~このお話は、ばあさんの夢と妄想によるフィクションです。~
「あの男性にまためぐり逢うことができるような♪」
これが私の「京都検定を受験する」きっかけであった。
しかし、その日蘇った甘く懐かしい記憶と決意のほどには、
いざ「勉強を始める!」
という行動になかなか、エンジンが、かからないまま
春がきて、夏が来て、やがてあの祇園祭の季節が巡ってきた。
2005年は、主人と結婚して30周年。
節目の旅行として、私たちは祇園祭に行くことになった。
もちろん私のリクエストであったが、これには、少々曰く因縁がある。
私が初めて祇園祭の山鉾巡行をみたのは、1975年。
主人と結婚した年で、
「京都に全然興味がない」
「暑いのも大嫌い」な主人をむりやりに連れていったので、
「蒸し暑くて、宵山なんか行きたくない!」
と言って、主人が宿から出ようとしないため、
大げんかになった誠に記念すべき思い出がある。
夕食が済んでも、険悪なムードを漂わせ
部屋でナイター中継を見ている私たちを察して、
宿の方がそれとなく、主人をうながしてくれたので
主人もお勧めいただいた手前、近くの屏風祭と
わずかな会所をしぶしぶまわってくれた。
そして、巡行当日も晴天でとても暑かった。
まだ、山鉾から粽が投げられていた時分で、
主人の興味は、絢爛豪華な山鉾そのものより、
投げられる粽をいかに上手くキャッチするか!
ということにのみ注がれ、
見事に、御池通の観覧席で2つの粽をキャッチ!
嬉しそうに、となりの外国人観光客に1つをプレゼントして
「暑いから、先に帰っているね」と早々に宿に引き揚げてしまった。
今なら、主人を宿において、一人気ままに楽しめるところだが…
若かった私は、そんな主人がとっても不満だった。
そんなこともあったが、さすがに30年の歳月は主人に「忍耐力」培わせ、
「そう云えば、大げんかしたね。」なんて笑いながら、
昔に比べれば、かなり付き合ってはくれたが
やはり暑そうで、つまらなそうで、
混雑も大嫌いな主人が気の毒になって、
宵々山の四条通を歩いただけで、結局ホテルに戻ることとなった。
ただ、主人も浴衣姿でお相伴させていただいた
高台寺の夕涼みのお茶会はとてもお気に召したようで、
「たまには、こういうのもいいね。」
なんて耳を疑うセリフをのたまうようになった主人に
「やっぱり、年食ったんだなぁ~!」と可笑しかった。
そして、あの男性とも再びめぐり逢うこともなく、
祇園祭が終わり、あっという間に秋が来て、
第二回京都検定の申込受付が開始された。
「あの男性にまためぐり逢うことができるような♪」
これが私の「京都検定を受験する」きっかけであった。
しかし、その日蘇った甘く懐かしい記憶と決意のほどには、
いざ「勉強を始める!」
という行動になかなか、エンジンが、かからないまま
春がきて、夏が来て、やがてあの祇園祭の季節が巡ってきた。
2005年は、主人と結婚して30周年。
節目の旅行として、私たちは祇園祭に行くことになった。
もちろん私のリクエストであったが、これには、少々曰く因縁がある。
私が初めて祇園祭の山鉾巡行をみたのは、1975年。
主人と結婚した年で、
「京都に全然興味がない」
「暑いのも大嫌い」な主人をむりやりに連れていったので、
「蒸し暑くて、宵山なんか行きたくない!」
と言って、主人が宿から出ようとしないため、
大げんかになった誠に記念すべき思い出がある。
夕食が済んでも、険悪なムードを漂わせ
部屋でナイター中継を見ている私たちを察して、
宿の方がそれとなく、主人をうながしてくれたので
主人もお勧めいただいた手前、近くの屏風祭と
わずかな会所をしぶしぶまわってくれた。
そして、巡行当日も晴天でとても暑かった。
まだ、山鉾から粽が投げられていた時分で、
主人の興味は、絢爛豪華な山鉾そのものより、
投げられる粽をいかに上手くキャッチするか!
ということにのみ注がれ、
見事に、御池通の観覧席で2つの粽をキャッチ!
嬉しそうに、となりの外国人観光客に1つをプレゼントして
「暑いから、先に帰っているね」と早々に宿に引き揚げてしまった。
今なら、主人を宿において、一人気ままに楽しめるところだが…
若かった私は、そんな主人がとっても不満だった。
そんなこともあったが、さすがに30年の歳月は主人に「忍耐力」培わせ、
「そう云えば、大げんかしたね。」なんて笑いながら、
昔に比べれば、かなり付き合ってはくれたが
やはり暑そうで、つまらなそうで、
混雑も大嫌いな主人が気の毒になって、
宵々山の四条通を歩いただけで、結局ホテルに戻ることとなった。
ただ、主人も浴衣姿でお相伴させていただいた
高台寺の夕涼みのお茶会はとてもお気に召したようで、
「たまには、こういうのもいいね。」
なんて耳を疑うセリフをのたまうようになった主人に
「やっぱり、年食ったんだなぁ~!」と可笑しかった。
そして、あの男性とも再びめぐり逢うこともなく、
祇園祭が終わり、あっという間に秋が来て、
第二回京都検定の申込受付が開始された。