さくらんひめ東文章

指折って駄句をひねって夜が明けて

都七福神まいり

2014年01月31日 | 都へ上る
ここ数年お正月に七福神めぐりをしていて、

今年も年初に東京の山手七福神に詣でる予定が達成できずに心残りがあった。

それが運よく京都に所用が出来きたので、古来より民衆の間で信仰の篤い「七福神」の元祖!

京都発祥の「都七福神」を巡ってみることにした。


スタートは布袋尊の萬福寺から









若冲さんとの縁も深いお寺♪ 回廊も素敵♪








貸切状態の萬福寺でゆっくりしすぎて、お寺を出たのは15時すぎになってしまった。

行きはJR奈良線だったが、帰りは京阪の黄檗から中書島で乗換え

丹波橋から近鉄に乗り換えて東寺に着いたのは御宝印受付終了の15分前(汗)

東寺南大門から境内を走りに走った(笑)










こう言う時足が痛いのが気にならないのが不思議?





無事毘沙門天の御宝印を頂いて帰る途中、何度も東寺を訪れていたのに、

歌舞伎「小野道風青柳硯」の柳があるのに初めて気がついた。





翌日、建仁寺の特別公開を拝見しながら、ゑびす天のおられるゑびす神社へ








そして弁財天の六波羅密寺へ





このお寺で初めて私と同じように大きな色紙を抱えて七福神めぐりをされている方と出会った。

今まで東京で頂いていた色紙とは比べようもなく立派で大きい色紙なので一目でそれとわかる。






京の冬の旅 非公開文化財特別公開 建仁寺 開山堂・正伝永源院

2014年01月30日 | 都へ上る



建仁寺の京の冬の旅 非公開文化財特別公開へ





開山堂





栄西禅師の塔所

方丈は妙心寺塔頭玉龍院の方丈を明治に移築したもので室中に谷文晃の師である加藤文麗の力強い「龍虎図」が

清涼寺釈迦如来の模刻である赤栴檀釈迦如来像を守っているかのよう。

両側の二間には原在中の「松鶴波図」「白梅群禽図」があり、

こちらは画面いっぱいに描かれた杉戸の「孔雀図」とともに瀟洒な佇まい♪





正伝永源院




正伝院と永源庵の二ケ寺からなり、正伝院は織田有楽斎が再興し、

永源庵は細川家の菩提寺だそうで、有楽斎の墓や細川家歴代の墓所などがあった。

如庵も復元されており、方丈にある狩野山楽の「蓮鷺図」が素晴らしかった♪

また、今や時の人である細川護煕氏の筆による

東山の夜桜を描いた「知音」と西山の紅葉を描いた「秋聲」の襖絵も公開中。

利休作の象牙の茶杓等と並んでいても決して見劣りしない存在感のある護煕氏作の茶碗が実に素敵だった♪♪♪




開館三十周年記念 円山応挙展 後期

2014年01月29日 | アート♪



美術館では本邦初公開の「相国寺開山堂襖絵二十面」を拝見に承天閣美術館へ。





開山堂は桃園天皇の皇后である恭禮門院の女院御所を下賜されたもの(1804)

舞良戸二十面は応挙の「雪中山水図」と息子の応瑞と弟子たちによる「夏景山水図」からなるが、

すっぽりと雪に覆われた山里を描いた応挙の「雪中山水図」が圧倒的な存在感を放っていた。

応挙の描く雪は「地」であり、雪をかぶっていないところを描く手法で

三井記念美術館の「雪松図」と同じく三次元的立体感を際立たせ、

どこまでも続いているような空間の広がりを感じさせてくれる♪♪♪

女院御所に相応しい穏やかな図であるのに、観る者を一瞬で感動に引き込む筆致は実に凄い!!!


