするのが大好きである。
この他にもダンボールや新聞、雑誌などの紙ゴミを捨てる箱や使用済み電池入れなどが所々に設置されている。

けれどもそれらが住まいの近くにあるとは限らないので困る。
わざわざ車にゴミを積んで捨てに行くこともあるが、やっぱり面倒くさい。
近所のスペイン人を見ても、分けないで捨てている人は結構いるように思える。
あくまでも「努力目標」なのか。

今日もよろしくね

2006年10月01日 | 毎日がんばってま~す!
このピソ(piso マンション)は基本的に家具なしの物件だったがキッチンにはひと通りの家電がそろっていた。

私たちのように何年かの任期を終えたら日本に帰る者にとっては家具つき物件の方が便利で面倒がないのだけれど、ここM市は比較的新しいピソが多く家具つきの貸し物件は少なかった。
それに家具つきだとその分だけ家賃も少しお高めだ。

そんなわけで、な~んにもないこの部屋に徐々に家具や生活家電をを買いそろえていかねばならず、かなりそれはストレスフルな日々だったが、キッチンにそなえつけの冷蔵庫やレンジたちのおかげで毎日の食事と子供たちのお弁当だけはなんとかなってとても助かったのだった。

その中でも特別うれしかったのがビルトインの食器洗い機だ。
スペインの家庭は大家族が多いので食器洗い機はたいてい備わっている。
恥ずかしながら私、そのような便利なモノを使ったのは初めてだった。
家族4人分の食器は結構な量になる。特に子供の弁当箱なんかはヌルヌルになるうえに最近のものはパーツが細かくて洗いづらい。
それらをピカピカに洗い上げてくれる頼もしい彼(彼女か?)。
ひどいこげつきやこびりつき汚れは下洗いをしておかなければならないけれど(ホントはそういう汚れこそお任せしたい)、普通の油汚れなどは熱いお湯でさっぱりときれいにしてくれる。
もう我が家では彼は休む暇もないくらいだ。
このような便利なものを知ってしまったからには、もはや皿1枚、スプーン1本たりとも自力で洗うものか、とばかりにパズルのように茶碗やコップをバスケットにぎっちりと並べ洗剤を入れてスタートボタンを押す。今日もよろしくね。

彼のおかげで気持ちに余裕ができた気がする。
子供たちが次から次へとお皿やコップを汚してもカリカリしなくてすむようになった。
もう一生離れたくない。