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さくらんひめ東文章

指折って駄句をひねって夜が明けて

旧安田楠雄邸

2010年05月31日 | 今様江戸名所図会
以前から拝見させていただきたかった千駄木にある旧安田楠雄邸にお邪魔した。

遊園地の豊島園を創られた実業家藤田好三郎によって
大正8年に建てられた近代和風住宅である。
その後関東大震災で日本橋小網町の家を失った安田家が譲り受け、
平成8年まで安田家の方たちが大切に護ってこられた住宅である。
安田財閥の創始者安田善次郎の孫にあたる安田楠雄氏が亡くなられたあと、
この土地と建物を御遺族が財団法人日本ナショナルトラストに寄贈された。

現在はボランティアの方々によって修復がされ公開されている。
ご説明をして頂いた方によると、とにかく普請道楽と云われた方の住宅なので
最高の建材を使って建てられているそうで、天井・壁・床・廊下・襖・障子・照明…
いたるところに華美にならずさりげなく気配りされた上質な意匠を観ることができる。

お玄関は公家風の式台で、2階にの広間には書院があった。
お家の中から眺めるお庭もなかなか素晴らしかった。

雛の節句や端午の節句には、安田家伝来の雛人形なども公開されているようで
また、その折にも拝見させていただきたいと思った。



ヤマボウシ

2010年05月31日 | 植物
ヤマボウシが咲き出した。

ミズキ科

葉っぱの上にちょこんとのったこの花が大好き。
高木なのでなかなか写真がとりにくい(笑)
実はちょっと不気味であるが、食用にもなるそうだ。

雀とご飯

2010年05月30日 | 日記
コンサートの前に、清水谷公園の前にあるカフェで軽い夕ご飯を頂いた。
オードブルとオムレツを注文したが、オードブルのクスクスがお好みか?
雀が私のテーブルに飛んできた。
まことに嬉しいお客さまである♪

近頃雀がめっきり減っているというニュースをしばしば聞くが
ここのカフェは雀たちの天国!

雀も絶妙にマナーを守っていて、お客の食事を妨げるようなことはしない。

隣のテーブルのお客は、食事が終わると雀たちの分の
パンを一切れのこして席をたたれた。

ここのお客もお店のスタッフもみんな雀を愛していて、
また雀たちも人間を信頼していて、実に良い関係が築かれているのが嬉しかった♪




岩倉具視遭難事件

2010年05月30日 | 今様江戸名所図会
紀尾井ホールのすぐ近くに喰違見附跡がある。
開演時間に余裕をもって出かけて、その碑?みたいなのを探してみたが、
よくわからなかった(笑)

紀尾井坂を上がったホールの前はホテルニューオータニで、
四谷方向は上智大学である。

明治7年、赤坂の御所から帰る途中の岩倉具視が
西郷や板垣に従って職を辞したものたちによって襲撃を受けたが、
岩倉具視は真田濠に落ちて助かったようである。

上智大のグランドをしばらく眺めながら、
2006年岩倉幽棲旧宅で不平士族に襲撃されたおりの衣類や携行品があったが
あれがそうだったかなぁ…なんて記憶の糸をたどった。

そして弓道部の凛々しい女子学生たちに見惚れる私だった。


ヴィオラスペース2010 vol.19

2010年05月30日 | 音♪楽♪
昨年の第1回東京国際ヴィオラコンクールで、第1位のセルゲイ・マーロフさんと
第2位のディミトリ・ムラトさんをゲストに迎えたヴィオラのためのコンサートに行った。

テーマは「躍るヴィオラ」だった。

お二人が、今一番演奏したい協奏曲を選んで、
セルゲイ・マーロフさんは、世界初演になる
エーレンフェルナー:ヴァイオリンとヴィオラのための協奏曲より 第1楽章

ディミトリ・ムラトさんは
ベートーヴェン/ターティス編曲:3つのヴィオラのための三重奏曲 ハ長調 作品87

そしてこれも日本初演になるアントワン・タメスティさんの
ノイヴィルト:Remnants of Song...An Amphigory9)~ヴィオラとオーケストラのための 

などだった。

ヴィオラはヴァイオリンとチェロとの間の楽器で、オーケストラでは中音部を担当するそうで、
聴いてみるとたしかに、目立たないが「音」としてオーケストラの曲の中では
重要な音域を担当しているのがわかる。
近年ヴィオラの独奏曲などもかなりつくられるようになったとか。

この日は、  

ルクレール:2つのヴィオラのためのソナタ 第4番 ニ長調 作品12-4
ベートーヴェン/ターティス編曲:3つのヴィオラのための三重奏曲が私にとっては
耳に心地よかった。

