さくらんひめ東文章

指折って駄句をひねって夜が明けて

三月尽

2014年03月31日 | じいさんがんばれ!



三月も終わり。

父の部屋の花をスイトピーやアネモネなどに替えに行った。

私が小さい頃の造花といば紙で出来ていたり、いかにも安っぽいビニールだったりしたが、

今のシルクフラワーはなかなか精巧にできていて、

季節季節の花の種類も豊富なので「今月は何にしようか?」と花を選ぶのも楽しみのひとつ♪


父は私の作業を見ながら、「お~お~きれい♪きれい♪」とか

「もっと沢山さしたほうがいい!」とか「その花は菊か?」などと言いながら父なりに楽しんでくれる♪





花が出来上がったので、お天気もいいし桜も咲いているから近所にお散歩行こうと誘ったら


「この時期に桜なんて咲いてるはずないし、今日は野球を観てるからまたこの次に」と言われてしまった。


いったい父の頭の中の季節は何なのだろう(笑)






花見より高校野球観ると云い







ヒメコブシ

2014年03月31日 | 植物



翻る裳裾のごとき姫辛夷





モクレン科の落葉高木で別名シデコブシ


細長いリボンのような花弁が注連や玉串の四手(シデ)に似ていることからついたの名とのこと


花びらの反り具合が面白く心惹かれる花♪


写真は新宿御苑で撮ったもの。





辛夷の毛に被われた部分は苞と呼ぶらしく、芳香の強いものや6弁のものなどもあり、


蕾や咲きはじめ及び秋の果実の形状が握りこぶしに似ているから「コブシ」となったらしい。


辛夷の花が咲く頃が農作業の目安になるようで


タウチザクラ・タウエザクラ・イモウエバナなどと呼ぶ地方もあるとのこと。



ワンチャンス

2014年03月30日 | 映画♪



新しく日本橋に出来たシネコンで「ワンチャンス」を観た。


9つのスクリーンがあるらしいが、この「ワンチャンス」は最上階の9スクリーンの上映で


ラージスクリーンTCXというのが際立ってクリアな映像で


オペラの名曲が流れる映画に相応しいシネマ音響「ドルビーアトモス」というのも迫力があった♪


座席も充分なゆとりがあってこれからも映画をみるならここで観たいなと思った。


さて映画の方も実在のオペラ歌手ポール・ポッツの実話に基づいたハッピーエンドなお話なので


観終わったあとの気分も爽快になる♪





主人公を演ずるジェームズ・コーデンの笑顔は福の神みたいで癒された。


妻を演ずるアレクサンドラ・ローチが可愛らしく明るく献身的な奥さんで


メリル・ストリープ演じたサッチャーの若い時代のあのサッチャーとは気がつかなかった。


やはり一番光る存在だったのは、「リトルダンサー」や「ハリーポッター」のジュリー・ウォルターズ♪♪♪

母親役で彼女の後押しがなかったら現在はなかったろうという役回り。


そして変な人だけど実はいい人という上司の役のマッケンジー・クルックも重要な役回りで


「パイレーツ・オブ・カリビアン」や「ヴェニスの商人」のように存在感を放っていた♪♪♪





ちょうど日本橋は桜まつりでビルがピンクにライトアップされていて素敵だった!!!



お花見♪

2014年03月29日 | 日記




少し早いかなぁと思ったけれど新宿御苑までお花見に行った。









ソメイヨシノの満開にはあと数日かかりそうであるが、

新宿御苑にはいろいろな種類の桜があり、早咲きの種は満開で

特に陽光という濃いピンク色の桜が見事であった♪♪♪








今年の大雪で枝が折れてしまった桜であろうか・・・?





それでもしっかりと花をつけているのに勇気づけられた。












風雪に耐えた桜の潔さ

春! 春♪ 春・・・

2014年03月28日 | 日記



季節の中で私が一番好きな春がやってきた!