第1展示室には、応挙が学んだ中国絵画があり、若冲さんも学んだ「百鳥図」にも再会できたのが嬉しかった♪

応挙と四条派関係では、大好きな柴田是真が三作あり、「滝桜小禽図」が素敵だった♪





第2展示室の絵画では

応挙の「白狐図」

若い頃の応挙が画いた「柘榴鷹図」

また37歳の作という「雪中山水図屏風」に一番心奪われた♪♪♪

蘆雪の「象と狗子図」も面白い♪


三井南家伝来の応挙関係資料も面白く、写生帖や人物生写惣本♪

楽了入造の応挙が群鶴を絵付した赤楽茶碗も素敵だった♪








雪景色応挙に勝る絵師の無く

60年ぶりの復活

2014年01月28日 | 都へ上る



25日北野天満宮の初天神へ





境内には瓢箪がついた梅の枝を持っている方々が目立って

「合格祈願、春を呼ぶ幸せの梅の枝」を授与されたものと。


昭和27年の初天神では「萬燈梅」として参詣者に授与した記録が残っているらしい。





なんとその梅枝授与が60年ぶりに復活した初天神に居合わせた幸運に恵まれた♪

ちょうどお孫さんが高校受験の友人がいるので、

行列に並んで私も授けていただくことに。




天神さまの神域でつぼみをつけた「おもいのまま」という種の梅で

白梅・紅梅の花を咲かせるそうだ。





難関を目指しておられるのであるがきっと「おもいのまま」の吉報が届くことであろう♪♪♪






幸せがおもいのままの春を待つ

夕餉

2014年01月27日 | 都へ上る




京夕餉一足早き春来たる



この週末、所用があって都に上った。


夕べ遅く帰ってきて迎えた今朝の東京はことのほか寒い!


でも春はもうそこまで来ている♪











本館 博物館に初もうで-午年によせて-

2014年01月22日 | アート♪



平成館での観賞にかなり時間を要したので疲れてしまったが、

クリーブランドがらみでもいくつか拝見したいものがあったので本館へ。





お正月も終わったので、人気の展示室も空いている。

じっくりと向き合うと離れがたくなるので午年にちなんだ等伯めざしスルーすることに(笑)


「牧馬図屏風」 「伝名和長年像」


どちらも重文、国宝の方は引き算の美を感じるが、こちらは足し算のうえの足し算という感じ(笑)

作者不明であるが、クリーブランドに展示されていた「厩図屏風」に似た作品の方が面白かった。





尾形光琳に学んだという深江芦舟筆「蔦の細道図屏風」

クリーブランドにも同じ「蔦の細道図屏風」があって、楓が描かれていないのと蔦が赤いのが謎らしい。





雪村の「鷹山山水図屏風」

この人の描く動物もの好き♪ 独特の雰囲気も好き♪





午前中の天気とうって変わって本館を出る頃、空はすっかり曇ってしまった。



クリーブランド美術館展─名画でたどる日本の美

2014年01月21日 | アート 伊藤若冲♪♪♪



楽しみにしていたクリーブランド美術館展♪♪♪

若冲さんの「釈迦三尊像」の原本ではと考えられている「釈迦如来像」と

渡辺始興の「燕子花図屏風」がお目当てだったが、

期待をはるかに超える名品ばかりで嬉しい驚き!!!

平日なので来館者も少なくて半日かけてたっぷりと楽しませてもらった♪♪♪


神・仏・人

花鳥風月

物語世界

近代西洋の人と自然

山水


まず「伊年」印の「雷神図屏風」が迎えてくれる。

今まで拝見した雷神の中では一番ワイルド(笑)


元は文殊・普賢とともに三幅で東福寺に伝来したものが釈迦のみ一人渡米しちゃった「釈迦如来像」

神秘的なオーラが漂っていた。

贔屓目かもしれないが、画としては若冲さんの方が勝っているように思うが(笑)

さらに荘厳なオーラを放っていたのが「地蔵菩薩像」

現存最古の伝本という「融通念仏縁起絵巻」も凄い。

又兵衛ならではの艶やかな「琴棋書画図」

題材が素敵な山本梅逸の「群舞図」

渡辺崋山の「大空武左衛門図」にも驚かされた。

今回屏風も凄い!!!

室町時代の「厩図屏風」・「薄図屏風」には素晴らしいデザイン性に魅了された。

そして雪村の「龍虎図屏風」始興の「燕子花図屏風」

伝海北友松の「松に椿・竹に朝顔図屏風」もス・テ・キ。

相阿弥の「山水図」も狩野秀頼の「四季山水図」もいい。


要するにどれもこれも心に残るものばかりであった♪♪♪


アンリ・ルソーの「トラとバッファローの戦い」

クロード・モネの「アンティーブの庭師の家」

ベルト・モリゾの「読書」

パブロ・ピカソの「画家の妹ローラ」

特別出品の近代西洋絵画も好きな画家ばかりで嬉しかった♪♪♪



平成館同時開催の「人間国宝展」も着物と茶碗を主にさらっと拝見したが、

こちらも凄くて一度には観賞しきれずあらためてまた拝見することにした。


昼過ぎまでは雲ひとつないいいお天気だった。








小山三ひとり語り

2014年01月19日 | 歌舞伎関連の本



小山三丈が十七世と初めて会ったのは大正13年、初舞台が大正15年ということであるから

その素晴らしいキャリアを通してのお話はとても面白い♪♪♪


そしてそのバツグンの記憶力にも脱帽!!!