ここしばらくクラシックのコンサートも御無沙汰だったので、
オーケストラのチューニングからは始まる演奏者と観客のあの独特の緊張感が
好ましく久しぶりに楽しませてもらった。


実山椒

2010年05月29日 | 美味♪
今年も昨年に続いて実山椒の醬油煮にチャレンジすることに。

保存調味料として昆布を煮たり牛肉を煮たりする時にいれると
ちょっぴりプロっぽい味に仕上がる気がする(笑)

追悼公演

2010年05月28日 | 劇♪場♪
今回の公演の成功は、もちろん演出の蜷川さんや出演者スタッフにあるのは
間違いないが、戯曲そのものの素晴らしさによるところが非常に大きい。

ロビーに井上ひさしさんの追悼記事と遺影が飾られていた。

ロンドンもNY公演もご覧になられるつもりでおられたようで、とても残念。

今回の舞台も今世界の各地で起こっている紛争やテロや暴動への
「怒りと悲しみ」がこめられているのだと思う。

劇中で、もっと生きていて芝居を書きたかったというような科白があり、
もっともっとお元気で書き続けて欲しかったと思わず胸がつまった。





「ムサシ」ロンドン・NYバージョン

2010年05月28日 | 劇♪場♪
「ムサシ」ロンドン・NYバージョンを拝見した。

ロンドン公演においてイギリスの各紙が絶賛した凱旋公演でもある。
「夢幻能」の世界のような舞台であった。
こういうのは、今の日本人より外国人の方が感覚的に理解しやすいのかもしれない。

武道・能楽・禅…世界が憧れる日本文化のデモンストレーション。
武蔵・小次郎・柳生宗矩・沢庵宗彭ら歴史上の人物が男たちの面子をかけて
非情に戦う愚さで観客を笑わせながらそれにからむ、「女たち」まいや乙女が、
生きてることの大切さや憎しみの連鎖を断ち切ることの重要さを考えさせる。

どちらかというと「軟」のキャラを演じることが多かった藤原竜也さんが
見事に「硬」のキャラを好演していた。
鈴木杏さんもさらにスケールが大きくなられた。
白石加代子さんや吉田鋼太郎さんがやはり光る。

動く竹林・月・日輪の美しさ。

蜷川さんの演出も日本の伝統楽器を多用した音楽も大変良かった。


ナガミヒナゲシ

2010年05月27日 | 植物
栽培してはいけないケシが花屋さんの店先に出回って世間を騒がせている。

問題のケシはソムニフェルム種で地中海原産。
アヘン用ケシの代表で、5~6月に白や赤、紫などの花を咲かせる種のようだ。

厚生労働省のホームページの検索項目に「ケシ」といれると
ケシの見分け方のPDFがあった。

写真付きで植えてはいけないケシと植えてもよいケシの
「簡単なけしの見分け方」というのがあったが、特徴をよく読んでみても
全然簡単ではなくて、かなり難しい(笑)

写真は4月ごろ道路に雑草のように沢山生えていたナガミハナゲシ。
種がどんどん飛んで増えるのか、駅まで行く道に沢山咲いていて
可愛らしい風情が好きだったが、
植えてはいけないケシの種はどうやって増えて行くのだろうかとふと疑問をもった。

ナガミハナゲシのように一人で勝手にどんどん増えちゃうのだとしたら、

植えてはいけないケシと知らずに育てていたら、大変なことになっちゃうって
思わず考えてしまった(笑)



修学院と桂離宮

2010年05月26日 | 本♪
北小路功光著「修学院と桂離宮」

ともあれ、後水尾法皇の修学院山荘に対する執着は異常ともいうべきで、
それだけ山荘が優れていたことにもなろう。
京都の庭園に確かに見るべきものは多いが、ほとんどが狭く、
狭い地域を広く見せんがための石組があったり植込みがあったりする。
借景もまた広く見せる手段だった。それらと比べると修学院は
ほとんどすべての庭園を超越している。
後水尾院生涯を通じてのあらゆる怨念が、この山荘で始めて解き放たれて
天空を羽撃くが如くでもある。

と著者の記述があるが、つくづく私もそう思う。
現在の修学院離宮が後水尾院当時のものと全く同じではないにしても
桂離宮の数倍にあたるこの広大な山荘をつくるにあたって
模型を作って一木一草まで院が指示されたと「槐記」にあるのは名高いが
拝観させて頂くたびにとその素晴らしさは、他の追随を許さないという感がある。

後水尾院の生涯の中での修学院と桂離宮を書いた大変興味深い本であった。