さくらんひめ東文章

指折って駄句をひねって夜が明けて

恋するベーカリー

2010年02月28日 | 映画♪
シネコンに「オーシャンズ」を観に行ったのだが、
すでに完売でそのまま帰るのも癪なので
大好きなメリル・ストリープ主演の「恋するベーカリー」を観た。

冒頭のベーカリーのシーンで、Crosby,Stills&Nashの 「Judy Blue Eyes」が流れ、
私のハートは一気に18歳の頃に。
主人と付き合いだした頃で、主人が貸してくれたLPでこの曲を何度も聴いた。
もう40年も前の話だ(笑)

そんな還暦世代でもまだまだ輝いて、恋しましょう!みたいな映画だったが、
とにかくメリル・ストリープが素敵♪♪♪

コスメや薬品や整形などでなく、心のもちようでアンチ・エイジング!
婆さんには、大変元気をもらえる映画だった。








上海バンスキング

2010年02月27日 | 劇♪場♪
再演が決定したニュースを聞いてから、本当に待ち焦がれていた舞台を拝見した。

一言で表現するのは難しいが、しみじみと良かった♪

1979年の初演、1994年のラスト公演から16年、
オリジナルメンバーの俳優たちも年を重ね、観客たちもまた年を重ねた。

今日つくづく思ったのは素晴らしい戯曲は何年経っても色褪せないということ!
そして初演時のオリジナルメンバーで再演されるその戯曲を拝見できる幸運に感謝♪

客席で前のめりにもならず、かといってだらりと席にもたれるでもなく
何とも良い加減に堪能できる芝居というものは、意外にすくないものである。

この「上海バンスキング」は、それが一番の魅力!

あらすじも、劇中の楽曲も、心に残る科白たちも
観客の多くはみんな覚えていて、それを心待ちする喜び♪

そうだ!歌舞伎の人気狂言にも通じるようで、
舞台と客席のキャッチボールができる芝居だ。

カーテンコールが終わり、さらにメンバー全員がロビーで数曲演奏して
観客を送りだしてくれるのも嬉しい♪

心温まる楽しい音楽劇であるが、その中に戦争の悲惨さや悲しみを
重くせずに織り込んでいるのがこの芝居の価値のあるところだ。



東福門院和子の涙

2010年02月26日 | 本♪
宮尾登美子著「東福門院和子の涙」

後水尾院の中宮であった東福門院の生涯を描いた歴史小説であるが、
大変面白くて500余ページがあっという間であった。

東福門院のそば近く仕えたゆきという女性に語らせながら
東福門院・後水尾院をはじめとして秀吉・淀君・家康・秀忠・お江与の方
後陽成天皇・中和門院・近衛家・藤堂高虎・板倉勝重…

小説の展開とともに歴史上の人物が次々と出てくる。

京都検定を受験したことによって、後水尾院に強く惹かれ
ゆかりの寺社や史跡を訪ねたことも蘇ってきて、
小説とは言え、後水尾院の輪郭をとらえることができたような気がする。

生涯、幕府への憤懣やるかたない気持ちを持ち続けた後水尾院の気持が少し理解できた。
そんな後水尾院をその聡明さで支え続けた東福門院。
非公開なので拝観させて頂いたことはないが、南禅寺境外塔頭光雲寺さんの
東福門院像を写真で拝見したことがある。
煌びやかな冠を戴いたなんとも品格のある像で、その東福門院の冠の話も小説の中にあった。

寂しさを紛らわす為でもあったのだろうが、東福門院のあまたの衣装製作に
あの尾形光琳の実家雁金屋も出てくる。

さすが、後水尾院!(あくまで小説であるが…)
おそば近くはべらして寵愛された女性達は
観目かたちより、学芸に才があるものばかりだったというのがなるほど~!と
いう思いだった(笑)