特に昭和初期や戦前・戦後直後の歌舞伎界など大変興味く知らなかったことばかり。


まさに歌舞伎界の生き字引、国の宝♪♪♪


後見というものの難しさと重要さについても語られており勉強になった。


七緒八君との共演やこれからも舞台でお元気にご活躍されることを

楽しみに待ち遠しく思いながら読ませて頂いた。


小豆粥

2014年01月15日 | 日記



はじめはおせち作りで1瓶余った栗の甘露煮を入れてみようかと思っていたが、

ふと思って昨日浅草で頂いてきた芋ようかんを刻んで散らしてみた。


小豆粥湯気立つ寒さご馳走に

新春浅草歌舞伎 第二部

2014年01月14日 | 歌舞伎座以外の歌舞伎



「博奕十王」・「新口村」・「屋敷娘・石橋」


暗天のまま幕が上がってそこは六道の辻、地獄風松羽目も面白い♪

今回一番楽しみにしていた「博奕十王」

そもそもこの舞踊劇を作った猿翁丈が「上演が楽しみ」と筋書にある。

話も面白く、曲も明るくテンポよく、

そして博奕打が閻魔大王らを煙にまいて極楽へむかうのが楽しい♪♪♪

現代風なところもあるのに、狂言が元という歌舞伎舞踊の格を失っていないのが好ましい。

期待通り猿之助丈は素晴らしかった♪♪♪

男女蔵丈もお人好しっぽい閻魔大王が良かった♪





「新口村」

愛之助丈が実に良いので、孫右衛門も二役でやって欲しかった。

吉弥丈のおしげがいい♪





「屋敷娘」もさぞかし可愛いだろうと思いながらも疲れてしまって拝見できなかったのが残念。



壽初春大歌舞伎 昼の部

2014年01月12日 | いざ銀座歌舞伎座



「天満宮菜種御供 時平の七笑」・「梶原平三誉石切」・「秀山十種の内 松浦の太鼓」・「鴛鴦襖恋睦」


「時平の七笑」は数年前に南座の顔見世で拝見してなかなか深く面白い狂言と思った。

幕が閉まってからの我當丈の笑い声は今も記憶に残っている。

これは十一世仁左衛門の型を踏襲されたと。

スケール、品格ともこの我當丈の時平が大好き♪♪♪

今日も幕が閉まってからの笑いに再度拍手が起こった。


歌六丈の初役の道真も良かった♪





「石切梶原」

吉右衛門丈とちがってなんとなくクールな感じの幸四郎丈の梶原であるが、

様式美をみせる刀の目利きを含め、私の持っている梶原のイメージに合致していて

後にみせる六郎太夫親子への情けが際立ち実に良い♪♪♪

秀調丈の剣菱呑助の酒づくしも味わいがあった♪

今日は大向うから「役者も役者」と。





「松浦の太鼓」

鴬色のような何とも言えないいい色合いのお着物の吉右衛門丈の殿さま♪♪♪

情けは深いが我儘でちょっと女好きでみたいな(笑)

いかにも殿さまらしい殿さまの愛嬌に観客はたっぷりと酔わせてもらう。

そしてこれまた其角の歌六丈がいい♪♪♪

俳諧師の風情が実に似合っていて、

歌六丈って素敵!!!って思ったのもずいぶん前になるがこの其角のお役をなさっていた時だ。

大高源吾もやっぱり梅玉丈で決まり♪♪♪

若いみなさん浅草とのかけもち御苦労さま♪ 頑張れ!!!