昨日は少し寒かったがそれでも日中が10度を下回ることもなくなり

梅もそろそろ桜と交替しはじめて、木々も下草も家々の庭も

百花繚乱の春となってきた。








そして春先の黄色い花々の中でひときわ目立つ純白の花を咲かせるハクモクレンが

植物園でもお寺の境内でも今真っ盛りである。

蕾の時期はネコヤナギのようで枝ぶりも面白いこの花が私は大好き♪

毎年この花が咲けば本格的な春になり心も身体もウキウキしてくるのだが、

今年はそのエンジンがかからないまま・・・

三月も残り少なくなり、四月の住大夫さんの引退公演や

成田屋さんの「源氏物語」のチケットもとってあるのに

一人で行く自信がなくてハイシーズンにもかからわず何の手配もしていないまま・・・

他にわずらうことなく気ままにできる一人旅が大好きだった自分がである。










枝という枝すべてが満開のハクモクレンの威勢に嫉妬してしまうありさまだ(笑)


すべてが命みなぎる春であるのに・・・







それでも夜は明ける

2014年03月27日 | 映画♪



アカデミー作品賞をとってブラット・ピットがプロデューサー及び出演した映画なので観ておきたかったが、

予想していたとおり、初めから終わりまで観る者にはかなり辛い映画であった。


家畜のような扱いで虐待され続けた主人公を演じたキウェテル・イジョフォーの

怒りと絶望感の中にも決してあきらめない意思を感じる表情が忘れられない。


そして主人公ら黒人奴隷を所有物としてしかみていない白人たちの中で

唯一の理解者としてブラット・ピットが現れた時は、私自身も彼が神さまのようにみえた。


体調不良で満身創痍のように感じている時に観る映画ではなかった。

ウォルト・ディズニーの約束

2014年03月26日 | 映画♪



エマ・トンプソンが大好きなので公開をたのしみにしていた「ウォルト・ディズニーの約束」

子どもの頃観たジュリー・アンドリュース主演の「メリーポピンズ」のように

さぞかし楽しい映画だろうと思っていたら予想に反して

重いテーマと胸に迫るシーンが沢山あって涙なくしては観られなかったが

主人はとなりでしっかり寝ていた(笑)


50年以上も前に、私たち年代の子どもたちが観ていたテレビ番組の「ディズニーランド」♪

毎回冒頭にウォルト・ディズニーが語りかけるあの表情は今もしっかりと記憶に残っていて

トム・ハンクス演ずるウォルトもその思い出を損なうものでなく好感が持てた♪


頑固な原作者パメラ演ずるエマ・トンプソンが複雑な心の動きを見事に表現していて

特に着用しているトラッドなお洋服たちがすごく素敵だった♪


原作者の回想シーンのコリン・ファレルとアニー・ローズ・バックリーも素晴らしかった♪


偶然にごく最近、映画「メリーポピンズ」の制作に係わりアカデミーを受賞したシャーマン兄弟のドキュメンタリーも観たが

楽しく夢いっぱいのディズニー作品でもその制作過程はいろいろと深いものがあることを

いい年をして今さら知ったが、いい年になったからこそわかることもあるのかも。










国立劇場 三月歌舞伎公演

2014年03月25日 | 歌舞伎座以外の歌舞伎




東京も今日桜の開花宣言がでた。


国立劇場も熊谷桜は満開であったし、ちょうど桜が開花し始めていた。














「菅原伝授手習鑑 車引」 「處女翫浮名横櫛 切られお富」


「車引」は萬太郎丈の梅王丸が真っ赤な筋隈が似合ってなかなか良かった♪


「切られお富」

お富の時蔵丈と与三郎の錦之助丈がきれいでさっぱりと♪

いかにもあばずれ感をかもしだすお富の方が観る方は面白いが、

悪婆というより与三郎という一人の男に命を賭けた女の潔さを感じさせ

私はこういうお富もいいと思った♪

そしてそれにより狐ヶ崎の場がより鮮明に活きてくる。

松の男女蔵丈・幸十郎の秀調丈・お滝の吉弥丈が上手い♪





黙阿弥の芝居帰りに桜咲く


探幽3兄弟展 後期

2014年03月20日 | アート♪



板橋区立美術館のチケットはいつも楽しい工夫がある♪♪♪


前期も面白かったが、後期はさらに魅力的な作品ばかり♪♪♪


南禅寺方丈の探幽「群虎図襖」がとにかく素晴らしい!!!

