さくらんひめ東文章

指折って駄句をひねって夜が明けて

意志の勝利

2009年09月23日 | 映画♪
先日の「同好の士の会食」でお勧め頂いた映画
「意志の勝利」を拝見した。

恥ずかしながら、私はこの映画の存在を全然知らなかった。
学生時代に「映画論」の講義を受けていた娘に言わせると

「そんなことも知らないなんて映画好きとはいえない!」と

映像の芸術性が映画史の中で語り草になっている…
とかすっかり蘊蓄をたれられてしまった(笑)

75席の渋谷の小さな映画館で、本日は1回限りの上映。
おまけにサービスデイだったため、立ち見も出ていた。

内容は1934年にニュルンベルクで行われた
ナチス党大会の模様を記録した映画である。

「旗を高く掲げよ
隊列は一糸乱れず
突撃隊は行進する…」(ナチス党歌 ホルスト・ヴェッセルの歌)

はためく党旗の海
轟く太鼓の響き

圧倒的な数で視覚と聴覚に訴えられる宣伝効果は
どんな演説よりも人間の本能に影響を与え
人々は理性を失って、たとえ誤った道でさえも
陶酔と高揚の中で突き進んでしまう恐ろしさをつくづく思った。

古今東西を問わず、人間は旗印が好き!
そして太鼓の音にあわせ行進したくなる!

「地球温暖化対策」に地球全体で突き進む♪
旗印と太鼓はないものかと思いながら、
「半分は寝てた」という主人と帰宅した(笑)

酬恩庵一休寺

2009年09月23日 | 都へ上る
総門をくぐると、白壁と石垣・石畳、そして楓や刈り込まれた木々が
絶妙なハーモーニーを奏でている参道がある♪

拝観受付からすぐに、宮内庁管理の「宗純廟」(一休禅師のお墓)があり、
庫裏や本堂にむかう唐門の間を和服姿の女性たちが忙しそうに
行き来していた。
「在釜」とあったので、どうやらお茶会があるようだった。

庫裏から狩野探幽の襖絵のある方丈に行くと、
参道の賑わいが嘘のように拝観者は私たちともうひと組の老夫婦連れ。

まず一休禅師の木造にお参りさせていただいてから。
太く力強い線とぼかしや細かい筆使いのコントラストが
面白い瀟湘八景図や賢人図などを拝見した。

南庭・東庭・北庭はそれぞれ違った趣で、
刈り込みや土塀越しにみえる楓の葉がもうほのかに色づいていた。

足利義教寄進の本堂
開山堂などをまわって宝物殿を拝見した。

「世の中は何にたとえん水鳥の嘴ふる露に宿る月影」 

水鳥の絵入りの後水尾天皇の宸翰に心を残して
最後に今日のお目当て観世三代「音阿弥」のお墓にお参りをさせていただいた。

この地は男山八幡宮に納める薪を木津川を使って届けたそうで
「薪御園庄」と呼ばれたそうである。

一休禅師は、木津川を上下する白帆を見て楽しまれたと
頂いたパンフレットにあった。