「鴛鴦襖恋睦」

魁春丈・橋之助丈・染五郎丈

古風な味わいのある舞踊で、雄の鴛鴦の精になって現れる染五郎丈がス・テ・キ♪

「ぶっかえり」した鴛鴦の羽の模様が実に美しかった♪♪♪





播磨屋の舞台に映える冬牡丹

新春浅草歌舞伎 第一部

2014年01月10日 | 歌舞伎座以外の歌舞伎



寒風吹きすさぶ中、浅草へ





「お年玉 年始御挨拶」「源平布引滝 義賢最期」「上州土産百両首」


お年玉は男女蔵丈なので会場全体で「オメチャンコール」をやった(笑)

「義賢最期」はとにかく義賢の愛之助丈が立派♪♪♪

ところどころで仁左衛門丈を彷彿とさせた。

小万の壱太郎丈も九郎助の橘三郎丈も良かった♪





初演は菊吉にあて作ったという翻案物の「上州土産百両首」であるが、

いい世話物の味があり男同士の友情に笑わされながら泣かされる。

正太郎の猿之助丈と牙次郎の巳之助丈、互いの情愛が滲み出ていて息もぴったり♪♪♪

与一の男女蔵丈と三次の亀鶴丈もそれぞれの人物の輪郭がはっきりとして実に良く、

正太郎の悲劇的な終幕への展開を盛り上げている♪♪♪

とくに三次の亀鶴丈が素敵で非情な男にちょっとゾクッとしてしまった(笑)

おそでの梅丸丈がカワイイ♪

宇兵衛の寿猿丈・勘次の門之助丈・女房おせきの吉弥丈がしめる♪





寒中も芝居で心あったまる




楽茶碗と新春の「雪松図」

2014年01月09日 | アート♪



お正月のお楽しみ♪

今年も三井記念美術館の「雪松図」に会いに行った。

平日なので来館者も少なくて、恋する者としてはじっくりと拝見出来て嬉しかった♪

同じ展示室には狩野派の絵師たちのおめでたい画が並び、

栄信の「四季山水図」も好みではないが凄い!

楽茶碗の公開にあわせて「聚楽第図屏風」もあった。


そしてこれも楽しみにしていた楽茶碗♪

楽家代々の茶碗が一堂に会しての展示は大変興味深いものであった。


楽美術館でも感じたが、長次郎は別格として私は三代道入の茶碗にとても惹かれる。

銘もまさにと思う赤楽茶碗「鵺」に黒楽茶碗「雪夜」♪♪♪

四代一入の黒楽茶碗「四ツ目」・五代宗入の黒楽茶碗「烏帽子」・六代左入の黒楽茶碗「小鳥」同じく赤楽檜垣の絵茶碗

十一代慶入の黒楽片身替茶碗・十四代覚入の赤楽平茶碗「青海波」♪♪♪

そしてご当代の赤楽も黒楽もわびさび感を湛えながらポップな感じがあるのも素敵♪♪♪

茶碗の事は素人なので、一瞬黒楽かと思った藤村庸軒の赤楽茶碗「蛍」も面白かった。

紀州御庭焼も紹介されており

北三井家の高祐作の茶碗も素晴らしく赤楽雁絵茶碗「野分」が素敵だった♪

同じく高祐作の赤楽亀絵茶碗、作陶は高祐で徳川治宝が亀の絵付けをしているものであるが、

亀さんの絵も可愛いが茶碗自体がすごくいい景色なので

「亀さんは不要だったなあ・・・」と高祐さんも思ったのでは???なんて勝手に想像してしまった(笑)


今年のアート始めとしては大変楽しませて頂き大満足で美術館をあとにした。






黒楽に弁慶観たり初アート

誕生日

2014年01月08日 | 日記



誕生日雨の潤いありがたく


主人がオーダーしておいてくれたバースディケーキ

素敵にメッセージを入れていただいたが名前入りなので、こんな方向から(笑)


1月8日といえば、昭和天皇が崩御されて、今上天皇に皇位継承され、

元号が昭和から平成に改元された日で今でもあの日の事ははっきり覚えている。

あれからもう25年。


若い頃は、プレスリーとかデヴィット・ボウイと誕生日が同じだったのがちょっと自慢だった(笑)



堀口大学が生まれた日であり、ヴェルレーヌが亡くなった日でもある。



巷に雨の降るごとく・・・

なんて高校生の頃にちょっとはまったが、遠い遠い昔の話になってしまった(笑)


上弦の月なく雨の睦月かな