修学院離宮客殿の杉戸絵の鯉
網は円山応挙筆とされているが、東福門院と鯉についての話も心温まるものであった。

千作千之丞の会

2010年02月25日 | 劇♪場♪
第5回になる千作千之丞の会を拝見した。

「福の神」
「二人袴」
素狂言「武悪」

お供物を請求しちゃうメチャ明るい神さまが出てくる「福の神」
世間知らずのたよりない婿が兄と一緒に舅の家に訪ねて行く「二人袴」

それぞれ大変楽しく拝見したあと、
本日のお目当てである素狂言「武悪」が演じられた。
古典の名作といわれる1時間あまりかかる狂言の大曲だ。

主人 茂山千作さん
太郎冠者 山本東次郎さん
武悪 茂山千之丞さん

大蔵流東西最高峰の揃いぶみ♪

素狂言とは、衣装も着けず、動作もない、
黒紋付に袴姿のお三人が舞台に座ったまま科白のみで演じるもの。

浄瑠璃や謡曲とちがって狂言には情景や状態を説明するものがなく
登場人物の会話のみであるので、動作がなければ
状況を把握するのはなかなか難しいはずなのであるが、
お三人それぞれが座ったままでも会話するだけで、
能舞台が主人の家にみえたり、さびしい鳥辺野に見えてきたり。

登場人物の心理状況を「声」のみで演じわけるのであるから
集中力とかなり体力も必要とされるだろうが、
お歳を感じさせない三人三様凄い気迫で、これがまさに「至芸」というものであろう。






河津桜

2010年02月25日 | 日記
東博の正門を入ってすぐにある河津桜が見ごろを迎えていた。

法隆寺宝物館へ続く道は梅が満開で、思わずあの歌が…(笑)


梅は咲いたか~♪ 桜はまだかいな 柳なよなよ風次第
山吹ゃ浮気で色ばっかり しょんがいな~

梅にしようか~ 桜にしよかいな 色も緑の松ヶ枝に
梅と桜を咲かせたい しょんがいな~♪

昨日~北風 今日は南風~♪ 明日は浮名の たつみ風
恋の風なら色ばっかり しょんがいな~♪


寅まん

2010年02月24日 | 今日のおやつ♪
以前、くまさんの肉まんに出会った、東京文化会館内にあるcafeHIBIKIによった。

今回は「寅まん」にお目にかかりたいため(笑)
見事に私の読みは的中☆
街のコンビニではお目にかかれない「寅まん」がおわしました。

動物園があるから、お子様連れの利用者が多いからだろう。
熱々の寅まんをカウンターに頂きに行った時に気がついたが、
肉まんのケースの中に、寅まんのとなりにピンク色の豚のような肉まんもあった。
よっぽどこれも追加しようと思ったが、ちょっと恥ずかしくて
これは次回の等伯展までのお楽しみにすることにした(笑)

ネットで調べてみたら、「ピンクの豚まん」というものらしい。


没後400年 特別展長谷川等伯

2010年02月24日 | アート♪
史上最大にして最上の回顧展と銘打たれているだけに凄い展覧会であった!

正直今まで抱いていた長谷川等伯のイメージを払拭させられ、
あらためて、等伯の偉大さを痛感させられた。

個人的嗜好で言わせてもらうならば、ライバルと言われた永徳なんて
足元にも及ばないように私は思う。

等伯も北陸から上京して曽我派や狩野派や中国画をかなり学んだようだ。
それを裏付けるようなこれが等伯か?と思う作品もいくつかあった。

等伯といえば京都智積院の金碧画「楓図」が名高いが、
私はこれはあまり好みではない。
むしろ今回の調査で見出されたらしい「花鳥図屏風」の方が好きであるが、
何と言っても等伯の価値は「水墨画」にあると思う。

「瀟湘八景図」・「山水図襖」「枯木猿猴図」などが好きだ。

等伯の世界のトリを飾るのはもちろんあの国宝「松林図屏風」

等伯の水墨画を拝見していていつも思うことは、
画面に描いていないものまで観る者に感じさせる空気感があり、
その迫力は他の追随をゆるさない。

まことに「墨の魔術師」である♪♪♪

本法寺で複製を拝見したことがある、「仏涅槃図」。
やはり本物の迫力はすごくて、そびえ立つ沙羅双樹の木が
天に向かってどんどん伸びていくような錯覚を覚えた。

伊藤若冲 アナザーワールド

2010年02月23日 | アート 伊藤若冲♪♪♪
今日から東博では楽しみにしていた「没後400年特別展長谷川等伯」が始まったが、
正直いえば、私にとっては、その次の静岡県立美術館で開催予定の
「伊藤若冲アナザーワールド」の方に惹かれていて、すでに気もそぞろだ(笑)

今回のこの展覧会は若冲の水墨画を中心とした展示で、出品リストを拝見すると
まだ一度も拝見したことがないような?作品もあるようで、
若冲が影響を受けたであろう、鶴亭の作品もかなり出品されるのがとても楽しみだ♪♪♪


静岡県立美術館 2010年 4月10日(土)~5月16日(日)