探幽だって本物の虎を観たことが無いはずであるのに

水飲みの虎とそれを見つめる虎が活きているようだ♪♪♪

今回の展示では尚信・前回の安信の虎

そしていろいろな絵師が描いた虎と比べても

この探幽の虎が他者の追随を許さないと私は思う。

以前南禅寺でも拝見したことがあるが、

方丈ではいつまでもその場を離れない訳にもゆかず(笑)

幸い来館者が少なかったので、「群虎図襖」の前の椅子に腰かけて

心ゆくまで堪能させてもらった。


それと尚信の「西湖図屏風」も実に美しい♪♪♪

雪舟様式の山水画を規範としているらしいが、

筆致が力強いが柔らかさもあって透明感や空気・水の潤いを感じることができる。


安信の「黄山谷・山水図」は、作者名をみるまでは探幽かと思った。

また「源氏物語 明石・絵合図屏風」は探幽の「源氏物語 賢木・澪標図屏風」に劣らず素晴らしい♪♪♪


あらためて実に凄い3兄弟である。

血統と幼い時からの英才教育の狩野派は歌舞伎界とも通じるものがあるとも思った。



映画 連獅子

2014年03月19日 | 映画♪



今日の衛星劇場、松竹歌舞伎アーカイブス幻の映画は

二世猿之助(初世猿翁)と三世段四郎親子の「連獅子」だった。

昭和24年1月東京劇場においての当代猿之助丈の曾祖父さまと祖父さまの舞台だ。


お二人は体格も御顔立ちも良く似ていて勇壮に入り乱れて舞う姿に

どちらかわからなくなる面白さがあったと言われている。


短編なので、全体の映像を観ることはできなかったが、

お衣裳なども今と違う感じで獅子のかつらもたっぷり感があり

重そうな感じがしたがとくに初世猿翁の毛ぶりが素晴らしかった。


前に、六代目の「鏡獅子」のドキュメンタリーの放送も拝見したが

古い映像であっても舞踊の名手とうたわれた伝説の俳優たちの

切れのよさと獅子の迫力は感動的で、当時の劇場の様子も面白かった♪♪♪


このような貴重な映像も国宝ものですね。



春一番

2014年03月18日 | 植物



春一番が吹き荒れる中植物園に散歩に行った。








雪割草が盛りを迎えていて、10日ほど前には咲いていなかった

キクザキイチゲが咲き出した。








アセビも花をつけていて





日本庭園のそばにはトサミズキやダンコウバイの黄色の花々











丘に登る傾斜地にはカタクリの花





河津桜はもう終わっていたがシナミザクラが満開だった。





1月に北野天満宮で頂いた「思いのまま」の梅と同じ種かどうか判らなかったが、

一つの木から紅白の花をつける梅を見つけた♪






鳳凰祭三月大歌舞伎 夜の部

2014年03月16日 | いざ銀座歌舞伎座



「加賀鳶」・「勧進帳」・「日本振袖始」


「加賀鳶」

序幕、花道に勢ぞろいした加賀鳶のツラネがいつもながら

「これぞ歌舞伎!」という醍醐味を感じさせてくれる♪♪♪

三月筋書の水落潔氏の解説によると

「加賀鳶は市中の火消から優秀な者を引き抜いて構成した精鋭揃いで、

鉞形の髷に雲に稲妻の着付けに革羽織という派手な姿をしていた。・・・」

というように現代人の感覚からみてもとにかくカッコイイ!!!

さぞかし女性にもてたであろう。





居並ぶ中でもとびきり素敵なのが勘九郎丈の魁勇次♪♪♪

左團次丈の雷五郎次も渋くて素敵♪♪♪

幸四郎丈の梅吉もきっぱりとしていて、二役道玄との対照が実に良かった♪♪♪

その道玄の小悪党ぶりをたっぷりと感じさせてくれたのが竹町質見世の場

私は国崩しなお役よりこういうちょっと愛嬌のあるような悪人の幸四郎丈が好きだ。


「勧進帳」

現在の歌舞伎界の中で考えられる「勧進帳」最高のキャスティングの舞台♪♪♪

吉右衛門丈の弁慶 菊五郎丈の富樫 藤十郎丈の義経

吉右衛門丈の弁慶を拝見するのは久しぶりであるが

勧進帳の読み上げが素晴らしかった♪♪♪

富樫にだけでなく観客にも東大寺建立勧進の意義が伝わってくるようである。

弁慶を受けて立つ菊五郎丈の富樫も実に良く二人の間の緊張感が伝わってくる♪♪♪

たまに弁慶の方が偉くみえてしまう義経もあるが

さすが藤十郎丈の義経は手を差し伸べても主従関係がはっきりとしている品格がある♪♪♪

今月は四天王も後見も豪華♪


「日本振袖始 大蛇退治」

米吉丈の稲田姫が汚れなき乙女と言う感じで可愛らしく健気♪♪♪

勘九郎丈の素戔嗚尊が素晴らしかった♪♪♪

玉三郎丈の岩長姫は妖気が漂いその中に悲しみが見え隠れするのはさすが♪♪♪



探幽3兄弟展 前期

2014年03月14日 | アート♪



板橋区立美術館江戸文化シリーズNO.29 探幽3兄弟展


あまりにも大きな探幽の陰で知られていなかった弟たち尚信と安信の画業を紹介した面白い企画展♪

昨年の出光の「江戸の狩野派」でも尚信・安信があった。

この3兄弟によって徳川幕府の御用を勤めていた経緯からもこの弟たちの画業の研究が

これからより発展していく萌しのように思え狩野派好きには嬉しい展覧会である。


やはり名古屋城障壁画である探幽「雪中梅竹鳥図襖」が余白のバランスといい素晴らしい♪

そして昨年出光でも拝見した探幽「波濤群燕図」が好き♪


尚信はやっぱり大好きな「富士見西行・大原御幸図屏風」♪

「李白観瀑・剡渓訪戴図屏風」も素敵♪


安信は「蘭亭曲水図屏風」・「竹虎図屏風」などが面白い♪

安信は「画道要訣」で天才的才能で描く「質画」より

学んで習得した「学画」が第一として

江戸時代を通じて存続した狩野派の理論的整備を行った人だそうだ。

なるほど「倣古名画巻」などで観る限りは素人目には探幽も安信も優劣つけがたくみえる。


尚信も近衛家煕の「槐記」において絶賛されているらしい。


こんな凄い3兄弟に初期画業の指導をしたという光信高弟の興以にも図録を読んで興味を覚えた。


やっぱり狩野派って面白い!

後期も絶対見逃せない!



ごきげんななめ

2014年03月12日 | じいさんがんばれ!



このところ体調は安定しているぼけじいさん


五目並べをしたり将棋をさしたり





犬と戯れたり、写真をみたり





元気に過ごしてくれていて有難い♪





でも今日はなんだかごきげんななめ!

将棋をさそうと言っても「やりたくない!」とか

おやつを食べても「まだ足りない!」とか

大好きなお相撲も「つまらない!」とか

「頭がモヤモヤしてる!」って

まあそういう気分の日もあるよね(笑)





やっぱり父の笑顔をみられない日はちょっと心配・・・